【合唱指導】夏祭クラシックス2018、終演! | Tenore・新堂由暁のブログ
年明けすぐから始動していた、夏祭クラシックス2018'モーツァルト《レクイエム 》'が、



文字通りの、大盛況の中終演致しました!!!





この難曲を、200名にもおよぶ大合唱団で、オーケストラ付きで…そのいずれもが"公募"による、たった一度きりの集合体で。その成果発表でもある演奏会の会場は、あのミューザ川崎シンフォニーホール。

そしてそのホールに、1500名近くのお客さまにお運びいただく。

こうやって冷静になって書いていても、いまいち実感が湧きませんが、確かにそんな時間がそこにはありました。



思い返せば、2014年の同シリーズで、ガラコンサート のソリストとして出演させていただき(私にとって、オーケストラ付きでオペラアリアを歌わせていただいた、人生初の機会でした)そのご縁から、一昨年の【第九》、昨年の《フォーレ・レクイエム 》と続き、今年は合唱指導の責任者として、本当に一から団員の皆さまと創ってまいりました。



こういった記事や、SNSの投稿、実際に稽古中に私の口から聞いた方もいらっしゃるかと思いますが、私には特筆すべき合唱経験がありません。音楽高校、音楽大学と進学したことに際し、授業としての合唱は履修しましたが、幼少期から合唱団に所属していたこともなく、私の歌への取り組みは、いつも「独唱」に端を発しています。

ですから、こういったオーケストラ付きのクラシカルな合唱作品は、学校の定期演奏会のために仕上げたもの、卒業後に、エキストラや東京オペラシンガーズの一員として取り組んだものなど、今すぐに並べられるほどの数しかありません。



モツレクは、その内のひとつには入っておりませんでした。もちろん、これほどの大曲、名曲を、全く知らないということはありませんが、一度も誰の指導も受けたことがない状態でした。



皆さんが予習されるように、私も勉強を始めました。
そして人前に立ち、畏れ多くも大人数の前で「ここはこうですね!」などと講釈を垂れつつ、自分も恥を忍んで、声を出して見本を示す。

これはもう、どんな名称の修業なんだ!!!そんな心持ちであったことは、記念碑としてここに記しておくことにします。


その結果は、大盛況の客席、終演後の鳴り止まない拍手が物語っていたかと思います。前日の夜のG.P.から、団員の皆さま本当によく頑張った!昨日の舞台の成功は、全てあなたたちのものです。




本番に臨む前に、みなさんにお伝えしたことは、「宗教曲という概念にとらわれず、それぞれが胸に抱いている光のようなもの、心に感じているものを、たった1度の本番に結実させたい、という気持ちを強く持ってください。」ということでした。
技術的なことは、それは本番の舞台ですから、色んなことが起こります。その上で間違いなく言えることは、今までで一番の集中力を発揮できていたということです!本当に、おめでとうございました!





個人的には、指揮者の小森康弘さんが音楽をつくっていく過程、言葉や声ではなく、指揮を通して音楽を伝えていく姿、術を間近で見させてもらえたことも、大きな財産となりました。拙いながらも、kyrieのキュー出しを'あまり'間違わずに出来るようになったことは、ちょっと自慢したいです。笑





私は今季を以って指導陣から退きますが、今後もこの夏祭クラシックスが、ご来場いただくお客さまにとって、そして参加される団員の方々にとっても、実り多きものであることを願っております。




団員の皆さまとはたくさん写真を撮らせていただいたのですが、全てあげるわけにもいかず…拾い物の写真を転載させていただきます。

終演直後皆さんにご挨拶させていただいているところと、リハーサルの時のもの、かな?






由暁