あの星はわたしの視線に気づいていない -10ページ目

あの星はわたしの視線に気づいていない

モノ書きになりたい人間による、心のメモ。

—昼下がりの午後三時。私はルノアールへやって来る。帰巣本能?いいや、私は暇なのである—
 
 
只今、絶賛ハマり中。
小説で、DVDで、ダブルで楽しんでいる【去年ルノアールで】は、こんな冒頭から始まる。
 
毎日『喫茶室ルノアール』へ通いいろんなことを妄想する「私」と、そこに集う人たちの奇想天外な出来事。
ごく普通の喫茶店。
しかし、この内容が無気力で実に面白い。
 
 
著者でありこの主人公である「私」は、尊敬する文筆家・せきしろ氏。
彼が実際にルノアールで出会った、妄想した、そんな毎日を綴る日記みたいなものだ。
同じく妄想街道を生きるあたしにとっては、光にさえ思える作品なのだ。
 
 
小説は何回読んでも面白いし、DVDを何度見ても飽きない。
「私」を演じるのは、星野源。
ワタクシ、只今イチオシのアジメン。
現在の「会ってみたい人」ナンバーワン。
平和な顔から繰り出される妄想百面相はまさに芸術。
癒しから変態まで、天才的に器用にこなす。
『ジョン・レノン&オノ・ヨーコ』を題材にしたストーリーがあるのだが、「ヨーコ、ヨーコ」と連呼された時は嬉しくてニヤニヤと照れてしまった(←アホ)
 
 
中でもお気に入りのストーリーが「ルノアールに軍手が落ちている」というもの。
軍手はどこにでも落ちている。
もしかしたらそれは軍手メーカーの策略で。
知名度を上げ、あわよくば売り上げをも上げようということが会議で議論され。
サブリミナル効果を期待して、わざと軍手をいろんな箇所にばら蒔いているのではないか?
そんな妄想からスタートし、軍手を何気なく蹴って、他の客や店員と妄想サッカーを始めるというストーリー。
「喫茶店に軍手?」
という、似つかわしくないものを逆手に取って楽しんでしまう素晴らしい話なのだ。
 
 
それを見た翌日。
あたしは昼食を取るためにモスバーガーにいた。
去年出来たところの、新しくてオシャレなモス。
平日の昼前で、まだ人はまばら。
優雅に一人がけソファに座っていた。
 
ふと足元を見ると、まぁるい、いや、ラグビーボール型の茶色い何かが落ちている。
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よく見ると、それはどんぐりだった。
しかも、二つ。
なにゆえ?
間髪入れずに、昨日の「軍手」のストーリーが頭を駆け巡った。
ルノアールには軍手。
モスバーガーにはどんぐり。
妄想の神様が降りてきた。
 
きっとこれは、トトロが置いて行ったのだ。
都会(神戸の端くれでも一応都会)の子供たちに、自分の存在を知らせに来たのだ。
ゲームばかりする子供たちに、夢を与えに来たのだ。
あたしが座っているこの席は、数分前までトトロが優雅に座っていて、以前あたしが食べるのに苦労した『金のてりたま』を一口で食べたに違いない。
きっとその横には中トトロと小トトロがいて、真似して食べて、口の回りをベチャベチャにしたに違いない。
食べるのに夢中で、その時にどんぐりを落としたのだ~!
 
 
なんてオシャンティーなトトロ。
なんて可愛いチビ二人。
想像しただけで口角が上がるではないか。
 
 
しかし、残念だったな!
子供ではなく、大人になっても妄想ばかりする夢見る夢子が後にその席に座るとは。
そしてその大人が、二つのどんぐりを見つけてこんなにも妄想ワールドに入り込むとは。
 
 
さぞ、計算違いだったろう。
そんなあたしを、彼らは近くで見ていたに違いない。
しかし彼らはきっと満足なのだ。
自分の落としたどんぐりで、こんなにも妄想する人間を見て、幸せなのだ。
 
意外なところに意外なものが落ちているという現象は、世の妄想族のためにある。
 
 
 
最近、ペンケースやパスケースなど、持ち物のいろんな意外な場所から人工芝が出てくる。
これはメルヘンな妄想なんかには繋がらない、ただのフットサルの残り香である。
それは2010だった。
2007でさえ怯えていたのに、まさかの展開だ。

新天地のパソコンソフトは、マイクロソフトオフィス2010だったのだ。
ExcelもWordも2010。
2003ユーザーだったあたしにとって、もはやこれは未知との遭遇!
一気に未来都市に、いや、火星に飛んでいった気分だ。

Macを意識したような仕様が、Windowsのアイデンティティーの欠如を感じさせた。


慣れてくるとはいえ、ある意味予想外だった。



そして二日目の今日は、朝から早速論文の校正祭り絶賛開催。
早速仕事を任されるのは嬉しいが、眠し。
苦手なコーヒー飲みながら格闘。



そして、帰り道。
強風で、JRも御堂筋も止まってるし(ノд`@)
新大阪から脱出できぬー(>_<)

