泣きたい時?に読んで下さい2 | 今酔の肴

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「もう駄目かもしれない・・・」

朝起きて最初に聞いた言葉
絶対に聞きたくなかった言葉
もう誰が何を言っているのかわからなかった

リビングでアイツが小さく丸まっている
昨日とは違う丸、こんなに小さい丸・・・
誰も居なくなった部屋に、小さい吐息だけが響いていた

先程の言葉が何回も脳裏に突き刺さる
「もう駄目かもしれない・・・」
「もう駄目かもしれない・・・」
「もう駄目かもしれない・・・」

そっと包むように抱き抱えないと、壊れてしまいそうになってしまったアイツ
そんなアイツをそっと包むように抱き抱える

そして時は止まった
抱える身体が一瞬にして緩み、大の字になる
一瞬何が起きたのかわからなかった・・・
直ぐには事態を飲み込めなかった
家族の中心に大きな穴が開いた瞬間だった


思えばいつも一緒に寝ていた
家族内でも、何故か僕がご主人様って呼ばれていた

僕が起きてくるのを待っていたんだろうか・・・
苦しいのを我慢して待っていたんだろうか・・・
ごめん
つらい思いさせてゴメン
最後に朝まで一緒に寝てあげたかった・・・


【猫は死ぬ時に居なくなる】
そんな常識なんて、僕との関係では通用しなかった
僕の腕の中でアイツは息を引き取った



つづきます