大崎梢著『ようこそ授賞式の夕べに 成風堂書店事件メモ(邂逅編)』 | 読書鷲の読書日記

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大崎梢著
『ようこそ授賞式の夕べに
 成風堂書店事件メモ(邂逅編)』
(東京創元社ミステリ・フロンティア)




待ってましたの新刊です。

発売はもう少し早かったのですが、
ネットでサイン本販売を知ったので、
即申し込み。

一昨日発送されて、本日到着しました。

今日あたり到着するだろうと思って、
外出のおともにしたかったのですが、
家を出るまでに来なかったので
泣く泣く断念。


そうしたらまあ。

帰宅したら届いていました。

外出した直後に配達に来ていたらしく、
不在票が入っていまして。

それを見た家族が、
再配達を依頼して、
テーブルの上に用意しておいたお金で
支払いをしてくれました。

宅配が来るとか代引だとか、
何も言っていなかったのに。


ありがたやありがたや。



ご本人のサインの横に、
落款とスタンプが押してありました。↓



著者ご本人が、
「作品の内容に関連したスタンプを押す」
「梅の花のスタンプを探している」
とTwitterで仰っていたのですが、
読んで納得。


なるほど重要なモチーフですね。

かわいらしいし、
その心遣いがすてきだなあと思いました。


ちなみに、
今回の本にはこのような↓ペーパーも
ついています。



裏側はこう↓。


登場する書店と出版社の位置関係と、
そこで働く人々。


ちなみに、これを広げた裏側は、
『特別掌編』と銘打った
ショートストーリーです。

明林書房の人気者な編集者さんが
主人公でした。



さて、内容ですが。

以前書いた
成風堂書店シリーズと
井辻智紀の業務日誌シリーズ、
ついに邂逅。

なので、
タイトルにも(邂逅編)とついています。


同じ世界観の中で
ひっそりとすれ違っていた
登場人物たちが、
ついに実際に出会います。

『書店大賞』(元ネタは言わずと
知れていますね・笑)に関わる謎。


 (最近の某大賞には
 色々と思うところもありますが、
 それはまあおいておいて)


書店の裏側、書店大賞の裏側を描きつつ、
授賞式に参加する各シリーズの
登場人物たちが、
それぞれの立場から謎を追います。


そして授賞式の会場(の外)で名探偵邂逅。


結局、
授賞式には出られない人たち
(お気の毒・合掌)。



ところで、
みなさんはミステリを読む時、
犯人当てをしますか?


わたしはしません(笑)。


より正確に言うならば、
誰だろうと考えはするけど、
それを主眼にしていません。


あくまでも
物語を楽しむのがメインです。


なので、今回も、「犯人は誰?」とは
あまり考えていませんでした。


むしろ、
キーマンとなる覆面作家や、
この子どもって誰だ、とは考えました。


そして、
驚くことにその二人は
つけた見当が当たっていました。


でも、最大の謎の動機と犯人はさっぱり。


重要人物っぽいわりに
本人が出てこないなあと思っていたら、

 犯人あなた!?

 そして動機それ!?

で、ちょっとびっくり。



でも、
後日譚にはほっこりと
胸があたたかくなりました。


それにしても、
松も梅もすごいですよねー。


本編のラストで、
井辻くんが営業のエリア変更の話を
していたので、
今後は多絵ちゃんと井辻くんの共同戦線が
張られるのかも?

なんて、楽しい期待をしています。


大崎先生、新刊待ってます!
(↑出たばっかり)