観る学ぶグループの原田です。

横浜美術館にある「ハマトリーツ!ステーション」では、チラシ・記念スタンプ台紙の配布や、会場間無料バス・音声ガイドアプリのご案内など来場者へのおもてなしをしています。
この場所では観る・学ぶグループが企画した「ヨコトリ検定2017」も実施しています。

「ヨコトリ検定2017」は、初級編は5問、中級編と上級編は10問の3択クイズに挑戦していただくもので、ヨコトリや横浜の街について親しんでもらおうと思いグループメンバーが考えました。

 

解き終わったら、ハマトリーツ!ステーションにいるサポーターが採点をします。
点数によって「まんてん」「ごうかく」「がんばれ」3種類から一つスタンプを押します。


デザインもグループメンバーが考えた手作りの消しゴムスタンプです。このスタンプも好評なのです!


参加された方には問題&解答シートをお返しし、ステッカーをプレゼントしています!
ちょっと難しい問題があるので、満点はなかなか取れないかもしれませんが、これを機会にヨコトリや横浜の街について知識や理解を深めていただけると嬉しいです。


「観る・学ぶグループ」ではヨコトリ検定2017だけでなく、ハマトリーツ!ステーションにて「感想ノート」の記入や閲覧、「ヨコトリみどころマップ」の配布もしています。
横浜美術館にお越しの際はぜひお立ち寄りいただき、配布されているものだけでなく「ヨコトリ楽しかった」という気持ちも、お土産として持って帰っていただけると嬉しいです。ぜひご来場ください!

【ヨコトリ検定2017】
受付場所:横浜美術館内「ハマトリーツ!ステーション」
受付時間:開館時いつでも
検定内容:3択クイズ 初級編5問、中級編10問、上級編10問
参加特典:得点に応じた特製スタンプ押し&参加者全員にステッカープレゼント!

ヨコハマトリエンナーレ2017の会期終了まで1ヶ月を切りました! 

 

「ヨコトリ、作品がいっぱいあるけど、どの会場にどんな注目作品があるのかな?」 

「あまり時間がとれないけど、注目作品だけ駆け足でまわりたい!」 

 

という方に向けて、”サポーターの選んだオススメ作品” や ”作品のココに注目して観てほしいポイント” などの 「みどころ」 や、 

 

「会場間の移動はどうしたらいいのかな?」 

「無料で見られる作品もあるの?」 

「お弁当を食べられる場所もあるの?」 

 

 といった、サポーター目線で “知っているとちょっと嬉しい情報” を紹介する「ヨコトリをたのしむヒント」を掲載した、「ヨコトリみどころmap」をつくりました。 

 

 

下記の場所で無料で配布しているほか、こちらの記事でもご覧いただけます。 

「ヨコトリ2017、気になってるけど どうしようかな~」と迷っている方、こちらを片手に気軽に会場を巡ってみてください。 

 

 

配布場所

・横浜美術館: ハマトリーツ!ステーション、ビジターサービスセンター

・横浜赤レンガ倉庫1号館: チケット売り場 

・BankART NYK : 1F カウンター

 

ハマトリーツ!「観る・学ぶ」グループ

 

 

「あなたのお気に入り作品は何ですか?」 

 

 ”ヨコハマトリエンナーレ2017を観た感想を書き留めることによって、記憶を残し、ヨコトリの楽しい思い出をお持ち帰りいただきたい” という思いから、ヨコトリ2017では「感想ノート」を設置しています。

 

 

「この作品が心に残った!」という、興奮・感動などを書き留めてシェアしたり、 「他のひとはどの作品が気になったのかな?」と、みなさんの感想を読んだりできます。 

 

 「感想ノート」は、横浜美術館と横浜赤レンガ倉庫1号館に設置しています。ぜひあなたの感想も、あなたの言葉で書き留めてくださいね。 

 

 

▪️設置場所 

・横浜美術館: ハマトリーツ!ステーション(スタンプラリーの隣)

        ビジターサービスセンター(奥の白い机・風船が目印) 

