静かに進む計画

 

その後、しばらくは

バイク沼計画に目立った進展はなかった。

 

劇的な出来事があるわけでもなく、

何かが一気に変わった感じもしない。

 

ただ、この頃からだと思う。

私が公道でZ1000に乗るとき、

ヨメちゃんとのタンデムが少しずつ増えてきた。

 

行き先は、だいたい決まっている。

道の駅だ。

 

京都の南にある、

南山城村の道の駅へ行くことが多かった。

 

特別なルートを走るわけでもなく、

目的はいたってシンプル。

野菜を買って、帰ってくる。

 

それが、いつものツーリングメニューだ。

 

気がつけば、

こちらから誘わなくても

「後ろ、乗せて」と言われるようになっていた。

 

普段の何気ない会話の中でも、

バイクの話題が出ることが増えてくる。

 

確実に変化は起きている。

静かに、しかし着実に。

そんな手応えは、確かにあった。

 

とはいえ、ここで焦るのは禁物だ。

 

一気に距離を詰めると、

逆に警戒される可能性もある。

万全を期すため、

ここは長期戦の構えである。