抽象的で難しい文章に出くわしたら、どんどん具体例を考えていく | 大学受験 英語勉強法 〜灘高&京大卒 塾講師からの指南〜

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中学受験に失敗…その後懸命に努力し高校受験で灘高に合格! 一時燃え尽き症候群で苦しむも再起し京大合格! 今ではその経験を活かし、塾・予備校講師として主に高校生・浪人生に英語を教える日々。そんな講師が具体的な大学受験の英語勉強法を提示する。

文章の意味を理解していくのが下手だな~と思う子に遭遇することがよくあります。


そこで今回は『抽象的で難しい文章に出くわしたら、どんどん具体例を考えていく』ということについて書いていこうと思います。

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●具体化の強化と要約力の強化●
高3生を担当していて、「英文の構造をとって、それに忠実に訳すことはできるのに、長文となるとずいぶん読み違いが多いな~」と思う生徒に出くわす機会は多々あります。


先日僕のもとへやってきた担当している生徒も、まさに同じ症状に陥ってしまっていました。


この子は夏の終わりに塾内でテストをして、その際の長文部分の出来がパッとせず、非常に焦っていて僕のところに相談にきました。


この子自体は高2からずっと担当しています。


高2からずっと和訳に関しては強化してきた子ではあるので、和訳に関する精度、正確には構造を正しくとっていく精度に関してはなかなかのものがあります。


ただ、元来国語力が少々弱いということもあり、まとまった文章の真意を読み取っていくということが苦手なのです。


いや、もっと言えば、『文章の真意を読み取っていくために何をすべきか』ということ自体がわかっていないという印象を受けるのです。


以前『思考力を付けるために、要約する力を付ける』ということが重要だということを書いていきました。


もちろんこれを否定する気は毛頭ありません。


毎回一段落を読み終わったら、文章全体を読み終わったら「一体この文章は何を言っていたのだろうか?」をまとめていく『要約』というのを行っていってほしいと思っています。


ただ問題は、「本文を読み切るという行為自体が難しい」ということがありうるということですね。


これをクリアーしなければ『文章の真意』を読み取ることが難しくなってくるわけです。


もちろん単純に文字を目で追っていけば意味がわかるわけではなく、文字には現れていないが感じ取るべき意味があるわけです。


その意味を正しく汲み取っていくことにより、『文章の真意』なるものがわかってくると思います。


とういことは、読んでいる最中から、「一体何を言っているんだろうか?」ということは意識していくべきだということになります。


そこで僕が勧めるのは、『自分にとって抽象的で難しい文章に出くわしたら、積極的に身近な具体例を思い浮かべていく』ということです。


もちろんすぐにできたら苦労はしません。


文章を読み始めてすぐに浮かんだ具体例が間違っているかもしれません。


でもそれはそれでいいと思っています。


文章を読んでいく中で、少しずつ自分が思う具体例を修正し、状況を付け加えながら、意味を把握していく。


そうすることによって、抽象的で読みにくいと思っていた文章を、少しでも身近な話にしていく。



これが重要だと思います。


たぶんまともな講師の授業を受けていれば、普通に経験しているはずなんですよね。


本文の言っていることとは少々ズレているかもしれないですが、それでもわかりやすくするために、講師は本文の内容をどんどん具体化していくはずです。


むしろ、難しい内容を完璧に理解するというよりむしろ、その具体例を理解することによって難しいものを理解していく、という過程をとっているのではないでしょうか?


いきなりはできませんよね。


だっていきなりできるのであれば、その難しいと思える文章は、実は決して難しい文章ではなかったということになるわけですしね。


でも、何度間違ってもいいじゃないですか。


間違った経験が必ず成長へとつながってきます。


なので、毎回毎回難しい抽象的な文章に出くわしたらどんどん具体例を考えて具体化してほしいと思います。


この『具体化の強化』と『要約力の強化』をすることによって、大きく読解力が向上すると思います。