無意識
駅の中、歩いてた。
出勤するために。
ちょっと疲れ気味の体だったので
不思議と
階段じゃなくって、
エスカレーターに乗ろうとしたそのとき、
目の前の
ベビーカーが
エスカレーターから
転げ落ちた。
僕はそれを受け止めなきゃって
いや、
そんなことも考える間もなく
走り出していた。
が、
僕がキャッチするでもなく
そのベビーカーはストップした。
中には
赤ん坊も乗っていなかった。
ほっ、
よかったぁ。
で、思い返した。
誰かに優しくしたり、
誰かを助けようと思う時、
これくらい無我の中で、
接する事ができればいいなって。
人間ってホント色んなこと考えちゃうから、
やっぱどっかで、
嫌われたくない、だとか、
いいトコ見せたい、とか、
人によく思われたい、だとか、
いつの間にか入り込んでいて、
何も考えないでできることもあるけど、
たまに
そんな部分を彷彿させる自分みたいなところを
出してる自分に気付くときもあるんだ。
気付けばそうしてた。
そんな風に自分の体が動けばいいって思った。
誰かが溺れていて
助けにいって
共倒れになってしまうニュースを思い出した。
溺れている人は
必死に
藁をもすがる思いなので
しがみついてくるために
助けられないという話だ。
けど、
何も考えないで
飛び込む人、
きっと
たくさんの優しさの中で
生きてきた人なんだと思った。
ちょっとすげぇって
思った。
まだまだだなって思った。
マーフィー
「それって強く望んでないからだよ
強く望むと大概はうまくいくもんだよ」
頭では
知ってる。
けど
本当に強く望んでるのかなー。
今日の自分
明日の自分
夢
友達
仕事
環境
たくさんのこと
本当は
望んでることじゃなくて
当たり前のように
向こうからやってきたものに
ひょいと
うまく乗ってるだけのようで
自分で強く望んで
強い気持ちで
勝ち取ってるものって
あんまないよな。
きっと
こういうところ
私の
弱いところなんだろうなぁ。
落ち葉
新宿の並木通り。
今はらはらと落ち葉が落ちている。
桜吹雪のようで少しきれいだ。
けど
いったん
冷たいアスファルトに落ちた落ち葉は
掃除のおっさんに
ほうきで掃かれていた。
まるで命のない物のように。
邪魔者のように。
なぜかその絵が
悲しくなった。
今までその絵を見て何も感じることもなかった
自分自身にも。
その絵を
落ち葉の主である木が見ている。
どんな気持ちなんだろう。
悲しいのかな。
寂しいのかな。
それとも人間の邪魔になっちゃって
申し訳ないって思ってるのかな。
僕はその木を見上げた。
なんら表情を持たなかった。
いつものようにそこにある
当たり前の絵だった。
当たり前なのかもしれない。
次の葉を作るためにも
きれいな花を咲かせるためにも。
そのために冬が越えるのを待っている。
服も着ることなく
裸で
葉を落とすくらい
寒がっている。
そんなギリギリの環境下にもかかわらず
きれいな花を僕たちに見せてくれる。
僕はどうだ。
そんな厳しい環境にもいず、
きれいな花を咲かせることもできず、
何なんだろう。
何がしたいんだろう。
悔しいな。
それは出社前のとある朝だった。
また気を引き締めて
会社に向かった。
仕事が終わり、
同じ木を見た。
落ち葉という落ち葉が落ちて
つるっぱげだ。
無様かもしれない。
かっこよくないかもしれない。
それでも尊敬できる。
さすが、自然だ。
「ご苦労様でした」
そんな思いに包まれていた。