日本語学校、絶滅危惧種教師の苦悩 | 管理職日本語教師の、相当深~いつぶやき。

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私たちの可能性は、こんなもんじゃない。

こんにちは。
みなさん夏休みもそろそろ終わりというところでしょうか。

新学期の始まりに教師も学生も「はぁ~」とため息。
新学期なんか永遠に来なきゃいいのにぃぃぃ・・・ってか?(笑)

さて、最近私はご相談のメールやメッセージを頂くことが増えました。
まあ、ツイッターでもブログでも好きに書かせてもらってるんで、少なからず共感していただいている方からの、悩みのお手紙というところでしょうか。

不思議なことに内容が共通している部分が多いんです。

○前なら採用されていないレベルの教師が、続々と雇われている。もうほんとにひどいレベル。どんなにひどいかというと・・(中略)・・・で、そんな低レベルの先生が多くなって一緒に組んでクラスを担当しているのに仕事が立ち行かない。この学校は質はどうでもよくて、頭数だけ埋まればいいのか?

○経験があまりないのに、教師がいない(不足)ということで、シフトを目一杯入れられてキャパオーバー。でも途中で放り投げて辞めたくない。でもこれじゃあ勉強する暇もない。自分の授業の質の低下に「これでいいのか?」と苦悩する日々。

○学生は学校に寝に来ているようなもの。でも学校はあまり厳しくなく、とにかく何も問題を起こさなければ卒業していける。それなのに自分はほぼ休みもなく、休日も授業準備に追われ、必死にやってきたことがバカバカしくなってきた。

まあ、だいたいどのご相談もこんな感じです。

でも、逆に言うとね・・・。

こういう学校で、教師が授業をやっているフリだけして、学生は半分寝てても、給料はもらえるわけですよね。

学生の成績が悪くても「それはあんたが勉強しないから」と、学生のせいにもできるわけですよね。

キャパオーバーのシフトを入れられて、授業準備する時間がなくて、教科書読むだけのつまんない授業になっても、上記のような学校はたぶん文句言いませんよね。

でも、ご相談いただいたこれらの先生方は苦悩しておられる。

それはなぜか?

それはこの方々が「絶滅危惧種日本語教師」だからです。


日本語学校にわずかに残る、絶滅しかかっている教師。「絶滅危惧種日本語教師」


この教師は、ベテラン、新人は関係ありません。


専任講師か、非常勤講師かも関係ありません。


若いか年配かも関係ありません。


男か女かも関係ありません。

この方たちは、誰に言われたわけでもないのに、
「お金を頂いているのに、こんなんじゃだめ!」
「これではプロとは呼べない。」

と自分に厳しく、自らがそれまでに培ったプロ意識を発揮して、この仕事に臨んでおられる。


私が日本語教師デビューした約20年前は、この種の教師しかいませんでした。
それ以外のなんちゃって教師はデビューできなかったし、デビューしても淘汰されていきましたから。


でも最近は未曾有の
日本語教師不足。 + 日本語学校乱立時代。


まさに猫でも杓子でも教壇に立てる時代、新種が多く混じるようになり、結果効率の悪いこの古来種の教師は駆逐され、今や絶滅危惧種となってしまったのです。


また、それと相まって留学生の頭数だけ「中国から○人、ベトナムから○人」などと果物のように学生を輸入して、2年でトコロテンのように押し出すだけの、教育者とはいえない、留学生を輸入するだけの経営者が増え、


①結果にコミットなんて金のかかる事はしない経営者 
②結果にコミットなんて面倒な仕事はしたくない新種教師


この①と②の思惑が一致して、古来?からの日本語教師は絶滅危惧種となってしまったわけです。

先生と呼ばれればそれで満足なのか?

先生のフリができればそれで満足なのか?

適当に小遣い稼ぐのに、コンビニでレジ打ってるより見栄えがいいからこの仕事を選んだのか?

「はい」 ⇒ 新種教師

「いいえ」⇒ 絶滅危惧種教師

というわけです。

しかもこの新種は、繁殖力強っ!
まさにこの業界のブラックバス(笑)。

更に、ダメ学校のダメ経営者は、古来種より金がかからないこの新種を増やそうとしてますから、今や学校の中に新種のほうが多くいるという、末期的症状の学校も少なくない。
結果、数で負けて古来種が駆逐されて、絶滅の一途をたどっているのです。

じゃあ、どうしたらいいのでしょうか?

