とあるプラスチック加工メーカーの品質保証部ではたらく男のブログ -75ページ目

豆腐と納豆とハトと信号

「モノと呼び名の関係は、必然的なものはなく恣意的なものなんだぜ」

(byソシュール)


こう見えてオイラ、学生の頃の専門は「英語学」。

でもバイト漬けだったからだいぶ中途半端だったわ。


それでもたまに出た授業では、

オイラの「チテキコウキシン」をくすぐるものもあった。

1年生の頃に受けた、「英語学概論」。


ハト。

あの、よく電線にとまってたり、公園で地べたにペタっとしてるハト。


彼らは生まれながらにして「ハト」じゃない。

「いやぁ、遅れてごめん!まいったよ。さっきさぁ、木の下を通りかかったら糞かけられてさぁ。ほら、アレ。あのその辺でよく見かけるこんぐらいの大きさで空飛ぶ生き物いるじゃん。え?いや、ちがうちがう。体は灰色で首は紫っていうか青っていうか光っててその、ホロッホーって変な声で鳴く、そうそう!アレ!わかる?!かわいいよね、アレ。って言うかかわいいんだけどアレに服汚されたから着替えなくちゃだったんだよ。」って言うのが大変だから、「アレハト」と呼ぶことにした。


なんで「ハト」?

「知らね。根拠なんてねーよ。」

そう。「アレ」でも「ハト」でもなんでもよかった。

呼び名とモノには関係はないのよ。



えー、なんの話ってぇと、呼び名。

先日、上司先輩と飲みに行った。相変わらずね。

会社近くの小さな田舎料理屋。


イカ納豆を食べてた上司が一言。

「なぁ。あのさぁ。納豆って呼び方、おかしいと思わないか?」


・・・。

まぁ、酔っ払いの話なんだけど。



「ねぇ、納豆っておかしいよね?そう思うでしょ?」

「・・・。なんでです?(;´ω`)」

「だってさ、納豆って腐ってんでしょ?豆が腐ってんでしょ?

だったら納豆は『豆腐』だろ?『納める豆』ってことは、昔は偉い人に『豆を納めてた』んでしょ?」

「あー、『腐った豆』はエライ人には失礼ですね。」

「でしょお?そうだよ。失礼だよ。だからさ、『ナットウ』は『豆腐』だよ『ト・ウ・フ』。ね?」

「ね?って言われても・・・。じゃあ『トウフ』の立場はどうなるんです?」

「オマエ、『トーフ』はおいしいじゃん。上品でしょ?偉い人に納めるんだから

『トーフ』は『納豆』って呼ばなきゃいけないんだよ。『ナットウ』ね?」





今になって思えば実にくだらないやりとり・・・。


しかし、ソシュールが悩みに悩み抜いたテーマが

町の小さい秋田料理屋で出くわしたことに、

オイラは感銘を覚えてしまったわけで。


いや、ソシュールが納豆とか豆腐とか云々じゃなくて、

たとえば信号機の「青・赤・黄」。

あの「青」だけど、「あれって緑じゃね?」とか思いながらも

やっぱり「青信号」って言う。








納豆と豆腐の呼び名。

そもそも漢字の読みに由来するから、

コトバの意味は漢字の意味が入り口になるんじゃない?

と、誰かに突っ込まれる前にここでやめとこうっと。



酔っ払い上司の一言で

頭の中がグルグルグルグル回りっぱなし。

しばらくひきずるぞ。




後手

先日の「あさぎり」からというもの、

どうも「後手」を引きずってる。


お盆明けからカゼをぶり返したり、

ヨーカドーで買った卵が1コ割れてたり、

改札に定期券を吸い込まれるバグがあったり、

見たくもない「本当にあった怖い話」を見ちゃったり。


やぁ、どれもささやかで

コマゴマしたことばかりだけど、

チリも積もればナントヤラで気になるわけで。


「小せぇ小せぇ(´ ∀`)y━~~ 」と自分を笑い飛ばすけど、オイラ小心者。

一度気にし出すと止まらない。→気疲れする。→体調崩す。

あー、頭痛持ちはコノヘンが原因か。いやハハオヤ譲りか。


会社じゃ話する先々で「鼻声だねぇ」と言われて

虚弱っぷりをいかんなくアピール中。鼻声は自分じゃ気付かん。


というわけで、発生したばかりの夏カゼ2号が勢力を強めて接近中。





問題

「選択をひとつ誤ると、

その後の展開がみーんなみーんな後手後手になる。」


イヤハヤ。返すコトバもございません。

なんの話かってえと、車か電車かって話。



以前から度々登場する白いファンカーゴはオイラの愛車。

通勤を除けば、「ばしょいどう」の99%を供にするファンカーゴ。


このたびのお盆休み9連休(♪)の一部を利用しての帰省。

ところがここで一つ迷いがあった。


とある紙面では「9月にもガソリン170円/L!」、

カタヤ「東北道112kmを筆頭に各高速道で大渋滞」。


サテサテドウシタモノカ。

「車を使うテはナシじゃない?」とは友達くんのコトバ。

「ううーん。そうだなぁ。ガス高いもんなぁ。のクセして渋滞だもんなぁ。」


果たして、電車帰省を選択。



さて、

帰省当日まで「車か?電車か?(´~`;)ウーン」やってたので、

当然電車のキップも買ってない。


ところが、新宿駅で難なく購入。全席指定の特急あさぎり沼津まで。

「なんだホラ。空いてんじゃん(´∀`)~♪」


オイラの席は通路側。

座ってオベントに買ったお稲荷弁当を広げる。

と、後ろの席から、




「ギャハーーーーーー!ヽ(゚∀゚)ノ 」と奇声。Σ(=゚ω゚=;ノ)ノ



お子様。推定3歳のオトコノコか。

奇声を追従して「シー!シー!」というママらしき女性の声。


「なんだ子供か・・・(;´Д`)ゞ」

気を取り直して割り箸を割る。

と、今度はオイラの席がガッコンガッコン。


「なんだ?何が起こった??(゚ω゚; 彡 ;゚ω゚) 」

「コラ!やめなさい!」(ママらしき女性)


