いかに相手に伝わる話し方をしていくのか④ | 大学受験 英語勉強法 〜灘高&京大卒 塾講師からの指南〜

大学受験 英語勉強法 〜灘高&京大卒 塾講師からの指南〜

中学受験に失敗…その後懸命に努力し高校受験で灘高に合格! 一時燃え尽き症候群で苦しむも再起し京大合格! 今ではその経験を活かし、塾・予備校講師として主に高校生・浪人生に英語を教える日々。そんな講師が具体的な大学受験の英語勉強法を提示する。

ここまで『話し方』の話をしてきました。今回は今までの総まとめ的な要素も含まれている内容を書いていこうと思います。


今までの話の中で『全体像』を話してから具体的な内容へ、さらには『繰り返し言う』ことによって聞き逃しを作らないということを書いてきましたが、これは授業の全体の構成としても必要となってくる内容だと思います。


授業の最初に『今日のテーマ』なる『全体像』の話を紹介することにも意味はありますが、どうしても唐突感が出てしまう点は否めません。



●『序論→本論→結論』の流れの意識●
そこで常に意識すべきことは『序論→本論→結論』という流れを守っていくことだと思います。


まずは今から話す内容の「つかみ」とも言える『序論』を紹介し、その内容を具体的に『本論』として講義していきます。


しかし、ここで終わってすぐ次に行ってしまっては話がうまく伝わっていかない可能性もあるので、前回までで書いてきたような『繰り返し言う』ことなどを意識して、しっかりこの本論部分を伝えていく必要があります。


ただ詳しく話せば話すほど本論が長くなってしまい、結果として『一体何を伝えたかったのか』という最大のポイントがぼやけてしまう可能性が出てきてしまうのです。


これではせっかく工夫して本論を伝えてきたのに、相手にとっては「ただの1つの話」に過ぎないという状況で終わってしまいます。


このような状況は話し手自身にとっても決して望ましい状況ではないので、『本論』の内容をより確実に定着させるための『最後の一押し』というのが必要になってくると思うのです。


それがまさに『結論』部分だと思います。この『結論』というのは、最も簡単に行えることとしては『本論』で扱った内容のうち特に重要な、絶対に生徒に持って帰ってほしい内容だけを、もう1回簡略に『ポイントの総整理』といった形でサラっと触れ直すとよいと思います。



●最後に●
実はこうすることによって『序論でつかみを聞き、本論で具体的内容を聞き、結論で再度最重要ポイントを聞く』という流れが完成し、本論部分でも繰り返しポイントを話していくことによって、1つの大きな話のまとまりの中で『重要なポイントを少なくとも3回は聞く』という状況を作り出すことができるのです。


このように戦略的に話していくことによって、長い授業時間であったとしても、『重要ポイントを的確に追っていき、それを中心に話が進んでいる』といった印象を与えることができる授業が完成していくと思います。


このような『ポイント中心型の話し方』を自分の中に染みつかせていくことによって講師として話し方には困らなくなってくるように思います。