・横浜赤レンガ倉庫1号館:  2階展示室(スタンプラリーの隣)

 

 

 

* *  * * * * * * * * * *

 

「感想ノート」に寄せられた感想の一部をご紹介します。 

 

@ 横浜美術館

▪️アイ・ウェイウェイ「河の蟹(協調)」

・カニのリアルさ、景徳鎮の焼き物と知って驚きました。景徳鎮は地味な食器とだけ思っていたのです。とても技術が高いのですネ。

 

▪️川久保ジョイ「テラアウストラリアのためのスライス」

・川久保さんの個人的なでき事から時間や空間を越えて、様々な方向へ考えが飛んでいくところが面白い。

 

 

@ 赤レンガ倉庫1号館

▪️宇治野宗輝「プライウッド新地」

・いろいろな音が出ておもしろい。なんども繰り返し聞きたくなる、見たくなる。(4歳)

・音をかなでるものが目の前にあり、面白かった。

 

▪️ラグナス・キャルタンソン「ザ・ビジターズ」

・360度音に包まれて心地よかった。

 

▪️ドン・ユアン「おばあちゃんの家」

・とても親しみのある作品でした。ペインティングにこんな方法もあるのだと感心しました。

 

* * * * * * * * * * * *

 

 ヨコトリのチケットは、入館した当日なら再入場もOK。みなさんの感想を読んで気になったら、作品をもう一度見にいくこともできます。

 

 まだヨコトリに行っていない家族やお友だちにも、「ヨコトリこんなだったよ!」と、ぜひ、その感想を伝えてみてくださいね。

 

(ハマトリーツ!ステーションにも、みなさんの感想の一部を掲示しています。)

 

ハマトリーツ!「観る・学ぶ」グループ

 

 

2017年9月29日(金)に,作家の阿川大樹さん(*1)をお招きして『サポーターズサロン2017 ヨコトリしゅみせん!〜世界は〇〇でできている〜 番外編:いつも渡る橋の名前を割とみんな知らない。』が開催されました。

 

 ヨコハマトリエンナーレ2017「島と星座とガラパゴス」の開催に合わせ,期間中に『横浜の水辺をアートに変える Creative Waterway』の一環として,船に乗って作品をめぐるアートクルーズ(*2)が行われています。アートクルーズのプログラム《Bridges 川という舞台をめぐる小旅行》を制作なされたのが阿川さんです。

 

 

 阿川さんは2009年からのアーティスト・イン・レジデンスで,黄金町にて小説を書かれておられます。小説『横浜黄金町パフィー通り』には黄金町にむかって進む運河パレードのシーンがあります。今回アートクルーズのプログラムには,この運河パレードからヒントを得たシーンも取り入れたそう。 作曲家活動もされていた阿川さんは,『横浜黄金町パフィー通り』のラストシーンを現実化させるため,合唱団「コールなでしこ」に合唱曲「地図をつくろう」を作曲したそうです。このメロディーが隠し要素として川を遡るルートのクルーズ中にも流れるそうです。

 今回のアートクルーズのコースは川を遡るコースと海へ下るコースの二種類あり,同じ風景/アートでも見えてくる順番が違うと物語は異なってきます。そのためシナリオを二つ用意したそう。

 観客はボート上にいて,その視線からは本来動かない景色が動いて見える。それによってクルーズが演劇化されるとのこと。シナリオは一つの音声ファイル。天気や状況によって運行状態が変わる中,適した場面に適した音声が流れるように,船長さんが頑張ってシナリオ通り運行させているそうです。

 アートクルーズでは乗っている間,観客は周りを自由に見ることができます。しかし作品を紹介するためにシナリオに合わせて視線をある程度コントロールする必要があります。そのため出発すると音楽が流れ,女優演じる運河の女神様が現れます。観客を非日常へと引き込むことによって,その後のクルーズ中に音で視線コントロール可能なようにシナリオ設計したとのこと。

 今回のアートクルーズでは,船から見える日常の景色を『言葉を加え新しい見方を提示する』手法で非日常化し,景色からその後に現れる美術作品へとスムーズに繋がるようにしたそうです。

