人事部員の日記 -14ページ目

日本型組織がもたらす新たな問題”社内失業”

社内失業
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 ”社内失業”という言葉をお聞きになったことはありますか?


 その何とも衝撃的なネーミングの本を本屋でみかけた時、思わず、その帯に
書かれている言葉に、目をやった。


 「サラリーマンの1割がヒマ?」


 本の内容は、リーマンショック前後に急増しているという社内失業者へのイ
ンタビューと多くの文献の引用を用いて、社内失業者の実態についてまとめら
れている。


 この本で社内失業の定義は、
 主に20代~30代で
  会社に行っても仕事が無く、暇な一日を過ごすだけの若者と定義している

 よく似た若者を”社内ニート”や”フリーライダー(タダ乗り社員)”と呼
んでいる場合もあるが、この本は「やる気や能力はあるにも関わらず、機会に
恵まれず、成長の機会を失った者たち」というニュアンスが強い。


 今回この社内失業を新たな雇用問題として取り上げたいと思ったのには、少
なからず社内失業者が中小企業に在籍していると感じたからである。


 中小企業にとって数少ない人材の一人にそのような人材がいるとすれば、問
題であることはご理解できると思うが、その個人に問題が無いとすると、どう
して社内失業が生まれたのか?そして、企業として社内失業者を作らない為に
はどうすれば良いのかを考えたいと思う。


■社内失業者が生まれた理由
 ①失われた10年における新入社員の採用ストップと教育ノウハウの不足
 ②即戦力を求める風潮
 ③中間層が職場からいなくなった
 ④社員同士が情報を共有することが少なくなった
 ⑤計画的なOJTが減り、現場頼りになった

 筆者はこれらをあげているが、やはり大きいのは、①と急激なビジネス環境
の変化だろう。昔は仕事は見て覚えるものだ!!という事が通じた現場も、見
ていても何をやっているかわからない事が多くなったり、成功体験を語っても
環境の変化があまりにも激しいために、通用しない事が多く、成功を経験する
事が難しくなっていることだと思う。
 
 ※①~⑤に一つでも当てはまると思う会社は要注意(弊社までご相談を)


■社内失業者を生む職場に見え隠れする問題点
 ①縦割り組織化(セクショナリズム)
 ②属人化する仕事
 ③歩合給など行き過ぎた成果主義と変わる上司と部下の関係

 ※一つでも当てはまると危険信号


■最後に
 社内失業者は会社にとって問題だと感じられた方も多いかも知れない。しか
し、本人はもっと苦しいのである。なぜなら、能力の向上の意欲は見受けられ
るのに、向上せず、能力が無いから転職にも踏み出せないのである。
 このポイントが窓際族と違い、将来性を奪ってしまっているという大きな問
題があるのである。
 話は全く違うが、トヨタ生産方式では、暇は暇と言う事がよい事とされると
聞いたことがある。
 会社としては、社内で暇だという者を責めず、声を聞き、仕事を与えること
が必要だと考える。

 社内失業者の問題は企業における様々な問題が集中して表れ、しわ寄せがき
ている存在なのだと思う。いつの時代にもいたよ。と言われるかもしれないが
、会社を上げるも、下げるも、ここにどれだけ真剣に取り組むことができるか
がポイントだと考える。