2025年(令和7年)3月2日(日)に、
栄養のエキスパートである管理栄養士の国家試験を受験してきました。
受験票

会場は愛知大学(名古屋キャンパス)
愛知大学

会場入り口

一日中試験。

みんな最後の最後まで勉強してます。

栄養士の資格は保有していますが、
管理栄養士と栄養士では資格の取得方法や業務の対象に大きな違いがあります。
そして管理栄養士と栄養士は、どちらも食と栄養に関する国家資格ですが、
免許を受ける相手や業務の対象が異なり、
管理栄養士は厚生労働大臣から認定を受ける資格であるのに対し、
栄養士は都道府県知事から免許が与えられる資格です。
栄養士は栄養士養成施設で2年以上修業した後、
無試験で都道府県知事から免許を受けることで資格が取得できてしまうのに対し、
管理栄養士の資格は資格取得のプロセスも大きく違い、
栄養士よりも大変です。
管理栄養士は二つの取得ルートがあります。
一つ目の取得ルートは、
管理栄養士養成施設で4年間学んだ後、
国家試験に合格する方法。
もう一つのルートは、
栄養士養成施設で栄養士を取得して、
さらに、栄養士として一定期間(1〜3年)の実務経験を積み、
実務証明を事業主に書いてもらって、
それが国に認められれば、
管理栄養士国家試験が受験でき、
その管理栄養士国家試験に合格することによって、
資格を取得する方法です。
このルートの場合気を付けなければならないのは、
採用面接のときには、「管理栄養士の実務経験になるよ!」って、
採用担当もしくは社長さんに言われたのに、
いざ管理栄養士を受験したくて、
実務証明を書いてもらおうと思ったら、
事業主さん次第では嫌がらせで書いてくれなかったり、
そもそも管理栄養士の実務にならない仕事場であったり、
勘違いで受験要件に該当しない事業場を選んでしまっていたり、
本当に理不尽な理由で受験できない、
かわいそうな栄養士さんもみえます。
実際に私の学生の頃の同期の方で、
事業主に頼んでも書いてもらえない人もいました。
本当に気をつけなければならないです。
確実に食や栄養のエキスパートを目指すのであれば、
最初から管理栄養士が取得できる、
4年生大学を強くお勧めします。
これはこれで大学によってはしっかり勉強してないと、
卒業が決まれば管理栄養士を全員受験できるのではなくて、
管理栄養士の国家試験の数カ月前とかに、
学内で全生徒に対して学内模試等をおこなって、
一定の基準値に満たない学生は管理栄養士の国家試験を、
受験させてもらえない場合や、
学内模試を落ちると4年生大学出たのに、
管理栄養士受験できないばかりか、
管理栄養士受験資格が得られず、
4年制の栄養士養成施設卒業という事に、
条件が切り替わってしまい、
卒業後1年実務経験を積んだのちに再受験しなければならないという、
悲惨な結果になることもあるようです。
やはり大学側も合格率を気にしているようです。
ただ最近はどこの大学も、
受験者数、合格者数、合格率を発表しなけらばならないので、
合格率100%の大学って結構ありますが、
収容人数が一学年100人以上いるのに、
受験者数10人で合格率100%の大学とかって、
そもそも受験させてもらえなかった人が、
たくさんいることが示唆されるわけです。
勉強できない生徒をふるいに落とす大学が、
多々存在する中で、全員を受けさせる大学があるのも事実、
大学のHPとかに掲載されている、
本学の管理栄養士試験合格率100%とか95%とかの、
数字に惑わされないよう大学選びは慎重にしたほうがよいですね。
どんなデータにも絶対はなく、
作為的なヌケやモレといったカラクリがあるものです。
ちゃんと調べて勉強して考えないと騙されてしまいます。
さて管理栄養士は、主に栄養指導や栄養管理を行う職業で、
細かい業務内容は勤務先によって異なりますが、
医療現場であれば、
医師や看護師、薬剤師と連携して患者さまの栄養管理を行う、
栄養サポートチーム(NST)に参加できたり、
栄養士に比べると、
管理栄養士の業務内容や働き方は非常に幅広いといえます。
あたりまえの話ですが、平均年収も管理栄養士の方が高いので、
平たく言って、栄養士の上級資格が管理栄養士なんですよね。
私の場合は病院栄養士等の仕事をして実務を積み、
なんとか受験しました。
私が栄養士を取得したのが、
2007年(平成19年)3月26日ですので、
栄養士資格

