人生の扉を開く最強のマジック | 大自由の翼のブログ

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つい最近までこの本を読んでいました。



ジェームズ・ドゥディさんという脳神経外科の医師が書いた本で、彼の幼少期から医師になって、途中投資などをやって、バブル崩壊で資産を失うも、医師の本分を思い出して、脳神経に限らず心について研究をしている人の体験を通して、人間が利他の心で生きることの重要性について述べた本というのが第一印象でしょうか。

ドゥディさんの心の研究は、ダライ・ラマ他著名人から出資を受けているようです。


彼が小さい頃は、両親が不仲で、母親が病気、父親がアルコール依存で、家族の中はバラバラだったのですが、夏休みにたまたま訪れたマジックショーお店で、これまた、たまたま来ていたお店の主人の母親から心のマジックというものを教えてもらいます。

それは、呼吸法を通して、いろんな思い込みや考え、価値観を取り除いて、自分が何を望んでいるのか?何を心から願っているのか?にアクセスするマジックでした。


この内容を読んでいたときに、ちょうど陽明学を勉強していたのですが、儒教でいうところの静坐に当たるものを実践していたのかなと感じました。


最初はいろんな雑念が入り、なかなかうまくいかなかったものの、次第に自分の心の平静を保てるようになり、近所の不良に立ち向かって、怯まない強さを示すことができたり、両親に対するイメージがこれまで愛されていないと思っていたのが、愛されているのに気づき、両親のドゥディさんに対する態度が変わったりを経験します。


そんな体験を積んだドゥディさんは、自分が何を望んでいるのか?を模索する中で、医師になって人を救いたいという意思があることに気づきます。


そして、無理を承知で、医師になる勉強をして、奨学金などを得て、なんとか大学に合格します。


大学入学後は、勉強だけでなく、学費を稼ぐためのパートの仕事やアルコール依存の父親や病気の母親の面倒を見るために定期的に実家に戻ったりしたため、なかなか学校の成績が良くならず苦しんでいたようですが、自分の医師になりたい、人々を救いたいという強い意志でメディカルスクールに合格したり、大学病院に研修医として入ることができたりと着実に医師としての力を身につけます。


そして、技術としては優秀な医師になるも、そのことで傲慢になり、脳神経外科の部長や大学教授たちと揉めたり、交通事故で瀕死の重傷を負ったり、またメディカル関連の投資をして失敗したりして、紆余曲折があるも、その苦しい経験を積んで、自分が人生で何を望むのかをようやく見つけて、利他の心、社会のために自分ができることをやろうと決意して、ミシシッピの貧しい街にメディカルセンターを作り貧しい人たちにも診察を受けさせるようにしたりして、脳神経や心の研究をするようになります。


私はこの本を読んで、ドゥディさんがアモールファティをいくつもしたのだと感じました。


子供時代が砂漠の駱駝なら、心のマジックを教えてもらってからは、獅子となって権力への意志を示して、今は幼子のようになって、デュオニソスのような状態になっているのかなと感じました。


絶対的主導権を自ら持っているというふうにも感じました。


彼が大切にしている心のアルファベットを写真に撮りました。それぞれCDEFGHIJKLで表しています。個人的にはdignityが入っていることが素晴らしいですが。


共感、尊厳


平静、赦し


感謝、謙虚さ


誠実さ、正義、思いやり


無償の愛


この心のアルファベットを見て、武士道にも少し繋がる感じがしました。


ただ、読んでいて感じたのは、やはり心の定義が何なのかが不明確ということでしょうか?

ドゥディさんは、脳機能と心臓との関係性を強調して、それが心と言っているようにも取れましたが、明確にはできていない感じです。

ドゥディさんの心のアルファベットは人間が生きる上で素晴らしいとは感じるものの、なぜそれが大切なのか?を説明できるのかなと思いました。


とはいえ、この本に書かれている内容は、SAMURAIや幕末の志士たち、そして、明治維新から太平洋戦争までの日本人にも備わっていて実践していたように思います。


ドゥディさんが今の日本を見たら、幕末から太平洋戦争までの日本人の精神を思い出せと言われそうですね。