ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序を見ました | あなたの夜を埋める物

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『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』を見た。

まず「何故放送局がテレビ東京じゃなくて日本テレビなのか?」という点が気になった視聴者は多分私だけじゃないと思うんだが、テレ東は、アニメ版の“アノ”むりくり最終回をやるハメに追い詰められたのが嫌だったからだろうか?
そうじゃなくても、そういや最近何気にアニメに力入れてるよな日テレ。一番はやはりテレ東だがな!(アタリハズレはおいといて)と思いつつヱヴァ新劇場版を視聴。

19歳の時にリアルタイムでエヴァを見、ちょっとした社会現象となったあの時代を通過した者としては「テレビでやるなら見ておこうかな」となるもので、久々にテレビの前に座り、2時間テレビに映し出されるものだけを見るというのは本当に久しぶりだった。

しかしテレビ放送終了後の“あの”劇場版を見たものとしては、新劇場版も同じようなテレビシリーズ総集編みたいなモンなんだろと、たかをくくっていたのだが、バイト先のアニメ好きな学生君に、前作の劇場版と新劇場版の違いを聞いてみると、

1.シンジ君が格好いい(ヘタレではない) 
2.アニメ版1話から6話がベースになっている 
3.前作劇場版ほどひどくない 

と、新劇場版の要点を簡潔に答えてくれたので、ちゃんと見てみる気になった。

エヴァを見ていたのが10年以上も前で、記憶がかなりうろながらも、基礎知識は頭に残っていたのもあったからか、すんなり話に入ることが出来て、まとめ方の無理やり感も感じず、話のテンポや数話分のエピソードのよりぬき具合もちゃんと一本の作品としてちゃんとしていて、ちょっと感心した。

改めてエヴァンゲリオンというアニメを見ると、「シンジの立場の過酷さは相当なモンだよなあ、そりゃ逃げるよなあ」 「そうそうミサトもしっかりお姉さんに見えて結構あやうい部分を持った女性だったんだよなあ、つうかミサトやリツコの年齢超えちゃったよ自分!」とただのロボットものアニメ感覚で第一話を見ていた当時とは違って、いろいろ思い出したり、感じ入ったり、時の流れにヘコんだりした。

人物の心理描写や街や機械類の現代と近未来の上手いミックスさ加減や、極太明朝体の通称“エヴァ文字”のインパクトなど、10年以上経った今でも色褪せておらず、今でも見続けられている魅力のいくつかなのだろうが、私がエヴァンゲリオンという作品で一番印象に残っているのは、敵である使途やエヴァ初号機の“きもちわるさ”だ。

一見金属に見える物が悪意をもって襲い掛かってくる恐怖、核を破壊され、停止し、赤い液体を大量に流す、操縦者ありきのロボットだと思っていたものが拘束具を突き破り暴走し獣のごとく敵を喰らい、咆哮する。

無機物が敵意を持った有機物だったという衝撃。
13年前にテレビで見た時には自分の中で説明がつかなかった恐ろしさ、気持悪さが今夜、序を見て理解できた気がする。
赤と黒の2色が多く使われているところも、血や身の危険を連想させる演出なのかなーなどと、多分ディープなエヴァファンなら最早常識レベルな点なのかもしれないところも考えたりしながら最後まで見ていた。

つうかアニメ放送時は、ただびっくりするばっかりだっただもんよエヴァってやつは。
エヴァの拘束具が外れて生肉ばりに使途を喰らうシーン、ミサトと加持さんの延々と続くラブホテルでの会話、そして最終回。エヴァにおける私の3大衝撃シーンだ。いつも夕食時に見ていたので箸が止まるわ、開いた口がふさがらないわで食事時に見たことを後悔したものだ。

現在第2作の『破』が公開されているが、アスカの苗字が変わっていて、加持さんじゃなくてシンジの方が好き設定と聞いて「それじゃあ加持さんの出番が減るんじゃないか?」とがっかりしているのは私だけじゃないと願いたい(苦笑)
この設定変更はアスカファン的にはどうなんだろうか?

しかしラストにおなじみのあの予告が来るとは思わなかった。あのテンションはありなのか?いや、文字通りのファンサービスってことでいいのだろうか(笑)


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「ブルーレイはともかく、同じ作品で4種類も発売されてしまっているってどうなのさ(1.11のやつは通常盤よりカット数が増えているっぽい)」