もうかれこれ約18年前になります。
去年の2024年の第38管理栄養士国家試験の全体の受験者の合格率は、
受験者16,329名 、合格者8,056名 、合格率49.3%
学校区分別の合格率を見てみると、
新卒(管理栄養士養成課程):
受験者数9,087名、合格者数7,309名、合格率80.4%(前年比6.8ポイント減)
既卒(管理栄養士養成課程):
受験者数1,647名、合格者数128名、合格率7.8%(前年比2.1ポイント減)
既卒(栄養士養成課程):
受験者数5,595名、合格者数619名、合格率11.1%(前年比4.9ポイント減)
参照:厚生労働省「第38管理栄養士国家試験の結果について」
私は既卒(栄養士養成課程)ですので、
合格率11.1%と、
かなり合格率低いんですよね。
しかも試験問題も年々難化して、
難易度高いんですよね。
令和6年第38管理栄養士国家試験では前述のとおり、
全体の合格率50%を下回っております。
近年の受験者数と合格者数と合格率の表

参照:厚生労働省「第38管理栄養士国家試験の結果について」
独学では難しいかもしれません。
使ったのはこの2冊(主にクエスチョン・バンク)

試験は午前と午後で200問

200問中、科目の足切り等なく、
60%の120問、解答できれば合格なんですが、
60%の正答率って一見簡単そうですが、
それが難しいんですよね。
私の栄養士学校の頃のクラスメイトで、
薬学部(以前は4年制)でてて、
薬剤師の資格を取得してから、
2年制の栄養士の専門学校を卒業して、
その後3年の実務経験ののちに、
管理栄養士を受験した方も、
満点取るつもりで必死に勉強して、
ゼミや模試もしっかりと受講して、
とても優秀な方でしたが、
80%ぐらいしか取れなかったとおっしゃっていました。
いろいろとアドバイスしてもらいましたが、
とくに重要なのは過去問勉強しただけではだめで、
さらに過去問に付帯する知識もしっかりと抑えておかないと、
合格は難しそうです。
なのでクエスチョン・バンク管理栄養士のテキストを中心に、
プラスして、レビューブックといった、
レビューブック

クエスチョン・バンクの過去問の解説には載っていない、
より詳細な解説と周辺知識を学べるレビューブックの活用が必須なようです。
私の母校である学校も、管理栄養士を目指す学生にたいして、
こちらの2冊を推奨しています。
独学なら上記の2冊で決まりです。
ちなみに私の卒業した栄養士養成施設は、
名古屋文理大学、名古屋文理短期大学、名古屋文理栄養士専門学校と、
幅広く経営していて、
卒業生だったら在校生と同じ図書館を使い放題などの特典もあり、
たまに教授の研究室に顔を出して
恩師の方々からたくさんの情報が入ってくるのですが、
いろんな教授が、
管栄(管理栄養士の略)合格の一番の近道は、
クエスチョン・バンクとレビューブック、
と口をそろえて言っています。
私は今回は合格できなさそうなので、
私の場合また来年頑張りたいと思います。
もしこれから食や栄養の勉強をしたくて、
栄養士か管理栄養士で迷ったら、
迷わず、管理栄養士が取得できる4年生大学をお勧めします☆★
それからバックボーンは様々だと思いますが、
管理栄養士をこれから受験されるみなさま、
一緒に合格に向けて頑張りましょう!
ちなみに受験手数料は郵便局等で販売されている、
6800円の額に相当する収入印紙を、受験願書に貼付して、
書留郵便の料金がかかるぐらいで、
あとは必要なテキスト代が5000円ぐらいですので、
金銭的な問題よりも、
効果的な学習方法と、
勉強時間の捻出が一番の課題ですね。
管理栄養士の試験は、
相対評価の試験のように、ライバルを蹴落とさなければ合格できない試験ではなく、
理論上、全員頑張って合格点とれば、全員が合格できる絶対評価の試験。
受験者同士が知識を高めあってみんなで仲良く一緒に合格しましょう!!
ゼネラリストシュンプロフィール
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