
ユリア 「このタイトル、なんか、嫌な予感がするわ」
麺王 「そんな事はない!」
「今日のは、ちょっと自信があるぞ」

麺王 「見よ!」
「これぞ、ナポリパン!」
ユリア 「ああ、やっぱり・・・」
麺王 「スパゲッティの食感にトーストの香ばしさがたまらん」
ユリア 「まあ、味は悪くないけど、食べにくいわ」
「別々に作って、ナポリタンをおかずにトーストを食べたらいいじゃん」

麺王 「フッ、うぬは何も分かっておらぬようだな」
「それでは、ナポリパンにならんではないか!」
ユリア 「ならんでいいわっ!」
「こだわるとこが間違ってるでしょ」
麺王 「グレンとラガンは合体して初めてグレンラガンになるのだぞ」
ユリア 「ワケの分からないこと言ってんじゃないわよ!」
麺王 「凡人には、この傑作が理解できぬようだな」
ユリア 「何が傑作よ」
「こんなの失敗作よ」
麺王 「失敗だと!」
「ならば、教えてやろう」

麺王 「人生において本当の失敗とは、やろうとしないことだ!」

ユリア 「出たよ」
「そうやって、なんか良い事言ってる風の屁理屈で誤魔化すの得意だな」
「都知事にでもなればいいわ」
麺王 「冗談ではない」
「あんな、地雷原みたいなとこ、身動き取れんじゃないか」
ユリア 「地雷を掘り起こして、ジジイに投げつけてやればいいじゃん」
麺王 「あのオバハンなぁ、いい加減にしておかないと、そのうち自爆するぞ」

ユリア 「ところで、目玉焼きに何か赤いのがかかってるんだけど・・・」
麺王 「ああ、タバスコだな」
ユリア 「な、なんで!?」
「目玉焼きと言ったら、塩に決まってるでしょ!」
麺王 「そんなバカな!」
「タバスコだろ!」
ユリア 「10人中9人が塩だって!」
麺王 「じゃあ、調べてみろ」
「塩なんて、戦前の話だから」
ユリア 「調べたんだけど・・・」
「1位は醤油が50%だった」
「2位が塩、3位がソース」
麺王 「それ、どこの統計? 東村山3丁目?」
ユリア 「たぶん、日本のはずだけど」
「てか、タバスコなんてバカ、0.1%もいないっての!」
「あと、東村山3丁目は東京都だぞ」

麺王 「タバスコをバカにしたら許さぬぞ!」
「このタバスコってやつはな」
「かのアントニオ猪木が日本に広めた、由緒正しいスパイスなのだ!」
ユリア 「だから何?」
「ピザとかなら良いけど、目玉焼きには認めないわ!」
麺王 「分かっておらぬようだな」
「朝から、これを食べることで、闘魂スピリッツがチャージされるのだ!」
「いつも、元気があれば何でもできるって仰ってるだろ!」
ユリア 「そりゃ、体調が悪かったら何もできないのは確かだけど・・・」

麺王 「頭悪い奴みたいに聞こえるがな、
心身が充実してれば、人間それなりの結果が出せるものだぞ」
ユリア 「じゃあ、何かやってみせてよ」
麺王 「いや、俺は心が・・・」
「メンドクサイ病という不治の病に侵されていて・・・」

ユリア 「ナメてんのか!」
「やろうとしないことが一番の失敗なんじゃなかったのか!」

麺王 「・・・・・」