
ユリア 「ねえ、このうどん、賞味期限がけっこう過ぎてるわよ!」
麺王 「なに!? 急いで食べねば!」
ユリア 「食べるの?」
麺王 「もちろんだ!」
「麺を捨てるなど、麺王の名が廃るわっ!」
ユリア 「お腹こわすわよ」
麺王 「その時はそのとき」
「腸内一斉清掃と思えばいい!」

ユリア 「で、この奇妙な料理はなに?」
麺王 「キャベツとエリンギの焼きうどんに
トマトと玉ねぎのオムレツを乗せた物だ」
トマトと玉ねぎのオムレツを乗せた物だ」
ユリア 「パスタだったら良かったのに・・・」
麺王 「本当はナポリタンのつもりだったけど・・・」

ユリア 「中身トロトロのオムレツが無駄にデキがいいわね」
麺王 「無駄じゃねぇよ!」
「むしろ、焼きうどん、正解!」
ユリア 「うん、確かに、トマトの酸味が麺つゆ味の焼きうどんとよく合うわね」
麺王 「フッ、計算通り!」
ユリア 「おいっ!」
「ナポリタンの予定だったくせに」

麺王 「この前、交差点で信号待ちしてたら、向かいで待ってた自転車の女子高生が
スカートを捲くり上げてパタパタ扇いでてな」

ユリア 「みっともないわね」
麺王 「だろ!」
「今時の女子高生には恥じらいというものが無いのか」
ユリア 「いや、それを鼻の下を伸ばして眺めてる、あんたがみっともないっての」
麺王 「鼻の下など伸ばしておらぬ!」
ユリア 「でも、パンツが見えないか、必死で見てたんだろ?」
麺王 「フッ、分かっておらんようだな」
「よいか!」

麺王 「恥じらいのないパンチラなど、ただの布キレに過ぎぬ!」
ユリア 「何言ってんの! 下着なんて元から、ただの布だってば」
「なんで、あんな物を見るのに人生賭けて盗撮とかするのか
理解に苦しむわ」
理解に苦しむわ」
麺王 「いや、それはそうだが、見えないものを見てみたいという好奇心が・・・」
ユリア 「ましてや、下着を盗んだりとか、頭、おかしいんじゃないのか?
「そんな物、いったいどうするのよ?」
「そんな物、いったいどうするのよ?」
麺王 「そ、それは、一枚の布切れから、それで隠されていた
お宝を想像するという初歩的なメンタルプレイをだな・・・」
お宝を想像するという初歩的なメンタルプレイをだな・・・」
ユリア 「初歩って?」
「じゃあ、達人クラスはどうなるの?」

麺王 「我が北斗神拳を極めし者は、女性の後ろ姿を見ただけで、あの辺の感触とか
その辺の具合とかが手に取るように解るのだ!」
ユリア 「・・・・・」

麺王 「これぞ、北斗究極奥義」
「夢想転性!」
ユリア 「・・・・・」
麺王 「あ、あれ?」
「リアクション無しですか?」
ユリア 「もう!、こっち見ないでったら!」
麺王 「案ずるな」
「北斗二千年の歴史において、夢想転性を極めた者はいまだ一人もおらぬ」
「この俺ですらな」
ユリア 「あのさ、いい加減、北斗神拳を名乗るのはマズくないか?」
「そのうち、名誉毀損で訴えられるわよ!」
麺王 「じゃあ、我が流派は何て言ったら良いんだ?」

ユリア 「あ! あれは?」
「セクシーコマンドー!」
麺王 「あれか・・・」
「さすがに、あれはなぁ・・・」
ユリア 「ズボンのチャックを下ろすだけにしか見えないけど」
麺王 「お、そういや、そのチャックていう言葉は巾着から来た日本語らしいな」
「外国人には通じないそうだ」
ユリア 「じゃあ、外人は何て言ってるの?」
麺王 「ファスナーだな」
「あと、YKKはヨシダ工業株式会社の略だ」
ユリア 「あんた、えらくチャックに詳しいな」
「やっぱり、セクシーコマンドーやってただろ?」
「夜道で、女性を狙って!」
麺王 「そんな事やらんわ!」
「俺なら、ちゃんとパンツも下ろすわっ!」

ユリア 「はあ~・・・」
「4年目一発目から、こんな話か・・・」