あんたが殺したいのは自分自身だ。
自らの人生を他者に操られる。
盗みも食事も、息をすることさえ全てが他者の思惑にからめとられる…。
他者に運命を狂わされ、それでも生き続けなければいけない無力で無様な自分。
よく似たこの女に自分を重ねた…。
そうなんだろう、峰不二子。
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幸せになるにゃあ、ちと重い荷物をしょっているかもしれねえ、
だがな、それでも幸せになれよ。
Pen (ペン) 2012年 6/15号 [雑誌]/著者不明
現在発売中のPen6月15日号『ルパン三世全解明』が雑誌の特集レベルのボリュームを軽く超えていて読みふけってしまう。
「いい女は黙って太ももにブローニング装備だよな」などと勘違いさせられるほどあらゆる時代の不二子ちゃんが満載。
『究極の愛され上手、峰不二子』…確かに。でも不二子からの愛は無いんだよねえ。
ルパンの愛車ベンツSSKや愛用の拳銃などアニメ画や設定画だけでなく実物の写真も掲載されているのがアニメ誌と一味違っていて良かった。ファンなら楽しめることうけあい。
そして6月4日からGyaO!で2週間限定無料イッキ見配信ですってよ奥様。さらに6月29日から中京テレビで放送決定。
後半になってなりを潜めた不二子ちゃんの乳首をみんな見ようぜ!←そこなのか?
LUPIN the Third 峰不二子という女 第9話『湯けむり慕情』雑感でございます。
9話は不二子がかわいくない(特に作画的な意味で)。そして次元へのときめきがだだ漏れな雑感になっております。
生温かい目で読んでいただけると気持的に救われます。
【峰不二子という女⑨】
「盗むことが全てを忘れさせ かすかに思い出させる」OPより。
しかし今回の不二子は忘れるどころか逆に掘り起こすような行動をとっていますな。
今回の不二子は最初から最後まで余裕が無い、笑顔も無い、もちろん乳首も無い←そこはいいだろ。
まったり空気の温泉町で銃弾ぶっぱなして現れた不二子。
不二子「その女は、私の物」
ルパンへの返答にいつもの余裕も愛嬌も色気も無い。ただの殺気だけをまとった女泥棒いや、最早殺し屋か。
次元「峰不二子のヤツ随分と余裕が無いじゃね感じだな」
ルパン「月のモノじゃねえか」
確かにそう思われても仕方ない荒れっぷり。そして空には大きな満月。
どっかの富豪?とテレビオークションを見ていた不二子がどういう目的でそこにいて金ラメへそ出しミニな格好をしていたのかが謎。単純に潜入してお宝盗んで逃げるっていう不二子の十八番な仕事?
どうやら不二子のトラウマキーワードは「彼女の人生という名の物語=自分の人生を他者により奪われた」の模様。
全身に刺青を入れられ“成長する芸術品”として人間の生を奪われた万華鏡女を見た瞬間、顔色を変える不二子。
脳裏に現れたのは、「不二子…お前の物語を、私に捧げよ」
梟頭デター。
不二子「絶対に私の物にしてみせる」
今回の不二子は一切笑みのない必死の形相なのだがいかんせん作画がいまいちなので怒りの形相に美しさがなくただのゆがんだ顔になっているのが残念。
警察に保護された女が乗ったパトカーを後ろから車でゴンゴンとか、ルパンシリーズだと悪の手下の手下がやることだよ。不二子ちゃんどんだけ余裕ないの…?
石鹸ですべって転びかけるとか、バナナの皮ですべるレベルの昭和の香りだな。
【次元大介という男④】
射的屋で命中させても倒れない景品というお約束は日本人の次元なら知っているだろうに、マグナムで棚ごと破壊→「これだけ頂いていくぜ」ぬいぐるみゲット。
次元おとなげない、おとなげない次元。しかも「これだけ」といいつつピストルおもちゃもルパンにポイ。
次元「所詮俺は宿無しの文無しだ。仕事ついでに湯治としゃれ込むのも悪くない」
次元大介(職業:人生の旅人)ルパンの仕事を手伝う理由がかなしい上に湯治って…。
このシリーズルパン達の若い頃の話と違うん?
