劇場中みんな、クサい仲 | よこけんの右往左往

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「よこけん」こと、 ミュージカル俳優、横沢健司のひびを綴った日記です。

昨日、劇場で事件が発生した。

休演日明けというのは、とかく調子が狂いやすいモノだが、昨日はいつものそれとは様相が違った。

なんかクサい。自分がクサいのだ。

汗もよくかくし、衣装は毎日洗えるわけではないので、普段からニオイにはかなり神経を尖らせて気を付けているが、そこはかとなく、と言うレベルではなく、今日は確かにクサい(´;ω;`)

ウォームアップで汗をかいたあと、汗拭きシートでしっかり拭いたし、デオドラント的なモノもした。

もしかしたら髪の毛がクサいのかと思い、汗拭きシートで一生懸命髪の毛を拭いたりもした。

でも、一向にクサいのが治らない。これはまさか、一つ歳をとった事でもあるし、加齢臭が本格的に活動を開始したのではあるまいか……。

と、一人静かに落ち込んでいると、どうも休演日前にお洗濯をお願いした衣装が、こぞってクサい、という噂を小耳に挟んだ。

ん?そういえば、シャツや上着はセルフチェックしたが、まさかズボンがクサいとは思わないし、洗いに出したパンツ三点は匂ってないぞ?

恐る恐る匂ってみると。

キタ━(゚∀゚)━!


お洗濯から帰って来たパンツと、真っ白で綺麗なベストがニオイの源だった。

僕が気付いた時には、どうやら既に劇場中で噂になっていたらしく、僕なんかはむしろ「加齢臭覚醒」ではなかった事に安堵して、皆とその件を分かち合った。

ちゃんと聞いたわけではないが、皆の話を総合すると。

衣装は普段、衣装さんが洗ってくれるが、休演日など時間に余裕がある時は、業者さんに入って貰ってゴッソリ洗ってくれる時もある。

この間がまさにそうだったのだが、その業者さんから帰ってきた分全部が、室内干しで生乾きみたいなニオイだったらしい。一体なんでこんな事になったのやら。

カラカラに乾いている時はそうでもなかったが、その後汗で湿って、どんどんニオイを発するようになり、劇場中で大騒ぎの惨事になったみたいだ。

一回目の公演で問題が発覚し、どうにかしようとファブリーズやアルコール水をかけまくった結果、ニオイは全く変わらず、乾燥が間に合わずしっとりした衣装で夜公演をやるハメになった。


その日の二回公演が終わったあと、衣装さんがクサい衣装を全部洗い直してくれて、干してあるのを匂った限りでは、綺麗さっぱりニオイはとれているようだった。

貧民の役は、むしろクサくてリアルだったかもしれないが、イギリス法廷の廷吏が上から下までクサいのには閉口した。

今日はクサくない衣装で本番出来るといいなあ。