日本語がある幸せ | バイリンガル・コネクションズ社長のブログ

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今日はこんな事考えてました日記

チョコレートやワッフルで有名なベルギー王国。

西ヨーロッパの中心に位置しており、EUの原加盟国でもあるこの国を、平和な国だと考えられる方も多いと思います。

しかし、実は正式な政権不在の暫定政権状態が、今日の時点で291日続いており、イラクのそれよりも長いのです。

また、元々は今のオランダの一部だったのですが、独立後からオランダ語圏とフランス語圏の対立が激しくなり、1993年には連邦制に移行した歴史があります。ドイツに近い地域ではドイツ語が使われており、同じベルギー人であっても、出身地によっては意思の疎通が取れない事も珍しくはありません。

もちろん中には、私が9年近く住んでいたアントワープという昔大変繁栄した港町のように、海外からの多くの労働者を受け入れた歴史を持ち、現在でもダイアモンド産業が盛んな事もあり、4~5ヶ国語を話せる人たちは沢山いるような場所も存在します。

しかし、ここ数年では上記のオランダ語圏とフランス語圏の対立が激化し、それぞれが独立を希望している状態が続いています。


今回の地震後、我々日本人としての団結力そして帰属意識を目の当たりにし、感じた事が一つありました。それは、我々は日本語という一つの言語を共有し、北は北海道から南は沖縄に住んでいる人とまで、しっかりと意思の疎通が取れる。これがいかに素晴らしく、幸せな事か。


先日拝読した、被災地に看護師として行かれたJKTSさんのブログ で、



「ラジオのありがたみも知った。
日本語って本当に素敵だと思う。
スペイン語をマスターしたかったけど日本語をもっと大切にしたくなった。」




と書かれていました。

本当にその通りだと思います。最近では、子供に日本語よりも英語を覚えさせようとする親御さんの話を聞きます。確かに、英語を始めとする外国語を学ばせる事は、異文化そして自国の文化を理解する事や、外国の方々とコミュニケーションをとる上で大変良い事です。今回の震災後に寄せられた世界中の人々からの温かい支援や励ましによって、外国語の重要性も更に感じました。

しかし、我々にとって国のどこへ行っても通じて当たり前の言葉がある事実は、本当に幸せな事だと強く思います。



今回のような災害でも、国民が一つになれたのは、“がんばろう、日本”のようなメッセージが日本人の心に一瞬に届いたからだと思います。

当たり前のように使っている日本語。しかし、日本語こそが、今もっともっとしっかりと学び、大事にするべき言語なのでは無いかと考えさせられました。

母国語の基礎がしっかりとしていれば、結果的にはそれが外国語習得の近道になるのです。



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