鳥が少なくなるこの時期、気分転換に遠出したいなと思っていたところ、この日なら休めそう、ということで急遽4/2(火)に有給を取り、奥日光へ出かけました。
前日の夕方、ギリギリになって決断、周遊パスを取ります。浅草ー東武日光往復+現地バスが乗り放題(しかも4日間)でなんと、¥4,500。朝5時に家を出て、鈍行を乗り継ぎ、東武日光駅に8時半前に到着。
日光自体が初めての訪問、東照宮や華厳の滝も観光したいところですが、いかんせん日帰りなので時間が無く全部スルー、湯元温泉行のバスに乗り、さらに1時間ほどグングン標高を上げます。
赤沼で下車。湯川沿いの林道には雪が残るものの、快適に歩けます。
明るい林に入ると、そこかしこからカラ類の声、少し遠くからはマヒワらしい声も。
コツコツという音、すぐ近くにアカゲラが登場。
この冬よく出会ったアカゲラも、雪のレフ版効果で一層美しく見えます。
カラ類では、ヒガラが目立ちます。高尾山辺りでは高木の上にいて目線で見るのは
難しいですが、低木が多いエリア、数も多いので近くで見れるのが嬉しいです。
巣材に使うのか、つがいでせっせと地衣類を集めています。
幸先よい!と思ったのが、このあとが続きません。レンジャクらしき声を間近で
聞いたりするも見つけられず。ひたすら静かな林を進みます。
そうこうしているうちに戦場ヶ原へ。なんとも雄大な景色・・・
これだけで来た甲斐あり。
静かな湿原に、突然ホオジロ類の綺麗なさえずり!「気の早いホオアカ?」と声のする方へ確認しに行くと、変わった節回しのホオジロ。「もしやのオオモズ登場!?」と思ったらモズ♂。
草原の木立に大型の鳥の気配、アオゲラです。アカゲラ以上にこの冬やたらと出会いましたが、大自然の中でみると、これまた一層美しく見えるから不思議。
都市公園の植樹された人工林、高地の厳しい環境で育まれる自然林。
背景の違いも大きいのか。
途中の小田代橋~光徳入口方面まで、1時間ほど声すらしない状況・・・
お目当ての鳥たちにはいっこうに会えず、時間はどんどん過ぎていきます。
三本松・赤沼方面に戻る道中、久々の小鳥たち。カラ類混群だけでもありがたい!
フィーホーと柔らかいさえずりも気品あり、黒いベレー帽も愛らしいコガラ。
この鳥に出会うと、高い山に来た~と実感します。
三本松経由で赤沼に戻ってぐるりと一周。まだ帰りのバスまで少し時間があるので
もう一度湿原入口あたりまで湯川沿いに進みます。
スタート時には見かけなかったキバシリがようやく登場。
カラ類と共に、つがいで行動。ちょうど撮影できたところで、外国人観光客の
グループがやってきて飛び去ります。
それにしても、日光駅周辺はわかるんですが、この戦場ヶ原一帯にも外国人観光客が
たくさん。外国人観光客、日本人観光客、バーダー、それぞれ6:2:2、という
比率でしょうか。インバウンドすごい。
湯川には思いのほかカモ類が目立ちました。ここでは留鳥かもしれないマガモ。
他にコガモ、そして1羽のオオバンも。標高1,500m近く、そんな高度を飛ぶのが想像できず。
これまたポツンと1羽のホシハジロ♂も。
コガラやヒガラが賑やかに地上の藪で採食しているのを見ていると、赤い小鳥がチラリ!
双眼鏡のぞいてドキリ!綺麗な夏羽のベニマシコ。
スッキリしたところには最後まで出てこず残念。
それでも、まるで栃木名産とちおとめのような鮮やかな苺色が目立ちます。
ほぼ同時に、今度は日光温泉まんじゅうのようなミソサザイがすぐ近くに。
ゴジュウカラは最後まで近くには来てくれず。でも、数はそれなりに。
タイムアップです。15時過ぎのバスで日光駅へ、そこからまた4時間近くかけて鈍行乗り継ぎ、
帰宅は20時過ぎ。
往復約10時間、現地滞在時間約5時間・・・黄色主体のレンジャクの群れ、マヒワの群れ、それに混じる赤いベレー帽、あわよくばアオシギやオオマシコ、まさかのオオモズ?なんて期待していたものの、すべて振られ疲労感も一層増しましたが、さすがの素晴らしき大自然、高地ならではの鳥たちになんとか出会え、よい気分転換にはなりました。
早春のオフシーズンでもそれなりの人出、想定外の外国人観光客の多さに、バーダーや一般の観光客も激増するであろう初夏のベストシーズン、あの狭い湿原の木道とかは大渋滞になるのでは・・・人が多そうなので長年足が向かなかった当地ですが、次回行くかどうかは、かなり迷うところ。でも東京とは別天地、距離の割には交通費が安く済むのはとにかく魅力です(笑)。