ダンナっちの入浴 | 生存率5%にかけた夫婦の闘病記(二人三脚で病に打ち勝つぞ!)

生存率5%にかけた夫婦の闘病記(二人三脚で病に打ち勝つぞ!)

32歳で自分の腎臓癌が見つかり、手術も成功してホッとする間もなく
今度は最愛のダンナさんにスキルス胃癌が!!
2年1ヶ月の闘病を終え、ダンナさんは旅立ちました。
ダンナさんとの想い出と1人娘との生活について書いてます。

今日久しぶりにダンナっちとお風呂に入りました。


といっても、そんな色っぽい話ではなく。


ダンナっち、自分の足ではもうほとんど歩けません。


転移している右足がほとんど動かず、

ちょっとした段差も上ることができません。


お風呂場は滑りやすいし、

寒くなってきて浴槽にも沈みたいのに、

脚が動かないせいで、うまく入れないので。


今日は娘っちが実家にお泊りしていることもあり、

一緒に入って、入浴介助をしました。


普通のお風呂椅子では背もたれがないこともあり、

座っていられないので、

折りたたみのパイプ椅子を持ち込んで。


これは私が娘っちを妊娠してたときに、

父がキッチンで調理する時ように買ってくれたのも。


11年経ってまさかこんな事に使うことになろうとは。


今日は頭から身体まで隅々洗ってあげました。


ダンナっちが嬉しそうな顔をしていたから聞いたら、

虐待を受けて育ってきたダンナっちにとっては、

親とお風呂に入った記憶はほとんどなく、

至れり尽くせりが嬉しかったのだそう。


それを聞いたら、ダンナっちには最後ぐらい

良い想いをさせてあげなきゃいけないな~と思いました。


私にとってはダンナっちは、決して良いダンナさんではありませんでした。


浮気はするし、ケンカすれば暴力ふるうし、

ウツで仕事ができなくなって働けなくなるし。


やっといろんなことが落ち着いてきて、

ちょっと改心して優しいダンナさんになったと思ったら、

今度は末期ガン。


11年の結婚生活の中で、平穏で幸せだったと思える時期は

ほんの1年ぐらいでしょうか。


ずっとそれが心のシコリになっていた私ですが、

ダンナっち自身からしたら、ずーっと親に虐待を受けて育って、

やっと嫁さんをもらって、今まで出せなかったワガママが出せるようになって、

色々あったけど落ち着いてきたと思ったら

末期ガンで余命3ヵ月の宣告。


俺の人生なんだったんだろう・・・。


ってトコでしょうか。


私はあと何年生きられるかわからないけど、

おそらくダンナっちよりは長生きできるでしょう。


このダンナっちとの生活の中でつかめなかった幸せは、

これから残っている人生で掴むとして。


あとどれくらい残っているかわからないけど、

残り少ないであろうダンナっちの人生、

幸せだったと思えるようにしてやるのも良いんじゃないか。


そう思えるようになってきました。


私が今世でダンナっちにしてもらえなかった幸せな生活は

来世でしっかり責任とってもらいましょ(笑)


とりあえずなんとか痛みのコントロールができるように、

今の主治医ではどうもダメみたいなので、

緩和ケア専門医にみてもらうことにします。


神奈川では緩和ケア、ホスピスがある病院はまだまだ少ないので、

これから探してみたいと思います。


幸いにして、同じ市内にホスピス専門病棟がある病院もあるし、

がんの在宅看護をしている病院もあるので、

がんセンターとの折り合いがついたら、話に行ってみたいと思います。


緩和になると抗がん剤を使うことはなくなると思うので、

ダンナっちのがんは悪性度が高いタイプなので一気に悪くなるかもしれなくて、

もしかしたら2ヶ月くらいしか残された時間はないかもしれません。


それでもダンナっちが、最後笑えるように、

私はしっかり支えていきたいと思います。



正直、書いていて涙が止まらないけどね・・・。