骨董品にまつわる小説「中国の彫像」 | かつての切手少年

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小学生の頃から収集している切手、約10年前から収集し始めた絵葉書や世界の紙幣、好きな旅行、街歩き、等々について書きます。

なんでも鑑定団の話を書いたので、骨董品にまつわる面白い小説を紹介します。ジェフリー・アーチャーの短編小説「12本の毒矢」の中の1篇「中国の彫像」です。記憶を基に書いているので多少違っていてもご容赦下さい。

 

「中国の彫像」

ある青年が生活に困窮し、先祖伝来のお宝を古物商に売りに行く。そのお宝はイギリス貴族であった祖父が中国で買った仏像で、店の主人の話では滅多に手に入らない貴重なものだとのことでした。台座が付いてなかったので、適当なものをサービスしてくれた。祖父からの話で父も我が家の家宝として手放さずにいたが、青年はお金が必要でついに手放すことにした。持ち込まれた古物商が鑑定すると、その仏像は贋作だと言われ青年はガッカリする。しかし、古物商は”仏像は偽物だが台座は本物で貴重な品だ”と言われる。

 

 

というお話です。ジェフリー・アーチャーの短編小説「12本の毒矢」、韓国に10日間出張した際に韓国工場に駐在していた方が”面白いから読んでみて”と言われて本を頂きました。暇なときに読んだら面白くてハマってしまい、「14の嘘と真実」「12の意外な結末」「12枚のだまし絵」「15のわけあり小説」など読みまくりました。「15のわけあり小説」の中の一遍「女王陛下からの祝電」 はブログで書きましたが、 自分の100歳の誕生日に届いた祝電が妻の100歳の誕生日に届かない。皇室に問い合わせた主人公が知ったのは…5歳年下だと思った妻が実は年上でとっくに祝電は届けている、その電話をしている時に妻が買い物から帰ってきて主人公は微笑む、という話です。

 

 

星新一の短編集はちょっとブラックユーモアで面白い。ジェフリー・アーチャーの短編集はブラック感が少なくスマートで面白いです。是非、お試しあれ(ジェフリー・アーチャーっぽく言ってみました)。