 

阿川さんのお話の後,佐脇三乃里さんをプレゼンターとして質疑応答が行われました。

・小さい頃から小説家になりたかった。エンジニアになったが友人の死に接し,やりたいことをやろうと会社をやめ小説家を目指した。
・船からの目線と地上からの目線は交わることが無く,橋の上とそれをくぐる船では,すごく近くにいるにもかかわらずすれ違ってしまっていることを,アートクルーズをやって強く感じた。このすれ違いは小説のテーマのひとつとしてこれからも考えていく。
など。

 阿川さんのアートクルーズ,乗ってみたくなりました。

 

 

■アートクルーズ<<Bridges 川という舞台を巡る小旅行>>は11月5日(日)まで各 土・日曜、祝日に運行されます。
詳細はホームページ http://www.creative-waterway.net/artcruise.html でご確認ください。

(*1)阿川 大樹(あがわ たいじゅ)小説家。横浜市在住。日本推理作家協会会員。東京大学在学中に、野田秀樹らと劇団「夢の遊眠社」を設立。座付き作曲家としてオリジナル劇中音楽を作曲。エンジニアとなったのち作家に転身。趣味は,ヨット(Team STELLA MARIS),サッカー,音楽。(『阿川大樹公式サイト http://agawataiju.com/ 』より)

(*2) 『横浜の水辺をアートに変える Creative Waterway 川と海でつなぐ創造の拠点』 http://www.creative-waterway.net/ 

 

 

■サポーターズサロン「ヨコトリしゅみせん!〜世界は〇〇でできている〜」では、「ヨコトリを支えるもの」を共通テーマに、普段は表に出ることのない「横浜トリエンナーレ」を支える様々な事象に焦点を当て、参加者の横浜トリエンナーレへの理解を深め、より親しみを持ってもらう事を目的として、各回様々な分野のゲスト招き、参加者の顔が見える距離の中でお話を伺います。
 

近日開催予定!

・2017年10月15日(日)15:00〜16:00(受付14:30〜)

 Vol.4「有頂天の余韻を遺す」〜図録ってどうやってつくるの?〜

・2017年10月22日(日)13:00〜16:00(受付12:30〜)

 Vol.5「新市庁舎、水辺に建つ」〜新横浜市庁舎にまつわる横浜のまちづくり〜(フィールドワーク編)

・2017年10月22日(日)18:30〜19:30(受付18:00〜)

 Vol.6「風のような流れをつくる」~設営・展示の裏側、空間設計にまつわる話〜

 

詳細・申し込み

 https://www.yokotorisup.com/event/2017/09/news-784.html

 

 

サポーターズサロン「ヨコトリしゅみせん!」のVol. 2「縁の下には守りの蛇」〜コーディネーターから見たヨコトリ2017〜(9月24日(日) 14:30〜15:30、富士通エフサス)に参加しました。

 

お話しくださったのは、横浜トリエンナーレ組織員会コーディネーターの庄司 尚子さんと小林 麻衣子さんのお二人。自己紹介の段階で、「コーディネーターって何する人?」と興味がわきます。

学芸員やキュレーターはコンセプトやテーマを定め、作家や作品を選んで展覧会の方向性を位置付けるのに対して、そこで出てきたプランを形にし、肉付けしていく役割を担うのがコーディネーター。出品作品の輸送や展示にアレンジから、広報、ボランティア活動まで、その仕事は多岐にわたります。

 

学芸員に担当アーティストが割り当てられ、担当するアーティストにまつわるすべてを学芸員が担うというように、通常の美術館の企画展では学芸員がコーディネーター的な仕事も合わせてこなす場合が多いのですが、横浜トリエンナーレのような大きなイベントになると、複数のアーティストを担当する学芸員が単独ですべてをまかなうのが難しく、そこで活躍するのがコーディネーターということになります。主に、ロジスティックス(物の搬送)、アーティストとのコミュニケーション、現場での作品展示の指示や確認などに携わっているそうです。

 

