今年の一冊目、綿矢りさの『パッキパキ北京』を読み了えましたよ。
去年末に発売され、1ヶ月ほど積んでたんですが、今年に入って仕事の休憩中に読めるようになったので4日くらい前に読み始めたんですが、あっという間に終わってしまいましたね。
ちょっと消化不良。……
でも、それくらいにちょっと薄めの内容でございました。
銀座でホステスをしていた菖蒲が中国に単身赴任している20歳年上の夫に招かれコロナ禍の中で中国に渡り、そこでさまざまな体験をしていく、……的なお話です。
が、小説という形式を辛うじて持ってはいますが、紀行文、紀行小説という方が合ってるような気がしますね。
実際、綿矢りさが中国に滞在していた時の経験を基にして書かれたそうなので、あながち間違いではないと思いますが。
そんな風なスタイルで中国社会が描かれていくわけですが、私たちがなんとなく認識しているアメリカと対抗している超大国としての中国というよりかは、もうちょっと独特な経済的発展を遂げた中国が描かれてて、そこらへんの趣はありましたね。
綿矢りさ的な視点の面白さも少し感じましたけど、でも文体の崩し方がちょっと今までの綿矢りさっぽくなくて、読み応えとしてはちょっと弱かった気もしました。
「情報の近さ遠さに振り回されて消耗してるバカ」とか「精神勝利法」とかいった部分はちょっと深かったですが。
というわけで綿矢りさの『パッキパキ北京』堪能いたしました。
さて次回。
昨秋のゲムマで買ったゲームブックでも読んでいこうかと思ってます。
本当は森見登美彦の最新刊を読みたいんですが、森見登美彦氏はあえて文庫で読みたい人なので。
それにしても、……
このお方の相変わらずの美しさはなんなんでしょうか。
ではでは。