漢字に余計に一つある点=捨て点 | みどりの果敢な北京生活

みどりの果敢な北京生活

5月24日。最高気温23度。最低気温16度。空気質量指数59。

日本にいる人から個人的に質問がやってきた。「神社の神に点が多くありました。捨て点という、字のバランスを良くする為だとネットに載っていました。中国でもこのような文字はありますか」と。

 

 

そもそも漢字は中国から来ているので、答えは「中国にもあります」。日本語で調べるとヤフー知恵袋に同じような質問がいくつもあって、同じ人が丁寧に答えている。

 

新の漢字の右の「点」について

 

ほかにはこれ。

マンホールの蓋の文字 「萌え点」の分類研究

 

この人は漢字を研究しているのではなく、マンホールの観察が趣味だという人。このブログに東京のマンホールの写真がたくさんあり、弁、吐など、同様に点の多い字が挙がっている。

 

この人はこの特殊な字が「萌える」として、「萌え点」と名付けている。私は「萌え」とか「癒し」などの昨今よく使われる単語(とその精神)が好きじゃない。正確には「捨て点」という名称であることは強調しておきたい。そしてほかに、「咎なし点」、「捨て筆」、「補空」などとも言われる。

 

補空(日本語Wikipedia)

理由の一つ、字のバランスをとるためなので、補空=空いているところを補う。いい言葉だと思う。

 

中国語で調べた。

为什么「升」字在书法中多了一个点?

为什么「圡(土)」字多了一点?

 

・隷書では「土」と「士」が同じ形なので、区別するために「土」には点を書いた。

・「民」は、唐の太宗(皇帝)の本名が李世民で、皇帝の名前を避けるため、点を書いた。

中国元(紙幣)の民に点はないが、中華民国三年の硬貨で袁世凱の頭の上の「民」には点がある。

 

他の参考資料

「丈」と「𠀋」 大熊肇「文字の骨組み」を読んで

一本足りない 一本多い 漢字展

 

今は日本でも中国でも、学校で教える都合、漢字は統一されているが、昔は異体字といって、一本多かったり少なかったり、いろんな字があった。「異体字」で検索するといろいろ資料が出てくる。

 

 

 

 

にほんブログ村 海外生活ブログ 北京情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログ 中国情報(チャイナ)へ