難しいものを的確に考えるためには基礎強化が欠かせない | 大学受験 英語勉強法 〜灘高&京大卒 塾講師からの指南〜

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中学受験に失敗…その後懸命に努力し高校受験で灘高に合格! 一時燃え尽き症候群で苦しむも再起し京大合格! 今ではその経験を活かし、塾・予備校講師として主に高校生・浪人生に英語を教える日々。そんな講師が具体的な大学受験の英語勉強法を提示する。

今回は気分転換がてらかなり特定の話を書いていきます。


そこで今回は『難しいものを的確に考えるためには基礎強化が欠かせない』について書いていこうと思います。

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●状況を取り違えない●
京大系の模試が一通り終わりました。むしろ模試によってはすでに返ってきているものもあるくらいです。


京大志望者にとってはここが注意のしどきです。


おそらく京大タイプの模試を受けると、「あれっ思ったより時間足りないな…」とか「本番より難しく作ってるんやろうけど、本当にこの出来で良いんだろうか…」なんて思いが出てくると思います。


そしてこの思いというのは正しい思いだと思います。



●入試タイプの比較●
よく東大と京大でタイプの比較がされます。


もっと言えば「関東っぽいタイプの入試」と「関西っぽいタイプの入試」で比較されることがよくあります。


「関東っぽい」というのは『それほど難しくないものを大量に短時間でこなしていく情報処理が速い人を求めている試験』です。


その一方で「関西っぽい」というのは『それほど時間は厳しくないが、問題は難しくじっくり考える体力・思考力を持った人を求めている試験』です。


ただこのような垣根というのは最近ではずいぶんなくなってきている印象です。


身の回りの人を考えてみて下さい。


「考える速度は遅いんだけど、凄いキレのある発言をする賢い人」というのがいるでしょうか?


もしいるとするならそれは「考える項目をかなりの数思い浮かべることができ、それを大量に頭の中で処理しているから、パッと見考える速度が遅いように見えるだけという人」ではないでしょうか?


すなわち、「関西っぽい」というものに対応するためにも『頭のキレ』とも言える『情報処理の速度』は確実に必要なのです。


確かに、それほど難しくないものを大量に処理するタイプよりかは処理すべき項目数は少ないでしょう。


でも、その分だけ1つを処理するのに考えるべき項目が大量にあったり、かなり深部まで考えていかなければ処理できなかったりと、また別の苦労を伴うことが多いわけです。


ということは、一概にどちらが難しいと断言すること自体が難しい可能性があります。


確かに以前と比べれば京大の入試もずいぶん緩くなった教科も多いと思いますし、「俺の頃よりずいぶん京大も簡単になったもんだなぁ」なんて言う人もいると思います。


これを完全否定する気はありません。


でも、確実に言えることは、実際に京大に合格してくる人は「今の時代の中で賢い人」であることは否定できないということです。



●京大入試に向けての勉強で実際に注意すべきこと●
さてこんな中、何を注意すべきかです。


それは「時間にゆとりがあるテストだから、時間をかけて難しい問題をじっくり考えるトレーニングのみすれば良いんだ」と思い込むことです。


あくまで『難しい問題を正確にじっくり考えられる人は、基礎的な問題に関してはかなりの速度で処理することができ、かつそれを複数組み合わせて構築しながら思考することができる』という意識を持つことが重要だと思います。


例えば英語をとってもわかりやすいです。


「英文全体を5分で読んで、全体内容を軽く把握し、残り35分でじっくり考えられる人」と「英文全体を読むのに20分かかって、残り20分でセカセカ考える必要がある人」とでは、確実に前者の方が良い点をとってきます。


これはある意味当たり前ですよね。


『基礎的なことを素早く処理できない人が、どうやって難しいことを素早く処理できるのか』ということです。


つまり、どこまで行っても『基礎力の強化』から逃げることはできないということですね。


『基礎』とは「すべての礎となるもの」だと思います。


英語1つとっても、「読む速さはなくていい」なんて思わずに、「英文を素早く読む」という至って普通の行為の練習も継続してやっていってほしいと思いますね!