明日も5時起きなので、とにかく脱出せねばならぬー。
仕方なく見知らぬ新大阪の夜道を、聞いた通りに歩く歩くアルクアラウンド。
目指すは、阪急南方駅。
不安になって途中でスマホのナビを開いたら、真逆に歩いていたという始末。

強風の中、戻る戻る。
ようやく駅が見えたと思ったら、踏み切りが閉まって。
長いこと、カンカンカンカン。
どんだけ通るねん。
どんだけまたせるねん。

開かずの踏み切りにイライラしていると、やっと開いた!
駆け足で渡ろうとしたら。
10秒くらいで再びカンカンカンカン鳴って、遮断棒が降りるではないの!
あたし、まだ、踏切内なんですけど(>_<)
前も詰まってるし、このままでは閉じ込められる~!
転職二日目で踏切事故?!
なーーーいーーーわーーー(>_<)
死にたくないんですけどぉー!!!!!!

後ろからも押され。
なんとかのばか力で遮断棒を押し上げ。
遮断棒をくぐりなんとか脱出。。。


ゼーハーゼーハー(;´д`)
一命をとりとめたぜ!
恐怖体験に震えが止まらないよぅ。



やっとこさ阪急神戸線乗車。
しかし、荷物棚から隣のじーちゃんの長細い荷物が降ってきて直撃。
じーちゃん、それ、包丁やったらどーしてくれるん?
ゾッとする話やで。

恐るべし、大阪。

いろんな意味で「未知との遭遇」すぎる新生活。



駅でパニックになった時に、電話で聞いた友達の声は温かかった。
ありがとう!


「なんかがオカシイ」
そう思ったのは、駅の階段を降り始めた時。
階段の硬さと景色に違和感を覚え、ふと我に返った。

神戸駅と違う!
ここ、元町やん。

一年半通ったはずなのに、最後の最後で降りる駅を間違えるという残念っぷりを披露してしまった。
そんな、ぱど出勤最終日。


自分の意と反しての卒業はとても寂しい。
あたしの他に、この日は二人の営業男子も卒業だった。
しかも、終礼時に事務所にいてるメンバーが少ないからという理由で、朝に退職セレモニーがあった。
メンバーからそれぞれ言葉をいただいた。

「伸び伸びとした字が好きだった」
「真っ直ぐすぎる性格が良かった」
「同い年で何でも話せる仲になれて良かった」
「生涯の相方探し頑張って」
「朝礼の当番の一言は、いつも『NHKの若者の主張』みたいでインパクトがあった」

などなど、有り難いやら恥ずかしいやらの温かい言葉とお花をもらった。
これが終礼時やったら、きっと泣いていただろう。
朝っぱらであったことが幸いだった。


夕方。
社内で一番仲良しだった子の、転職先が決まった!
同い年で一人っ子同士。
気が合い、なんでも話せる仲になっていたあたしたち。
精神的にギリギリになって涙が表面張力している時など、お互いを奮い立たせて、励まし合って頑張ってきた。
お茶を飲む振りをして、パーテーションの奥に隠れてこっそり泣いたこともあった。
社内に流れるFM802の、懐かしい曲を一緒に口ずさんだりもした。

本当に出会えて良かった大切な存在。

だから最終日に、彼女の採用が聞けてほんまに嬉しくて。
自分のことみたいに嬉しかった。
これで、お互いスッキリ卒業できる。

仕事が終わって、帰り道。
いつも二人で一緒に歩いた、三宮まで続く商店街を歩く。
ブラブラ歩きながら、他愛もない話やら悩みやら愚痴やらを言い合ったこの時間ももう最後。
商店街の隙間から見えるポートタワーも、南京町も、大丸のライトアップも。
これからも何回も見るかもしれないけど、この時間、この距離を、一緒に歩くことはもうないだろう。
いろんな思い出を噛み締めるように歩いた。



最後の思い出に。
小さい洋食屋さんでご飯を食べに行く。

貸しきり状態の店内で、アットホームな空気に包まれながら、お互いの門出を祝った。


そして、進化した最新のプリクラで記念撮影をして。

学生時代みたいに、キャッキャ言いながら笑顔でバイバイ。


泣かずに、普段通りの感じで、笑顔でバイバイできた。
友の転職も祝うことが出来た。
そんな幸せな卒業の日。


明日からの新しい生活も、笑顔で迎えよう。


年明けの「解散宣言」から3ヶ月。

新しい仕事が決まりました♪ヽ(*´∀`)ノ


情報番組でもなく情報誌でもないけど、医学系の「編集」のお仕事です。


生涯物書きとして生きたいという目標が出来たあたしは、「コピーライター」とか「編集」とかにこだわりをもって就活してきまして。
2月中旬にエントリーしていたのでなかなけ連絡が来ず、もう「落ちた」と諦めていたのですが。
突然電話がかかってきて、数日でトントントンと決まりました。

友達が、先輩が、喜んでくれました。
ハローワークでいつも担当してもらっていた人が、泣いて喜んでくれました。


昔、再生医療の世界に4年半いたことと、マスコミ業界を経験したこと。
この2つが功を奏したみたいです。
支離滅裂な経歴が、こんなところで役に立つという(笑)
人生に無駄はないんやなぁと実感。
何が起こるかわからない、だから生きてるってオモロイ!


