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ー前回のあらすじー

このコンクリートジャングルの都会にて、未だかつてない程に可憐で素朴な乙女に出会った私であったが、しかし、乙女の傍らには犬の中の犬『ドーベルマン』が護衛を勤めていたのであった。。


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彼女と初めて出会ったその日、私は失礼億兆の尾行をしたのち、気持ちの悪い満足感を湛えながらも嬉々していた。
だが、しかし、この軽率な行動がまさかあのような阿鼻叫喚の自虐戦争と心当たりのない責任を一身に受けるはめになるなんて、その時の私はまだ気付いていない。

なんせ自他共に認めるアホなのであるから、こればかりはしょうがないのだ、と未来の私が警告をならす中、当の本人は何処吹く風であり、その後も悠々と商店街の界隈を散策したのち、帰路へついたのである。


自宅へ戻った私はすぐさまトイレに籠もる。そして己の内に膨大に広がる小宇宙。
想像力の中枢なる大脳に話しかけるのであった。

『大脳や、私は今日何をしたっけか?』

大脳は滔滔と私の問いかけに対する今日の出来事を語り始めた。


『今日、貴方は見知らぬ女性をお昼頃から未の刻まで追跡し、
飽きしだいビデオ屋にて猥褻非猥褻の隔てなく新作を端から端まで満足のいくまで確認しました。
そして今に至ります』

イコール私は変態か、そうです貴方は変態です。

と、さも私が変態であるかの如し会話が成立しそうな、愉快千万不愉快億兆なことを言いだすので、

私はすかさず『彼女を追跡したのは巷で彼女にはストーカーがいるとのことだったので見守ってやっていたんだ云々。
そしてビデオ屋へは世間の人等が今目を向けているものに対しての実地調査だ!私は将来政治家になるのだ云々。』

と私は自分の大脳に対し侃侃諤諤の自分論を展開し、激しい論争の末に私こそが全てだと説き伏せた。

こめかみがぴくッと動いた。
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鼻から何が出ようと、人に笑われる筋合いなどない。
何故ならば、誰の鼻からも不意に何かが出てくる可能性があるのだから。
そしてそれは必ずしも液体であるとは限らないのだから…。

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たまに自分の口の許容量を越えてまでも飲み物を口腔内に流し込んでいる時がある。
よほど喉が渇いているのかいざ知らず、許容量を越えれば自動的に口から飲み物が溢れだすのは当然であり
行動の結果として床が濡れることは歴史が教える必然だ。

牛乳もまた然り。
飲んでいる最中に笑わせよう者がいたならば、牛乳のそれは口腔を脱し鼻腔へとバンジーする、気管に入ることもあろう。

だがしかし、そんな過去があったからといって己を悲観し牛乳が鼻から出る夢を見るようでは人間として完成には程遠い。そして牛乳にも謝ろう


私ぐらいになると街は原宿、時刻はお昼、そしてホコテン真っ只中、会社員が右往左往するリーマンナイアガラの台風の目に位置し、この現実三次元世界で急に鼻から牛乳が出ようが、もはやそれくらいでは動じない、むしろ鼻が詰まっていないという変態的幸福感に襲われる程だ、






そしてこの話に特別なオチはないのであった。














ブログって難しいですね!!


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>私が何故あのような獰猛なドーベルマンと謎の男に追われるようになったのか、その謎はほとんどがまだ謎のままなのだ。
だがこのままタダで引き下がるわけにはいかない。私は脳の隅々にまで神経を張り巡らし拙い記憶の糸を辿ってみることにしてみた。


あれは3日前、私は菓子パンや、ビタミン剤やら、はたまた整腸作用のある食べ物を買いに、最寄りの商店街をてくてくと歩いていた時のことだった。
その道中でフッとすれ違った女性がいたことを思い出した。

その時の私は失礼千万を承知の上で振り返っていた。
そして失礼億兆も承知の上で、私は彼女を追跡していたのであった。

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『彼女などいらん!』などと、友人、知人、はたまた家族にも胸を張り豪語していたこの私が、不覚にも二百メートル程の追跡をせざるを得なかった程に素敵な黒髪の女性。
それほどまでに美しい乙女に私はその日出会ってしまったのだ。



私はいたく感動した・・
このコンクリートジャングルにあって、まだあれほどまでに素朴で可憐な女性がいるなんて・・
熱くなった目頭おさえつつ、私は今世紀最初の咆哮をあげた。


彼女の特徴はなんといっても短く揃えた黒髪であった。
艶々としたその髪の毛には太陽の光がピカピカと反射していた。
前髪はピチッと虹のような放物線がかかったような感じであった。オーマイ放物線

そして特筆すべきは彼女の瞳である、その瞳の美しさたるや人を魅了する謎のむんむんとした魅力が漂っているのだ。その瞳の魅力は筆舌ではとてもじゃないが書き尽くせないのである。

もちろん眼力も余人の追随を許さない程に強い!という印象も受けた。
そんな同性からも可憐~と謳われそうな乙女であったが、ただ1つ近寄りがたい雰囲気を醸しだす要素を持っていたのだった。


そうなのだ、彼女の傍らには当然の如くのボディーガードが付いていたのであった。
私は戦慄した。
綺麗な花にはトゲがあるというが、あの可憐な乙女に屈強なボディーガード…これもまた筆舌に尽くしがたかったのは言うまでもない。

そしてそのボディーガードたるやとにかく気迫が凄かった。通りすぎる人間を畏怖させるもんもんとしたオーラを身体中の毛穴から放出している。おまけに筋骨も隆々であった。
何より体を黒い剛毛が覆っていて、とてもダンディだ。

そして日本人では到底適わないであろう尋常ではないあのお鼻の高さ・・。
私は思わず『なむなむ』と呟いた。
挙げ句果てにはオオカミのように鋭く、鋭利な犬歯を持っていた…

そうなのである、彼女の傍らで『むん!』と胸を張り、乙女の護衛を任されているのはまごうことなき
犬の中の犬、『ドーベルマン』であった。

それは私が尾行を止めた1つの理由でもあった。


そんな時『許さん…許さんぞぉ』とそんな満腔の憎しみを込めたであろう呟きが聞こえたような気がした。
鳥肌が二粒立った私であった。