舞台両端の柱の的を打って小屋ごと倒した次元。
次元「ほうれ見ろ、俺はいつだって当たりどころは外しゃしねえ」
失ったプライドは必ず取り戻すそれが次元大介という男。
借りは返さないと気がすまない性格なのは知っているが自分に対してもそうなのかというより根に持つタイプというか子供っぽいというか(笑)
加えて柱の的のど真ん中を命中させた時の左手の親指が立ってるのが「やったぜ!」感が伝わってきて余計に可笑しい。ハードボイルドと少年心の合わせ技の妙。
次元「峰不二子だけじゃねえ、ルパンのヤツもなにか隠してやがるな」
今回の仕事にルパンと不二子の別の思惑を感じ取りつつ、車屋に変装して女を運ぶ次元。
その人力車に私を乗せてぇええええ!!
だめだ今回次元の活躍が多くて自分のテンションがおかしい。
パトカーから飛び出した女をはねようとした不二子を車屋次元が阻止→ルパンが助けるも次元は人力車とガードレールにがっちりはさまって「くそぅ…動けねえ!」
これまでの回に比べたらこれくらいの不憫さは問題ない。
【万華鏡女と次元】
今回のお宝の「全身絵画の女(万華鏡女)」が想像していたより地味な色合いだと思った。温泉場とか日本的な赤系の刺青っぽい柄かと、まぁ勝手な想像だが。
女の登場とともに見世物小屋がオークション会場に一転。
ルパンたちの仕事開始と思いきや天幕が落ち、舞台に現れた女に襲い掛かる全身黒布の人物。混乱の中逃げだす女を追う追っ手の前に現れた黒布の人物の正体は不二子だった。
主に次元の活躍により(ひいきではない、多分)温泉宿に身を潜めるルパンと次元そして万華鏡女。
瞳や舌にまで刺青を入れられ、「成長とともに色と構図が変わる生きた絵画」として言葉も話せず、人間として育てられなかった女。
膝を抱えておびえる女に近づいて射的で強奪したぬいぐるみを「ほらよ」とプレゼントする次元。
女の無邪気な笑顔にわずかに頬を染める次元。この構図なんか見覚えあるな…。
ルパン「おいやめてくれよ、盗品に恋心なんて持たれたら面倒くせえ事になるぜ」
次元「おい、ふざけるな、俺は…!」
あぁ本当に次元はいいなぁ…。
次元「離れんなよ」
ルパンが不二子を攻撃及び突破口を作って次元が女を抱えて逃げる係に自然となっているところにときめきをおぼえる。
こういうさりげない世話焼き加減というかやさしさにキュン。
次元「幸せになるにゃあ、ちと重い荷物をしょっているかもしれねえ、だがな、それでも幸せになれよ」
女の頭に手をポンっておいて微笑む次元。
次元が海よりも深く果てしなく格好良過ぎて深夜だけど盗んだバイクで走り出したくなる←落ち着けよ。
次元の手によって地元の警察に保護された女。
橋のたもとで座っている女の手にはたべかけの温泉饅頭。宿の机にあった茶菓子の温泉饅頭。
きっとこの饅頭も次元がもたせてあげたんだろうなと思うと、やさしさライセンスAAA級並に格好良すぎて深夜だけど裸足で夜の海岸を走り←もう寝ろよ。
朝の温泉宿の一室で身体の模様を隠すために頬におしろいを塗ってあげる次元。
海よりも深く果てしなく格好良過ぎてやさしさライセンスAAA級な※くどい。
【ルパン対不二子②】
追ってきた不二子をロープーウェーごと打ち落とす。
次元が吸おうと口にくわえた煙草を奪って吸うルパン。
ルパン「こんな辺鄙なところで死ぬならそれまでの女さ」
次元「ほぉ…」
怒りもせず黙って次元のつけたライターの火を拒むルパン。