再生医療時代にお世話になった眼科の先生方を、上司となる女性編集長もご存じだったり。
医学とは関係のない、映像の世界も経験されていたり。
共通点が多くて、話も弾み。
昨日は一緒に働く先輩とも会い、これまた素敵なお姉さまで。
本が好きで、書くことが好きで、紙媒体が好きで。
一気に距離が縮みました。

新大阪なので遠いけど…。
新大阪という都会には、いろんな種類の人間が行き交っていておもしろいので、人間ウォッチングして、新しいネタもたくさんできそう☆
尊敬する文筆家・せきしろ氏の「無気力妄想文学」に近付けるかも。
ゴスペラーズの「新大阪」に負けない歌詞が書けるかもwww
なぁ~んて、もはや違う意味でもワクワクしてます。



あたしには、仕事に関する二つの大後悔があります。
一つは、放送作家を目指していた頃、女性作家さんに「うちの事務所で働かないか」と声をかけてもらったのに、急に臆病になって断ってしまったこと。

二つ目は、せっかく掴んだテレビ番組の仕事を、心身を壊して任期満了まで全う出来なかったこと。

ずっと、この後悔が胸に染み付いて離れなかった。
なんなら、チャンスがあるならもう一度…という思いでいました。
今回も、番組の制作デスクのお話もあり検討していたのですが、なんとその案件が突然なくなってしまい。
それが、今回採用になった会社の面接に行った日のこと。
これも、何かの縁なのかな。
そう思ったのです。


この二つ後悔は、きっと一生涯背負うことになると思う。
でも、この悔しさが原動力になってジャンプすることがてきるなら、それでもいいかなと。
最近はそう思います。


今まで散々自由に生きてきたので、たまには親を安心させるのもアリかと。

そこそこ理想の職種で、土日祝も休みで、フットサルも演劇も続けられる。
その気になれば、仕事とは別に執筆も続けられる。

何よりも、歓迎されていること。
求められていることが嬉しい。
ほんま、ありがたいことです。


今の職場は、今月いっぱいで退職。
4月2日から出勤します。
明日は今週で退職する前任者との引き継ぎに来てくれと言われているので、午後から行ってきます。


大好きな桜の季節に、新しいスタートを。
幸せに感じて頑張ってきます。
感性の海を広げてきます。


執筆活動をしていた天国のおじいちゃんも、喜んでくれているはず。


ネガティブ発言をしても、いつもどんな時でも励まし応援してくださった皆様☆
ありがとうございますd(*^∀^*)ノ


以上、愛する皆様へのご報告でした☆

「じゃあみんなは、15年間一生懸命続けた何かがあるんですか?」

アメトーークの『泥の97年』第三回目にて。
15年間続けた芸人を廃業したカリカ林への、お客さんの「えー」という反応に、相方・家城が言った言葉。

今は、これが胸に染みる。



3月23日。
15年の歴史を作った、我々が編集発行しているフリーペーパーが、最終発行日を迎えた。
決してオシャレなんかではない。
家庭配布される、ドがつくローカル誌。
でもあたしは学生時代から馴染みがあって、よく読んでいたから。
まさか、自分がこの仕事に関われるとは思ってもいなかった。

若い読者様を得るために、少しでもたくさんの人に見てもらえるように。
精一杯オシャレ感を出して作った。


プレゼントの応募と共に、感想を書いてくれる人。
常連さんからの応募はもちろん、「初めて見ました」とか「○○のコーナーが大好きです」とか、いろんな声を読むのが大好きで。
かつて葉書職人だった自分と重ねたりした。


いろんなお客さんと出会った。
丁寧な人は、心から廃刊を惜しんでくれたし。
嫌味な人は、最後の挨拶の時まで嫌味だった。

発行までの一連の流れが、今月は全てが最後となる。
その一つ一つを、記憶の中に織り込むようにこなしてきた。


もの作りをするということは、自分の愛するものをこの世に生み出すということ。
そして発行するということは、愛するものを自分の手元から旅立たせるということ。
こんなにも愛着のあるものに、自分たちの意志と反して蓋を閉めなければならない。
命あるものに、自分達の手でピリオドを打たなければならない。
苦しかった。
こんなにも苦しいと思わなかった。
だから絶対、どんなことがあっても、自分には自殺なんてことは出来ないと改めて思った。


木曜日から配布されている最終号を見て、手にした読者様から次々にお便りが届いた。

「終わりなんて寂しいです」
「毎月の楽しみやったのにぃ」
「スタッフの皆様、お疲れ様でした」
こんなに嬉しい言葉が目に飛び込んでくる。
やっててよかった。
関われて本当によかった。
そう思える瞬間だった。


たくさんの思い出を、ありがとう。