ベルハー復活とおばさん | 今酔の肴

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こんなに身体中がバキバキと悲鳴をあげるなんて、とても久しぶりな感覚。

その原因は明らかに昨日行ったライブが原因だ。

 

新宿ロフト「AQBI DIG DEAD OR ALIVE」BELLRING少女ハートとBELLRING少女ハート '22によるツーマンライブ

 

何というか……とても楽しみだった。

その『楽しみだった』という感覚を、おもいきりブチ壊すぐらい楽しかった。

 

「今日は声出し可能ですが、リフトや危険な行為はお控えください」

それでもブチ上がった!

声出し可能、この言葉だけでもう声を出してしまった。

 

「面白ければ、そこに愛があれば、ある程度の事は目をつぶります」

田中さんの言葉にまた声を出してしまった。

 

始まるライブ。ジャンケンで負けたBELLRING少女ハート '22からのスタートだ。

この順番も本当に良かった。

 

始まったライブ。正直期待していなかったベルハー22(にじゅうに)

お世辞抜きに良かった。

相対的なパフォーマンスだったら22の方が凄かったかもしれない。

 

凄く真っ直ぐで、線がこちらに向かって刺さってくるようなパフォーマンス。

正直舐めてました。

 

何よりとても気になる人物。

全体をしっかり見ていても、気づいたらその人の一挙手一投足を追っていました。

 

自己紹介で覚えたその名前、美波未優さん。

後で調べてわかりました。ツイートでたまに見かける名前。あの人がミミミユさんなんだ!素晴らしい。

BELLRING少女ハート '22本当に素晴らしい。

 

22のライブが終わった時点で既に体力はほとんど残っていませんでした。

だって一時間。そんなにやるなんて思ってないじゃん!

ここからあと一時間もやるの?無理無理!

 

「次、アホいくよ』

田中さんの言葉に体力という言葉を捨てました。

 

そうそう、これこれ。

初っ端からみずほの声は枯れているし、リズムも声量もあったもんじゃない。

でも、BELLRING少女ハート '22とは違う何かがそこにある。

思い出補正?それは確かにある。

夏のアッチェレランド→WIDE MINDの流れにはテンション上がった。

でもそれだけじゃない。

 

BELLRING少女ハート '22が直線的。あえて言うなら四角いパフォーマンスなのに対して、BELLRING少女ハートは丸。

その円は徐々に大きくなっていって、最終的にはフロアを大きく覆い尽くし、全ての人の感情を飲み込んでいきました。

 

ダンスの気迫、鬼気迫る表情、そしてスタミナ。

先輩というのは恐ろしい。

技術だけじゃないオーラ。

それはまるで往年の女子プロレスラーと現在進行形女子プロレスラーの対決を見ているようでした。

 

どっちがいいじゃない。どっちも素晴らしい。

ライブ後のお客さんの表情を見ていたらわかります。

 

自分に対しても、他人に対しても、全員が『汗臭い』って顔をしています。

でも楽しそう。

ライブだけで満足してしまって、そのまま帰る人もけっこういます。

でも楽しそう。

 

そういうアイドルライブって滅多にないから。滅多に遭遇しないから。滅多に作れるものじゃないから。

 

そんな思い出を、体験を、身体の悲鳴・身体の痛みによって一日経った今思い出しています。

身体の痛み・悲鳴で他に思い出した事があります。

 

ある程度の身体の痛みを想定して(それ以上の痛覚だったが)昨日は車で行くのを控え、行き帰りを電車で過ごしたんですが、そこでとても変わった人に出会いました。

 

パッと見は持ち物(ピンク)が少しだけ派手な眼鏡のおばさん。

このおばさん。つり革も使わず、ずっと足の力だけで電車の揺れに耐えているんです。

 

席が埋まっている訳ではない。むしろ空いている。

多分あえてそうしているのだ。

電車の揺れに逆らって、ただ外を眺めている。

全く微動だにせず、視線も外さず、一点を見つめている。

 

その女性は、15分ほど揺れに耐えた所で電車を降りていきました。

その姿を見届けた所で、自分の体力が完全に無くなり自分は眠りにつきました。

 

この電車で眠るということは、寝過ごせないという事です。

ここは田舎です。寝過ごしたら野宿。

 

でもなぜか自分は一個手前の駅で毎回目が覚めるんですよね。

今回もしっかり一つ手前の駅で目を覚まし、数分のアドバンテージでしっかり現実世界に帰り、普通の面持ちで最寄り駅に降り立ちました。

 

駅の出口へと向かう自分に感じる視線。

ふと車内を見ると、外を凝視する女性の視線。

 

つり革なし筋トレばばばばばばばばばぁぁぁぁぁぁぁx!!!!!!

目が合った。ヤバイ、五秒で死ぬ。

逃げろ自分。

 

ちょっと待て、確かに降車するの見かけたぞ!どういうこと!?

まて、まて、まて、よくよく思い出したら、このババアに遭遇したの初めてじゃないや。

 

たぶん毎回終電で出会ってる。

でも毎回ある駅から乗車して15分ぐらいで降車してたよな。

降りて無かったって事!?

 

まって、まって、数えた。3両移動してる。

15分おきに車両を変えていたって事!?

 

という事は、自分が知る限り一時間以上も電車の揺れにノーハンドで挑んでいる体力おばけババア!

 

ババア、失礼。おばさん、いや、おばさま。

貴女なら昨日のベルハーのライブにも耐えられるよ。

ベルハーとライムベリーの対バンも見せてあげたかった。

BELLRING少女ハート '23のライブに一緒に行きませんか?

 

冷静になろう。一日経った今なら冷静になれます。

しばらく終電には乗らないでおこうと思います。

だって、なんだか今夜の夢に出てきそうだから……

 

昨日のライブは、可愛い女の子や綺麗な女性も多かったよな……

夢を見るならそういう女性でお願いしたいのに、思い出すのは眼鏡越しに外を一点見つめるあの視線。

 

未だに感じるこの身体の悲鳴・痛みが、あの女性の呪いじゃない事を願うばかりです。

今回は、カラスの羽を羽織ったアイドルと、ハシビロコウのような女性に遭遇したという話でした。

自分は晴れ着の上にフワフワを羽織る行為には大反対という言葉を突きつけます。