まず、数の原理で負けてたら、職場で正論を吐いても、新種には通用しない。
あの人、何一人でがんばっちゃってんの?けっ、てな感じで攻撃されて、摩耗していきます。
だから新種が多くいるような職場は避けるべきです。

何回も言いますが、教師が少なくなって授業が回らなくなったらその学校は潰れます。
(人材不足で潰れる会社って、バブルのころに多かったですが、最近ではあるのでしょうか?)

潰れればいいんです。そんなおバカ学校は。
だって「質はどうでもいいから」っていう態度なのに、学校を名乗る資格ないでしょ。

長くこの仕事を続けたいなら、
この仕事で食っていけるようになりたいと、人生かけてこの仕事を選んだのなら、
日本語教育のプロとして、一人でも多くの学生の人生を変えたいなら、

自分が育つことのできる環境を選ばなきゃ。

違いますか?

さて新学期です。
仕事が待ち遠しい、と思えるなら、その学校は○。
行きたくな~い、あんな学校、と思ってしまうなら、その学校は×。
簡単に言うと、こういうことじゃないですか?

今、この空前の売り手市場だからこそ、学校は選びたい放題なんですよ。
しかももうそろそろ10月期の教師募集が始まりますね。

1年に2回、4月と10月、職場の変わり時ですよ。
お悩み真っ只中の絶滅危惧種の先生。
そのやる気を潰されないうちに、
せっかく持っているそのプロ意識を活かせる職場、
新しい学校に、新しい可能性をかけてみてはいかがでしょう。

でないとほんとに絶滅しちゃうよ!

ところであなたは何種ですか?


《お知らせ》

私の所属する日本語学校では、クラス増設のため、10月期からの新しい非常勤講師の方を1名募集します。
(いや、決してその前フリとして、今回のブログを書いたわけではありませんよ。ほんとに。)
でも、うちの学校の先生方は全員プロ意識高い「絶滅危惧種」です。
私も含めて全員「育ち途中」です。
でも集めたわけではありません。自然に集まったんです。ありがたいことに。感謝しとります。

だから、どちらかというと育ちたい願望があるプロ意識の高い方は、経験が少なくても気が合うと思います。
逆に「ちょっと先生でもやってみようかな」というデモシカの方は、たぶん合わないと思います。
それから「お宅の学校で働いてやってもいいぜ。」という上から目線の方もお断りします。
こういう方は実は伸びシロが少ないくせに、態度がでかくて教師間に不和を起こすので、多分私にボコボコにされます。

偉そうなことばかり言ってますが、うちの学校も他校さんには及ばない部分もたくさんあります。
まず、開校が今年の4月でしたから、まだ卒業生の実績がありません。
課外授業や進路指導など、完成されていない部分もたくさんあります。
それから、学生数70人の少人数の学校なので、講師数も少なく、専任講師登用の道がありません。
だから、うちの学校でちょっとでも力をつけていただくことができたとして、その力を更に専任講師になって発揮したかったら、うちから他校へ移ってバリバリ実力を発揮していただけたらと思います。
当校は、そのための踏み台で結構です。
その気がある方なら、踏み台でも責任もって育てます。

当然、他校さんとの掛け持ちもOkです。
っていうか、是非他校さんと比較して頂ければと思います。

教師が集まって勉強会もします(有給で)。
それからいきなり教壇に立つのは不安があるという方は、研修もします(有給で)。
交通費支給します(一か月15000円まで)。
課外授業の引率や教員会議も、当然給料出ます。
経験が長い方が給料高いというわけではありません。
できることが多い方を優遇します。

教員室の雑談が、次のアイデアを生んでます。
発展途中だからこそ、みんなで作っていける学校です。
お茶とかコーヒーとか、好きな時に好きなだけ召し上がって頂けます。
1回30分なら、他の教師の授業を見学できます。

学生は今のところ大きな問題もなく、比較的いい学生が多いです。(日本語能力は別として)


まずはうちの学校を見ていただいて、私にいろいろ質問していただいて、そのうえで当校を気に入って頂けたら面接するというのはどうでしょう?

面接のときにペーパーテストもします。
でもこれは、落とすためのテストではありません。
その先生の中で、どこまでのものが確立されているか、どこら辺で迷っているのか、どこら辺がどのレベルなのか、この先生の次の課題は何なのかをあぶりだすためのテストです。
だから経験の少ない方でも大丈夫です。

場所 = 東京都23区内 わりと東のほう(笑)

ご興味のある方は、連絡先のメルアドをのせて、メッセージを私に送ってください。
学校の連絡先をお教えします。

ご応募お待ちしています。
よろしくお願いします。