ワーカホリック気味な塾講師が出来上がるまで~大学時代⑥~ | 大学受験 英語勉強法 〜灘高&京大卒 塾講師からの指南〜

大学受験 英語勉強法 〜灘高&京大卒 塾講師からの指南〜

中学受験に失敗…その後懸命に努力し高校受験で灘高に合格! 一時燃え尽き症候群で苦しむも再起し京大合格! 今ではその経験を活かし、塾・予備校講師として主に高校生・浪人生に英語を教える日々。そんな講師が具体的な大学受験の英語勉強法を提示する。

前回『自力本願』になることが重要だと最後に書きました。


ここで言う『自力本願』というのは、安易に人に聞いたりせず、まずは自分の頭で考え、それでもわからない場合はしっかり調べて解決しようとする姿勢を持つことを表しています。


確かに、これだけですぐには解決しないことも多いですし、結果として非常に大きな遠回りもします。よって時間がない人にはオススメできない側面もあります。


しかし、よく「電子辞書より紙辞書の方がいろいろな部分が同時見られるからいいよ」という意見がありますが、それに似ている部分があり、遠回りしているように見えて、実際には検索・調査をしているうちに様々な「気付き」があります


なので、人に聞かず、自分の力だけで問題を解決するために行動することは、時間こそかかりますが、その時間は無意味ではなく、思ってもなかった気付きを得ることにつながることも多いのです


そういった意味では、「これを探したい!」と思ったときは、安易に答えを求めすぎず、自分の手で調べ、目で確認し、時には目的以外のものもチラ見しながら目的のものを探すことによって、かけた時間以上の価値を得ることができると思うのです。


それもあり、僕自身は『自分自身で調べることができる範囲のことであれば、自分で調べる』ということを徹底しています。


しかし、中にはどうしても自分では解決しないものがあります。それでもすぐには答えを求めず、また別のときに検索したりする中で、やはり自分で解決することを目指します。


ただやはり時間に限界があるときもあります。そういったときは、僕よりも詳しい人に意見を求めることをした方がいいのかもしれません。


ただ現実として、今まで小中高大、そして塾講師として働く中で自分が抱いた疑問にはすべて自分で答えてきましたし、そういう姿勢ゆえ、塾内の同僚の評判も「あの人に聞いてみよう。それでわからなかったら誰にもわからないということだ」と言われるまでに成長することができました


やはり『時間という名の蓄積』は重要だと思います。まだ現状でそこまで多くの時間を自分の専門とするところにかけていない人には、まず自分自身を成長させるための苦労をしてほしいなと思います。


さて、かく言う僕も決して順調に成長していったわけではありません。


塾講師としてのスタートでの悩みは以前書いたように、生徒と接することで解決することができました。


しかし、「担当する授業数=給料が発生する仕事」という観点から言うと決して恵まれてはいなかったのです。


というのも、僕が塾講師としてのキャリアをスタートさせたときには非常に多岐にわたる授業、さらには非常に多くの生徒が存在していました。


しかし、僕が入ったちょうどその後、いわゆる「大学全入学時代」なるものの煽りを受け、塾に来てくれる生徒たちが少し減ったのです。


さらには塾の指針として「○○人以下の授業は開講しない」などのルールが徹底される中で、前年まで存在していたクラスがどんどん合併されるに至りました。


正直、僕自身どれだけ授業をもらえるのか期待をしていました。研修の場で評価は上々で、同期で入った人と比べても評価は高い方だったと思います


しかし、世の中それほど甘くなかったんですね。クラス合併の結果、前年よりも塾として設定する授業数が大幅に減り、先輩の学生のバイトとしてやっていた先生方が多数抜けたにも関わらず、自分の授業は全く増えなかったのです。


正直愕然としました。将来プロ講師として働いていこうと思っていた自分としては、少しでも多くの経験をしていきたかったにも関わらず、それが思うようにできなかったのです。


かと言って、ここで個別指導とかに行く気は全くありませんでした。あくまで集団指導の講師として活躍をしたかったのです。


しかし、この場ではもはや耐えるしかありません。ここで、僕の『自力本願』という気質が生きてくることになります。


授業数が増えないとはいえ、担当する授業はあるわけです。そうなった以上、受け持ったクラス運営をうまくすることで、僕自身の評判を上げる以外に道がありません。そうなれば、必死に自分の技術を磨いていく以外に術がないと思うに至ったのです。


そこでまた自分の頭と参考書と生徒の力をフル活用させながら、自分を成長させていくことになります。