日本語教師たちの暑気払い。45人が集う。 | 管理職日本語教師の、相当深~いつぶやき。

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7月22日(金)日本語教師たち45名を集めた暑気払いが、新宿で開催されました。

主催は東京三立学院の竹野先生。
東京三立学院さんには、いつもLT会という日本語教師のための研究発表会などでお世話になってます。

東京・新宿
飲み放題。立食のタイ料理、なかなかおいしかったです。
約2時間。話して話して話して、ちょっとゲームして、名刺交換して終会。
あっという間の2時間でした。

飲み会です。たかが飲み会。されど飲み会。

今回特に嬉しかったのは、普段はあまりこういう外の会にはご参加にならない学校の先生方がお見えになっていたこと。
非常勤の先生も多く参加されていたこと。
私のブログやツイッターを見て、遠くからもご参加いただいたこと。

本当にありがとうございました。

こういうのって、こういう外の会には必ず参加する常連校ばかりで固めてしまってもおもしろくないじゃないですか。派閥の決起集会みたいになっちゃって。

いろんな学校の先生にお会いして、名刺交換して、「こういう学校もあるんだ」「どこも同じような問題抱えてんな」みたいなことをちょっと感じたりして。

そんな中で、この業界がどこに進んでいくのか、この仕事の意義みたいな大きなものもちょっと感じてみたりして。ちょっと元気もらったり。

そして、「じゃあ次は研究会に参加してみようかな。」と意欲がわいて。
そして「またお会いしましょう」と

それだけで2時間、十分じゃない?

会の会計には、領収書も用意していただいていたので、中には学校に戻って経費で落とせる先生もいたのかもしれませんが、ほとんどの方が自腹だったと思います。

でも、会の参加費も交通費も、自腹切ってでも参加してくれた方がみなさん「参加してよかった。」「また次回も参加したい」と思ってくれたら幸せです。

日本語学校の中には、自分の学校ですべて完結してて、ほかの学校と交流して情報交換なんかしなくてもいいというお考えの学校もたくさんあります。
・勉強会も研修もちゃんとやってますから。別に誰の力も必要ないです。
・情報もちゃんと独自に入手してますから、他校の先生から教えていただくことなど何もないです。
・忙しくて飲み会なんかで遊んでる暇ありません。
こんな感じで。


私の前任校の専門学校がちょうどこんな感じでした。
「ほかの学校の教師となんか交わらんでよろしい!うちは大きな学校法人グループなんですから!」といって、日本語教師大忘年会を無理やりキャンセルさせられたことがありました。
でもその学校がやってること、ほとんど井の中の蛙状態でしたけどね。


また、日本語教師の方の中にも「他校の先生と交流して何になるの?就活で役に立つならいいけど。明日の授業で役に立つわけじゃない。」ぐらい、お思いの方もいらっしゃるかもしれません。

実は私も、以前はちょっとそういう考えだったかもしれません。
もう自分の学校をまわすのに必死で。

その考えが変わったのが、日振協主催で2泊3日で行われた新人教務主任研修会。
全国から主任、副主任の先生が60人ほど集まって、講義を受けたり、他校の先生とグループワークで鍛えられたり、という事があったんです。

古い学校、新しい学校。
大人数の学校、少人数の学校。
バックに企業がついてて資本がでかい学校、個人経営の学校。
専門学校付属の学校、日本語学校だけで経営している学校。

それぞれの学校でそれぞれ事情も違う。
そんな中で、それぞれの先生が、自分の学校をよくするために、学生のために、職場環境のために尽力しておられる。
それだけわかっただけでも、大変勉強になりました。

あれから7年ほど経ちました

今、かつてのように、ほぼすべての学校が日振協に加盟している状況ではない。
もう、我々をまとめているのは、法務省でしかない。
でも、その法務省は、新設校立ち上げのときだけ厳しい審査を行って、学校ができあがったらあとはお構いなし。
中には、書類だけ揃えて立ち上げて、始まってから「話が違うじゃん!」というようなあくどい事をしている学校もあるような話を聞きます。

学校のシステム(労務規定など)もそうですし、あとは学生の教育内容の質の低下もあちらこちらで叫ばれて久しい。
教育の質を招いているのは、どう考えても教師不足が原因でしょ。
しかも売り手市場をいい事に、実力もないのに無理難題を言ってくる教師がいるとも聞きます。

素人同然の人をなんとか雇用して、そういったわがままをなんとか収めながら教壇に立たせなきゃならない、各校の専任講師の苦悩。
そんなもん、法務省が解決してくれますか?

もう自衛の時代に入ったんです。
無法地帯の中は、良心ある人たちだけでグループを作って、自衛せねば。

でもそんな良心をもった教師でさえ、優遇されなくてこの業界を去る例も珍しくない。
まさに、絶滅危惧種教師ですな。

私もその中の一人。
もうすぐこの業界から消えるんだと思います。

だからかな。
このようながんばっている教師たちの集団にいると、安心するのは。

という事で、次回はこの「絶滅危惧種教師」について書きます。

ところであなたは、群れるの嫌いですか?