冷静なふりをしてかすかに動揺しているルパンを次元は感じ取っているのだろうか。
ルパン
「あんたはこの女を殺すのが目的なんだろう、いや違う。あんたが殺したいのは自分自身だ。自らの人生を他者に操られる。盗みも食事も、息をすることさえ全てが他者の思惑にからめとられる…。他者に運命を狂わされ、それでも生き続けなければいけない無力で無様な自分。よく似たこの女に自分を重ねた…そうなんだろう、峰不二子」
不二子「だったら…ルパン……私はどうしたらいいの…?」
ルパン「それを俺に聞くかい?」
目を見開きうめき、頭を抱える不二子。
これが不二子の最大のトラウマかつ今シリーズのメインテーマってことか。
不二子が自らこめかみに拳銃をつきつける。
ルパン「やめておけ」
額の汗は多分温泉の熱気。しかし不二子が手にしていたのは射的で(次元がムチャクチャして)とった水鉄砲だったからよかったものの、本気で死を選ぶ程、錯乱していたってことか。
これは確かに不二子らしからぬ行動だ。
力なくフラフラと去っていく不二子。
次元「おいお前、あの女の何を知っているんだ?」
ルパン「そうやすやすとは教えられないぜ、この退屈な人生の中でようやく見つけたお宝だからな」
【不二子とまさかの】
不二子「なんなの……なんなの……」
うわ言をつぶやいて明け方の海岸沿いをとぼとぼ歩く不二子。
そんな不二子の先には待っていたかのごとくバスの停留所で座っている五ェ門が。その姿に目をうるうるさせる不二子。
サムライフレンドキター!
これは不二子&五ェ門VSルパン&次元の布石と考えていいのだろうか?
「それがしのガールフレンド峰不二子ちゃんに何をする!」と斬鉄剣をふりまわしてのたまう五ェ門が容易に想像できる(笑)
【今週のデジャヴ】
アマゾネス状態の不二子から逃げて瓦屋根のついた外壁の上を駆け抜ける次元とルパン。
女にぬいぐるみをプレゼントした次元のシーンはtyっとカリオストロのルパンとクラリスを彷彿とさせたが、「なんかこのシーンもデジャヴ…」だと思ったら1stシリーズのOPで似たようなのがあったと記憶。
もしも意識した上でこのシーンを描いたのだとしたら、マニアックすぎるだろう。何人ピンとくると思ってんだよ(笑)
今回は次元スキーとしては堪能できた回だったが、メインである不二子のトラウマ(謎)が暴かれ、ルパンもそれを知っていたというシリーズも佳境入ったかという話なのに作画がねぇ…。
不二子の若さゆえの余裕のなさとルパンの1枚いや2枚3枚の上手っぷり。2ndシリーズ以降の「不二子ちゃ~ん」なルパンとは違うところが見所な今シリーズ。
そしてルパンにトラウマをえぐられ錯乱、懇願、憔悴。
これまでのシリーズにはなかった不二子の弱さ脆さを描いてしまった。
さぁ残り少ない話数でどうなる?どうまとめる?といったところ。
自分と同じ境遇の女を殺すことで自分を救いたがった不二子。
そんな不二子を盗むために女を盗んだルパン。
そして“盗品”とはいえ罪の無い女の幸せを願った次元。
この三者三様の在り様とバランスが魅力的だ。で、そこにまだ不二子の素性を知らない童○野郎な五ェ門が来るのか…(笑)
しかし次元の「幸せになれよ」のくだりは何度見てもいいな…うん、いい……。
あれ?私、泣いてるの?←綾波か。
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