
ユリア 「今日も蒸し暑いけど、何食べる?」

麺王 「今日は、マルちゃん正麺のつけ麺だ!」
ユリア 「シーズン外れで、5個パックが180円とかで売ってるやつね」
麺王 「この麺、ノンフライ麺でも特に出来がいいので、
セール品を見逃す手はないぞ」
セール品を見逃す手はないぞ」

麺王 「まずは、普通につけ麺」
ユリア 「ツルツルもちもちの麺が美味しくて、いつの間にか完食してしまうわ」

麺王 「油そばにアレンジしても美味いぞ」
「湯切りした麺に、タレを半分、ごま油少々、それに生卵を加えるだけだ」
「ラー油と酢を足すと、さらに美味い」
ユリア 「熱々の麺に素早く卵を混ぜると、白身が半分固まって
カマ玉みたいになるのね」
カマ玉みたいになるのね」
「私は、こっちが好みだわ」

麺王 「さて、今日は、極秘情報を君たちだけに公開しよう!」
ユリア 「儲け話か?」
麺王 「本当に儲かる話を他人にするわけなかろう!」
「見ず知らずの人から、儲け話に誘われたら、1000%詐欺だ!」
ユリア 「言っちゃ悪いけど、詐欺って騙される方にも問題があるわね」
麺王 「ま、そんな事は、どうでもいい」
「もっと、誰もが気になる、耳よりな情報だ!」
ユリア 「ほう、ハードル上げてきたな!」
「いったい、どんな情報なの?」

麺王 「サザエさんのジャンケンがあるだろ?」
ユリア 「え? ああ、来週の予告の時の?」
麺王 「そう!」
「実は、あの時、サザエさんがジャンケンで何を出すか
予測することができるのだ!」
予測することができるのだ!」
ユリア 「・・・・」
「それに、いったい、何の意味が・・・」
麺王 「何だと!」
「小さいお子さんがいる家庭なんかで、父親の威厳が保てるだろ!」
「うちの父ちゃん、スゲー!ってなること請け合いだ」
ユリア 「もういいわ」
「上げたハードルの下をくぐられた気分だわ」
麺王 「おい! ここでやめさせんなよ!」
「ちゃんと、ネタ明かしさせてくれぬか」
ユリア 「はいはい」
「で、どうやって、見分けるのですか?」

麺王 「エンディングの最後に、一家が一列になって小屋に入っていくだろ」
「その後、煙突から出る煙の形状で判別するのだ」
ユリア 「マジで?」
麺王 「ああ」
「煙が輪っかだとグー、ニョロニョロだとチョキ、出ない時はパーらしいぞ」
ユリア 「らしい?って、未確認なのか?」
麺王 「ああ、もし違っても俺は責任持てぬぞ」
ユリア 「なんだ、それは!」
「お父さんの威厳は、どうなんのよ!」
麺王 「ジャンケンなんて運否天賦でも1/3の勝算があるんだから
父ちゃんの威厳は運次第だな」
父ちゃんの威厳は運次第だな」
ユリア 「それにしたって、一応、確認してから公表した方がいいんじゃない?」
麺王 「実は俺、いつもエンディング途中でNHKに変えて
天気予報を見てるんだよな~」
天気予報を見てるんだよな~」
ユリア 「確かに、ジャンケンや予告なんかより天気の方が気になるけど」
麺王 「サザエさんほど、次週の予告が無意味な番組もそう無いからな」

ユリア 「いっそ、磯野家がまったく出ない日とかあったら面白くない?」
「サブちゃん酒気帯び運転、 花沢不動産脱税疑惑、
アナゴさん自宅療養の3本です」
アナゴさん自宅療養の3本です」
「って予告だったら、高画質モードで録画するわ」
麺王 「ま、まあな・・・」
「てか、アナゴさんって具合悪いの?」
ユリア 「ああ、同期のマスオさんが出世して、直属の上司になるんだよ」
「で、改めて自己嫌悪になって鬱っぽくなる」
「気遣うマスオさんの優しさが余計にツラい、みたいな・・・」

麺王 「それ、日曜の夕方に、やっちゃいけない話だろ!」
ユリア 「そうかな?」
「反面教師っていうの?」
「自分はリストラ対象にならないよう頑張ろうって気にならない?」
麺王 「そういう思考回路の人は欝にならんし、仕事もできるタイプだ」
ユリア 「じゃあ、辛いのは自分ひとりじゃないっていう考え方はない?」
麺王 「自分より下と比べて安心するのはカスだぞ」
「得るものが何もないだろ!」
ユリア 「じゃあ、いいよ、アナゴさん転職で・・・」
麺王 「なあ、アナゴさんに恨みでもあるの?」
ユリア 「そうね」
「ああいう、覇気の無いオッサンてイラッとするのよね!」
麺王 「それはキミがドSなだけでは・・・」

ユリア 「生まれついての女王様って言いなさい!」