リスニングを鍛え、英会話へとつなげる①~『ディクテーション』~ | 大学受験 英語勉強法 〜灘高&京大卒 塾講師からの指南〜

大学受験 英語勉強法 〜灘高&京大卒 塾講師からの指南〜

中学受験に失敗…その後懸命に努力し高校受験で灘高に合格! 一時燃え尽き症候群で苦しむも再起し京大合格! 今ではその経験を活かし、塾・予備校講師として主に高校生・浪人生に英語を教える日々。そんな講師が具体的な大学受験の英語勉強法を提示する。

「英会話」、この言葉ほど日本での英語教育がいかに特殊なものであるかがわかるものはないと思います。


これを直訳して”English conversation”と言った場合、「なぜ会話だけを特別視して考えるの? 文法を学んだり、読解を学んだりと、英語を学んでいけば必然的に会話もするよね?」という発想が付いて回るのです。


別に僕自身は日本の英語教育が間違っていると言いたいのではありません。


むしろちゃんと日本の教育をフルに活用すれば、読み書きはもちろんのことながら、話すことも聞くことも十分にできるようになると思います。


要は『いかに学びを充実させるか』ということが重要になってきます。


いつもは教材を示しているのですが、リスニングに関しては勉強法が非常に大事になってきますし、
ここをちゃんとすれば英会話も勝手に付いてくるので、まずは勉強法の話からしていこうと思います。


さて、僕が思うリスニングの勉強法は『ディクテーション』『問題を解く』『シャドーイング』『発音の探究』です。


これだけ書くと、勘違いをされてしまう部分もあると思うので、1つずつ具体化していこうと思います。


まずは『ディクテーション』に関して。


『ディクテーション』というのは、聞いた英文を「そのまま」書き出していく作業です。


もちろん1回聞いただけですべて書き出せるほど素早くは字を書けないですから、何回も聞いては止め、聞いては止め、というのを繰り返しながら、何とか書ききっていく作業をしていきます。


正直書き出す英文の長さはどれほどのものでも構いません。すなわち、10分~15分といった短い時間でできる量であればどのような長さであっても構わないと思います。


さて、ここで勘違いをしてはいけないのは、『ディクテーション』は、自分が「どのような音が聞こえないのか」「どのような音のつながりが聞こえないのか」を知るためにやっていくのです。


大雑把に言うなら『自分の音の認識に対する気付きを得る』ために行っていきます。


よく音がつながってつぶれることを「リンキング」とか「リエゾン」などと呼んでいきます。


この音のつながりの中で自分が苦手にしているものは一体どんなものなのかを正確に認識し、そこを意識して聞いていくことが重要となります。


もちろん予想だにしない発音に聞こえる単語もあると思います。普段から発音記号まで見て発音を学んでいる人が少ない分、複数単語が重なると音がつながっていく分、どうしても予想していない発音に聞こえるものはあると思います。


もちろんここに対する勉強もしていくべきなのですが、それはここではいったん置いておき、
『自分にとって苦しい、聞こえない音のつながりや消失』がわかれば、今度はそこだけを意識して、繰り返し聞いていきます。


それを次の英文でも、さらに次の英文でも、何度でも繰り返していきます。


そうすることによって、だんだんどのように音がつながっていったり、音が消えていったりするかが実感としてわかるようになってきます。


リスニングだけではありませんが、英語力を高めようと思えば、徹底的にアウトプットをしていくことが重要となります。


しかし、そのアウトプットの前に、しっかりとした正確なインプットをする姿勢も重要となってくるのです。