またレッドウィングブーツネタ。
こいつは2015年製で、現行のオロレガシーという革になってからのものですが、前のオーナーがカサカサが好みだった様で、うちに来た時点で全身ひび割れ、そばかす、すり傷だらけ。
オイルを入れて、色味は激渋の深いオレンジブラウンになりましたが、老人の肌の様なヒビやそばかす、キズは2度と治りません・・・。
因みに、上にアップした5875はその前の世代のオロイジナルという革です。
この、オロレガシー、オロイジナルという呼び名は、レッドウィング独自の革の呼称で、原点はオロラセットという名前でした。当時のオロラセットは革の加工技術が安定してなかったのか、職人によってやり方に違いがあったのか、その色味はかなりバラエティーに富んでいて、黄色に近いもの、赤みが強いもの、濃い〜ぃ茶色…など色にばらつきがあったそうです。
でも、その別名「アイリッシュセッター」が示す通り、本来の色味はその犬種の毛並通りの「オレンジ掛かったブラウン」が正解の様です。
上の方にリブログした記事の中で、自分が語っていた9875についての文章で、「本来オロラセットは黄色に近い色であり、それを再現したのが9875」みたいなことを書いていますが、それは間違いで、「'50〜'60年代のオロラセットの中で、特に明るい黄色味掛かった革をゴールドラセットと命名し、それを再現したのが9875」というのが正しい。
で、
本来の色味である「オレンジ掛かったブラウン」に戻す改革(まさしく文字通り革を改めた)が2回あって、それがオロイジナルとオロレガシーへの改革でした。
1度目の改革であるオロラセットからオロイジナルへの変更は'96年。その頃のオロラセットはめっちゃ赤い色をしてました。
レッドウィングの年代を見分ける上で目安となるのはタグや刻印です。
オロラセットの晩年である'90年代中頃のモデルには、右足のタンの表側に半円形の犬のイラストが描かれたタグが貼られていました。
これが半円犬タグモデルの875。めっちゃ赤いですよね。画像は借り物ですw
この頃のオロラセットが赤味のピークで、この色味を元に戻すために1回目の改革が行われます。
でもその赤いブーツが日本では大流行。
俺もレッドウィングだから赤!って本気で思っていたくらいですからw
そのため、革の変更をする事に対して日本から猛反対を受けて、赤いオロラセットは新たに「オロラセットポーテージ」と名付けられ、8875や8877として存続されることとなります。
現在の8875。赤みは少し和らいでいますが、875の革に赤い着色がされています。
ってか、ついこの前コレも買っちまったんだなぁ〜w
もちろん嫁に内緒でw
サイズは8.5E。ちょっぴり足全体が締め付けられる感があります。
で、2回目の改革は2014年のオロイジナルからオロレガシーへの変更。
なぜオロイジナルまでも変更を受けたのか?
どうも、その後色味が薄くなり、黄色っぽく変化していったから、というのが理由の様です。
その頃の875。画像は借り物ですが、上の方の半円犬タグと同じ商品とは全く思えません。
でも、自分としてはオロイジナルと言ったらこんな感じの色のイメージなんですが、これはオロイジナルとしては晩年の色味ということなんですね。
じゃあオロイジナルの最初の頃の色はホントにアイリッシュセッター色(オレンジ掛かったブラウン)だったのか?
オロイジナルの発売は'96年。
その頃のモデルを見分ける特徴は刻印です。
両足外側のくるぶしあたりに犬をデザインしたまぁるい焼き印が入っています。
通称「犬刻印」モデル。
実はこのモデル、アメリカ本土ではめっちゃ不人気だったそうで、販売されていたのは'96年と'97年のみ。たった一年強でマイナーチェンジを受け、四角い犬タグをタンの裏側に縫い付けるデザインに変更されました。
さて、
なぜ今さらこんな蘊蓄をダラダラ書いたのかと言うと・・・
今回、
そのレアな犬刻印モデル、
手に入れちゃいましたーーーーーー👏👏✨✨🎉🎉
まさにオレンジ掛かったブラウンですよね。
これが犬刻印です。
しかも、ワイズ2E!!
俺専用かwww
8 1/2 2Eと刻まれた下に、うっすらと97の刻印も見えます。'97年製ですね。
LEATHER UPPERS OTHER MATERIAL HANDMADE ・・・??
薄くて読めんw
27年前の靴にしては革がとてもしなやかで、もっちりしていて、表面もきめ細かい、隅々まで手入れが行き届いている極上の875です。
いやぁ〜、掘り出し物に出会いました。
ずっと大事にしたいと思います♪