
ユリア 「今日は文化の日ね」
麺王 「今日はフュージョン麺をやろう」
「文化の日に相応しい企画だ」
ユリア 「そうか?」
「いつもと変わらない気がするけど」
麺王 「さもありなん」
「常に食文化に挑戦しているのが、この俺だからな」
ユリア 「思いつきで、やりたいようにやってるだけに見えるけど・・・」
麺王 「実は、緻密な計算に基づいているのだよ」
ユリア 「ホンマかいな?」

麺王 「という訳で、今日はサッポロ一番味噌ラーメンと
どん兵衛肉うどんのフュージョンだ」
ユリア 「なかなか奇抜だな」
「味が予測できないんだけど・・・」
麺王 「だろ?」
「未知の物をへの探求、それこそが文化的活動ではないか」
ユリア 「もう、いいから」

麺王 「今回も、粉末スープを適当に半分ずつ混ぜる」

麺王 「まず、これが、味噌ラーメンの麺を使ったもの」
ユリア 「やっぱり、味噌が強いわね」
「でも、サッポロ味噌ラーメン独特の酸味が消えて、まろやかになってるわ」

麺王 「で、こっちが、どん兵衛の麺と具を使ったもの」
ユリア 「肉うどんの火薬のおかげで、さっきのとは違った味になってるわね」
「味噌風味のどん兵衛も、なかなか美味しいわ」
麺王 「うむ、我ながら、今回もかなり良い結果だな」
ユリア 「メーカーには申し訳ないけど、どっちもオリジナルを凌駕してるわね」
麺王 「ああ、協力プレーは単純な足し算以上の力を発揮するものだ」
ユリア 「相性が良ければ、だけどね」

麺王 「それはそうと、文化といえば、昔、大学受験の面接で、
文化と文明の違いを言ってみろって言われたな」
ユリア 「いきなり、聞かれたら困るわね」
麺王 「なんか、適当に答えたけど、結局、面接って内容より、
受け答えの態度とかを見てるだけだからな」
受け答えの態度とかを見てるだけだからな」
ユリア 「実際、よく似た言葉だけど、ニュアンスがけっこう違う気がするわ」
麺王 「ああいうのは、ハッキリした正解は無いんじゃないか」
「なんとなく、精神的な、道徳とか倫理、宗教、芸術なんかが文化で、
機械や産業、技術的なものが文明というイメージがするな」
機械や産業、技術的なものが文明というイメージがするな」

ユリア 「じゃあ、不倫は文化なの?」
麺王 「ああ、生活様式の一環だから、間違ってはいないだろう」
「道徳や倫理に反してても、それも含めたものが文化だからな」
ユリア 「むしろ、そういった下世話な事の方が能書きよりリアルね」

麺王 「うむ、文化を語る上でエロは避けては通れまい」
「いや、むしろ、エロ=文化と言ってもいいだろう」

ユリア 「良いわけないでしょ!」
「調子に乗ってんじゃないわよ!」