最初に登壇したのは庄司さん。今回展ではジョコ・アヴィアント、アレックス・ハートリーなどの作家の他、ヨコトリ全体の出品作品の移動と展示、展示・撤去に関わるスケジュール作成と管理を担当されました。作品や素材が美術館にまさに到着した時の写真を見せていただきましたが、頑丈だけど無骨な木箱がトラックの荷台に大量に積まれて、中身がアートとは想像できない、建築現場のような光景です。また、アイ・ウェイウェイの3千杯の蟹は、陶製なので破損しないよう一つ一つ紙にくるまれて届き、その開梱だけでも、何人がかりでどれだけの時間がかかったのだろう?と想像をめぐらせてしまいました。

 

展示作業の中でザオザオの作品を設置した時のお話が面白かったです。《プロジェクト・タクラマカン》の電源ケーブルひと巻きの重さは350kgほどあり、そのままドン!と置くとケーブルの角も美術館の床も壊れてしまいます。そこで登場するのが日本独自のツール、門型クレーン。門柱の間に括り付けた電源ケーブルひと巻きを、チェーンとワイヤーで少しずつ少しずつ慎重に下げていき、床に寝かせます。この作業で采配をふるっているのは日本有数の輸送会社で活躍するベテランの美術専門の作業員の方。おそらく80代にしてバリバリの現役で、大きくて重い作品の展示の際にはなくてはならない存在とのこと。このような方の持つ技術とノウハウを、後輩作業員の方にも受け継つがれていくことでしょう、との庄司さんのお話でした。

 

次に登壇したのは小林さん。作家付きのコーディネーターとして小沢剛さん、Don’t Follow the Windなどを担当したほか赤レンガ倉庫の会場管理を担当されました。小沢剛さんの「帰って来たシリーズ」の最新作となる今回の作品は、インド・コルカタでの岡倉天心の活動をたどり、日印両国でリサーチと制作をしましたが、小沢さんが下絵を描き、インドの看板絵職人が仕上げた絵が日本に届いたときの達成感など、現場担当の方の様々な体験談を聴くと、展覧会場の様子もまた一味違って見えるように思います。

 

お二人とも心配で眠れぬ夜がいく晩もあったとか、アーティストの希望を最大限叶えて差し上げたいが、物理的な条件その他で無理な場合に、理想と現実の折り合いをどうやってつけようか悩んだとか、並みならぬご苦労がうかがわれました。それでも、「もう一度やりたいですか?」という質問に、「ぜひ、またやりたいです!」という小林さんの回答。やればやるほど、「この次はもっとこうしたい」という向上心がわき、また、得難い達成感があるのだそうです。一般には知られることのほとんどない、まさに「縁の下の守りの蛇」の役割を担われるお二人でした。

 

 

 

■サポーターズサロン「ヨコトリしゅみせん!〜世界は〇〇でできている〜」では、「ヨコトリを支えるもの」を共通テーマに、普段は表に出ることのない「横浜トリエンナーレ」を支える様々な事象に焦点を当て、参加者の横浜トリエンナーレへの理解を深め、より親しみを持ってもらう事を目的として、各回様々な分野のゲスト招き、参加者の顔が見える距離の中でお話を伺います。
 

近日開催予定!

・2017年10月15日(日)15:00〜16:00(受付14:30〜)

 Vol.4「有頂天の余韻を遺す」〜図録ってどうやってつくるの?〜

・2017年10月22日(日)13:00〜16:00(受付12:30〜)

 Vol.5「新市庁舎、水辺に建つ」〜新横浜市庁舎にまつわる横浜のまちづくり〜(フィールドワーク編)

・2017年10月22日(日)18:30〜19:30(受付18:00〜)

 Vol.6「風のような流れをつくる」~設営・展示の裏側、空間設計にまつわる話〜

 

こちらも募集中!

・2017年10月13日(金)19:30~20:30(受付19:00~)

 サポーターズサロン~ヨコトリの広報戦略を探る~

 

詳細・申し込み

 https://www.yokotorisup.com/event/2017/09/news-784.html