どうやら子供が背もたれについてるテーブルを

バタバタさしてるみたい('A`)


2時間の旅に暗雲が立ち込める。



なんてコトを思っていたら、オイラの隣の窓側に男性が座ってきた。

歳の頃は50代から60代位で中肉中背。


男性は席に座ると、

オイラと同じで駅で買ってきたらしい牛乳をテーブルに置き、サンドイッチを広げる。

そして牛乳を一口飲んで、食べ始める。


どうも、なにか、気になる。

いや、普通の食事の風景なんだけど。


気になるのは

男性が隣で食事をしていることではなく、

男性が隣に座ってから立ち込める刺激臭...

「隊長!特急あさぎりで異臭騒ぎであります!(≧∀≦;)ゝ」


隣でオイラがそんなことを気にしていることなんか気にせずに

男性はもくもくとサンドイッチを食べ進める牛乳を飲み進める。


「やあ、マイッタぞこりゃ。2時間我慢ですか...(;´Д`)」





「おじさーん!ここよこの席ー!(゚∀゚)ノ」

Σ(=゚ω゚=;ノ)ノ





一人のご夫人が通路を隔てた隣の席を指差して叫ぶ。

叫ぶな。(;´Д`)ノ


見たところ40代半の女性と男性と5、6歳の女の子2人。


「ミキちゃん、この席回転させてちょーだい。」


通路を挟んでお隣に向かい合わせのファミリー席ができた。


「これで御殿場まで行けるからね。1時間半位かな。

電車の中では静かにしてなきゃいけなかったよね。

2人とも大丈夫かな?」


「はーい!!ヽ(゚∀゚)ノ 」


「いいお返事ねぇ♪あ、ミキちゃんダメよ。お菓子はごはんの後よ!」


「ミキごはんまだいらなぁい!ヽ(゚∀゚)ノ 」





...orz




ここ数年、ストレスというものを自覚したことがなかったが、

この先2時間の長旅を思うとやりきれない思いがこみ上げてくる...('A`)


そんな思いの中、

オイラがやっと一つおいなりさんを食べ終える頃、

隣の男性がサンドイッチと牛乳を完食の模様。

と、ガスを口から排出。('A`)クセェ


そこに通りかかった車内販売に男性が声を掛ける。

「ホットコーヒーください。」

オレの方を向いてしゃべるな。


モルボルがコーヒーで一服してるのを横目にオイラも何とか完食。

電車はすでに町田を発車していた。


買ってあった水を飲み干し、

オレはこの異臭からなんとか逃れようと、寝ることにした。

CDウォークマンは電池切れしてたし。


が、先手を打たれた。

モルボルがこっちを向いて寝息をたてている。

こっちを向くなってば。


仕方なくオイラも通路側に顔を向けて寝ようとする。

が、その向こうにはファミリー4名様が「夏休みの思い出」で盛り上がっている。


「ミキちゃん秋田新幹線のったんだよねぇ」

「あきたしんかんせん!ヽ(゚∀゚)ノ 」

オレも月末に乗るよー。(;´ω`)ノ



後ろからは

「アハーーーーーー!ヽ(゚∀゚)ノ 」

「シーずかになさい!」



隣では

ンガー、フシュー、ンガー、フシュー....

モルボルはねむっている...






うう、あと1時間ちょいの辛抱だ。がんばれオレ。


友人の日記に「たたかう」「まほう」「にげる」「どうぐ」という選択肢があったが、

「がまんする」という選択肢はないのか?


「たたかう」わけにもいかず、

「まほう」は逆にかけられてる気がするし、

「にげる」にも全席指定で八方塞がり、

「どうぐ」は電池切れだし。


いや、これは「たたかう」なのか?

「がまんする」然り、自分と「たたかう」のか?




過ぎた事を時間をおいて振り返ってみれば、

自分は色んな苦境に立たされていたことがわかる。


時には自分の力だけではどうにも解決できないことにも遭遇する。

問題解決の手法として品質管理の世界には「QC7つ道具」というものがある。

その中の一つが「特性要因図」。


「特定の結果と要因を系統的に表した図」だけど、

つまりは現象を「なんで?なんで?なんで?」で追って、真の原因を突き止める手法。



今回の帰省。

なんで子供の奇声にびっくりしたか、

なんでモルボルのくさい息と異臭に苦しんだか、

なんでファミリーの夏の思い出を聞かねばならなかったか。


その原因は、

①「オレの心が狭い」のか、

②「オレが車を使えばよかった」かのどっちか。


前者と言わないで。

いや、前者か?正解はどっちだ?







帰京の日。

両親にごちそうさまをして、いざ駅へ。

目指す電車は15時30分沼津初、新宿行きの「あさぎり6号」。

このキップは沼津に来た日に買っておいた切符。


来るときの悲劇が無いことを祈りつつ、駅に到着。

改札にキップを入れようとして立て看板に気づく。



「本日のあさぎり6号は、豪雨による御殿場線不通により運休となります。」
















正解は、②「オレが車を使えばよかった」