サテライトステージ当日(前半)

■ まだ暗い早朝の近スポへ

レースの受付は7時。

しかし準備があるため、私たちは朝6時には近畿スポーツランドへ到着した。

11月半ばの早朝。

まだ夜は明けきっておらず、辺りは暗い。

すでに前日から場所取りをしている人や車中泊組もいて、駐車場は車とテントでいっぱいだった。

静かな朝。みんなまだ車の中で息をひそめてる感じ。

レース当日特有の張り詰めた空気が漂っている。


■ Hさんの場所取りと夜明け前のコース

私たちのスペースは、Hさんがすでに場所取りをして確保してくれていた。

挨拶を済ませると、まだ薄暗い駐車場を歩いてコースを見にいってみる。

夜明け前のサーキットは、ひっそりと静まり返っている。

やがて山の向こうが少しずつ白み始める。

振り返ると、駐車場では準備を始める人たちが動き出していた。


■ 朝の準備と仲間の合流

私達のスペースへ戻る頃には、朝日が差し込み始めていた。

Hさんと一緒に工具箱や荷物を並べ、ピットを整えていく。

前日に走り方を教えてもらったKさんたちも合流。

少しずつ仲間が集まり、いよいよレース当日の雰囲気になってきた。


■ 受付と車検、そして短すぎる練習走行

まずは受付を済ませ、続いてクラスごとの車検。

ワイヤーロックなど、安全装備の確認が行われる。

バイクの準備は、ほとんどHさんに任せきり。

ここは本当に頼りっぱなしだ。

私がやると、どこか一つ忘れる。

いや、絶対に忘れる。

断言できる。

その後はクラスごとの練習走行。

ところが、持ち時間はたった10分。

準備にも時間がかかり、ヨメちゃんが3〜4周走ったところで終了。

……

え、もう終わり?

私は一周も走れなかった‥

なんというかペースが掴めない。スケジュール表は見てるけど、

お菓子とか食べてのんびりしてたと思ったら急に出番がくる。


■ 開会式と、いよいよレースへ

続いて開会式と注意事項の説明。

参加者全員で話を聞くのだが、これが思っていた以上に長い。

「次は折りたたみ椅子を持ってこよう。」

 

そして、いよいよ60分耐久レース本番。

私たちは15分交代で走ることにした。

スターティングライダーはヨメちゃん。


■ 緊張のルマン式スタート

スタート方式はルマン式。

私はバイクを支え、ヨメちゃんは反対側から走ってきて飛び乗る。

第一ライダーたちが一列に並ぶ。

飛び出す寸前のような姿勢で、全員が静止している。

一瞬、時間が止まったようだった。

3、2、1、スタート!

ヨメちゃんが走る。

軽やかにバイクへ飛び乗る。

――ここまでは完璧だった。

しかし、1速へ入れる前に右足をつこうとしてしまい、少しもたつく。いやだいぶもたついた。

最後尾スタートだったはずなのに、走り出した瞬間には前に誰もいない。

いや──

もう先頭集団が後ろから迫ってきている!

(後半へつづく)