
麺王 「さて、4年目に入った事だし、今日は新しい企画を始めようと思ってな」
ユリア 「パンでも焼くの?」
麺王 「いや、さすがに、それは・・・」
ユリア 「なんだ、また麺か」
麺王 「麺ですまんな」
「なんか、やる気無くなってきた・・・」
ユリア 「なんだよ、聞いてあげるから言ってみ!」
麺王 「ニコイチでフュージョン企画をやろうかなと・・・」
ユリア 「前にやらなかった? それ」
麺王 「前にやったのは、麺とスープの組み合わせを替えるスワップ企画だ」
ユリア 「どん兵衛のダシでラーメン、ラーメンスープでどん兵衛の麺とかね」
麺王 「今度のはスープを半分ずつ混ぜ合わせるので、
やってみないと、どんな味になるか分からないのが一番のポイントだ」
やってみないと、どんな味になるか分からないのが一番のポイントだ」
ユリア 「当たり外れがありそうね」

麺王 「いや、私、失敗しないので!」
ユリア 「失敗してても認めないだけだろ!それ」
麺王 「ならば聞くが、今までに何か失敗したか?」
「女性関係以外で」
ユリア 「どうだったかしら」
「あった気がするけど、覚えてないわ」
麺王 「証拠がなければ、事実とは認められないのが、この世の理りだ」
ユリア 「わかったから、早く始めなよ!」
「口数が多い男はモテないわよ!」

麺王 「それは、無口な男が良いって話じゃないだろ?」
「女の言う愚痴を、黙って聞いてやる度量がいるってことだろ!」

ユリア 「だから、いちいち、そうやって屁理屈を返すからモテないんだってば!」
麺王 「うっ・・・・」

麺王 「さ、さぁて、始まりましたフュージョン企画!」
「第一回目のお題は、豚骨味噌だ~!」
ユリア 「そういや、豚骨醤油や塩とんこつって商品は出てるけど、
豚骨味噌は見たことないわね」
豚骨味噌は見たことないわね」

麺王 「ということで、この2種類をブレンドしてやります」
ユリア 「どちらも、普通に美味しいけど、アッサリ目でパンチに欠けるのよね」

麺王 「こうやって、あらかじめ、スープを半分ずつ出しておきます」
「後は、普通に作るだけ」
ユリア 「バリカタとラ王じゃ、麺が全然、違うけど・・・」
麺王 「当然、どちらも試すことになるぞ」
「どちらの麺が、このブレンドスープに合うかという点も楽しみの一つだ」
「では、行くぞ」

麺王 「まずは、コレ」
「合わせスープに、豚骨の調味油、そして、麺はバリカタだ」
ユリア 「豚骨寄りのはずだけど、味噌が勝ってるわね」
「でも、ラ王の味噌そのままより美味しいわ」
「でも、ラ王の味噌そのままより美味しいわ」
麺王 「ああ、味噌系スープだけど、今までにない味だな」
「味噌系で、このバリカタ細麺も新鮮だな」

麺王 「そして、コレ」
「合わせスープに、麺はラ王だ」
ユリア 「これは、豚骨だしの味噌ラーメンね」
「豚骨の風味はあまり残って無いけど、深みのある味噌スープになってる」
麺王 「ああ、これも、そのままよりずっと美味いな」
ユリア 「どうやら、第一回目は成功と言っていいんじゃない?」

麺王 「いや、大成功だ!」
「もはや、この2種類を単独で食べることは無いかもしれぬ」
ユリア 「でも、この企画やってら、新製品を探さなくてもネタに困らないわね」
麺王 「おい、それをバラすんじゃぁない!」
ユリア 「冗談のつもりだったけど、マジだったのか・・・」