追兎・北急JV 自動運転レイアウトを作る(76)駅ビルを作る・第一次実作 | モデラー推理・SF作家米田淳一の公式サイト・なければ作ればいいじゃん

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 自動運転レイアウト。

 ついに、駅ビルに着工します。

 思い切った現代的な駅舎を目指すべく、設計を進めてきました。

 すでに3案ぐらいボツにしています。

 そして、行き着いたのが、これ。





 綺麗に出来すぎのパース。こんな感じに出来たらいいなあ。

 でも、眼高手低。描くは作るより易し。

 CGパースで作っても、工作の方法はまた実際検討するしか無いのです。

 でも、CGを作ったのは意味がある。鉛筆とノートのスケッチよりは有効。



 3D図面を模型の実寸にして、それをもとに、





 柱を立てていきます。

 鉄骨スケルトン構造にガラス張り表現の現代建築にしたいので、

 柱に筋交いは入れません。

 もちろんそれて仕上がりは不正確になりますが、

 作っていくうちに、有効な補強法とかに気づいていきます。

 ペデストリアンデッキのほうから柱をおろしてしまって、

「あ、これがズボンの上からパンツを履くってやつだ!」

 とミスに気づくのも大事なこと。

 実際作らなければ、実際失敗しなければ、絶対に完成に近づくことはないのです。

 失敗を笑うだけのものは、結局、ずっと笑いものにすらなれないのです。

 
 で、柱も傾いていますが、すこしずつスッキリ気持ちよく見える方法を見つけつつ、

 工作用紙でも作りつつ、様子を見ます。



 そして、スケルトンを一度組み上げます。



 こんなかんじ。

 CGのスッキリさには遠いのですが、

 このスケルトンを作ったことで、

 CGでは検討できなかった各フロアの配置、エスカレータの配置などが検討できます。

 吹き抜けはいわゆる「安藤穴」みたいに非効率っぽいのですが、

 まあ、それも現代風。

 あと何年かすれば、「懐かしの建築」になります。

 昔を懐かしむのもいいのですが、

 現代も、いずれ懐かしむ対象になる。

 113系が懐かしになっても、

 あれだって、その前の旧国電車を追い出して嫌がられたし、

 電車そのものだって、機関車牽引の旧型客車を追い出して嫌がられた。

 今や少ないDD51ディーゼル機関車も、

 SLを追い出した当時は「赤ブタ」と蔑まれた。

 でも、それぞれ鉄道の歴史であることは変わりない。

 未来への進化の歴史と、懐かしさ、思い出の風景を全て凝縮して、封じ込めて楽しめる、その懐の深さ。

 それが鉄道模型全体の素晴らしさだと思っています。

 特に、高校生鉄道模型コンテストの話を聞くと、

 私のような昭和世代も、彼らに負けない自由さと、洞察の深さを求めていいと思うのです。

 懐かしの風景ももちろん良いのです。

 でも、たまには現代建築もやってもいいのではないかと。

 それもまた、いずれ懐かしになっていくのです。

 いや、懐かしめる、時代を超える深みがない建築は、「甘い」と思っています。

 風雪に耐え、時代に耐えてきた鉄道施設への感動を、

 これから作る鉄道施設に、その将来の姿として持たせたい。

 それが、鉄道デザインの志だと思っています。


 といいつつ、垂直水平の出ない柱に泣かされる現状ですが。


 で、駅舎の神社側には、



 まさかの巨大ディスプレイ。

 でも、何でこんな低いところに置いたかというと、。


 こうやって、滝や噴水の映像を映すことも考慮してです。

 このディスプレイ、

 本当は中華爆安mp4プレイヤーを使おうと思っていたのですが、

 機種変で使わなくなった、電話のできない携帯電話を置いて使っています。

 これだとメモリもデカイし、無線LAN経由もできるので、流すコンテンツに余裕が出ます。

 ただ、バッテリーのぶん、重たい。

 そこで低いところに置きました。でないと建物が不自然に頑丈そうになってしまうので。

 なおかつ、これで建物上部がスッキリします。

 携帯電話のベゼル部分を隠すのも、実はしんどいので。

 低く置けば解決。

 なおかつ、置かなくて住んだ高層階には、

 魅惑の「トレインビューのカフェ」が作りこめます。

 まさに貪欲かつ一石三鳥にも四鳥にもなりました。


 見え方も確認したので、

 材料をまた買い出しして、本番のスケルトンに挑みます。

 わしは、あきらめんぞ……。


 ちなみに、せっかくなので、ここまでのまとめとして、車両を置いてみました。




 この超重量級の迫力。

 Nゲージで同じコトやろうとしたら、家に収まりきりません。

 Bトレ専用レイアウトだから実現した風景です。

「Bトレの間違えた遊び方」でいいと思っています。むしろそこに面白みがある。

 Bトレは、奥が深いのです。ちょっと工夫しようとすると、なかなか手強い。

 だからこそ、工夫する楽しさがあるのです。

 今、そう思っています。