インターナショナルスクールを選ぶときのポイントの1つとなるのが「カリキュラム」についてです。

 

学校のスタイルや教育方針は、子供の思想や考え方にかなり影響を与えます。

 

すべての条件を思い通りにすることは出来なくても、ある程度の知識を持っていれば選択の幅が出来るので、良いのではないかと思います。

 

今回は超ざっくりとチェンマイのインターナショナルスクールのカリキュラムの種類についてご紹介します。

 


チェンマイのインターナショナルスクールのカリキュラム

ブリテイッシュ          シンガポール
アメリカン                中国
IB                        タイ
IPC                     ジャーマン
モンテッソーリー          

 

私的に、日本人に関係するのは「ブリティッシュ・カリキュラム」「アメリカン・カリキュラム」「IB」「IPE」「モンテッソーリー」あたりかなと思ったので最初に書いておきました。

 

 

ブリティッシュ・カリキュラム

 ブリティッシュ・カリキュラムは基本的にケンブリッジ大学国際教育機構認定のケンブリッジ国際カリキュラムを導入しています。

 

教育課程5段階プロセス

アーリーイヤーズ  :3~6歳

プライマリー    :5~11歳

ロウアーセカンダリー:11~14歳

アッパーセカンダリー:14~16歳

アドバンス     :16~19歳

 

5段階の教育プロセスは「幼児教育」「初等教育」「中等教育」「大学入学準備教育」とプログラムがシームレスに続きます。それぞれの段階での学習は前の段階で学んだことに基づきますが、それぞれを個別に切り離して考えることも出来ます。

ケンブリッジ国際教育プログラムのカリキュラムでは「英語・社会科(地理・歴史)・数学・科学・個人・社会・健康・経済・人文科学・芸術」など様々な科目を教えます。(ケンブリッジ国際認定HPより)

https://www.cambridgeinternational.org/jp/

 

 

アメリカン・カリキュラム

 アメリカン・カリキュラムはアメリカで用いられる教育カリキュラムで「WASC」や「NEASC」などの教育認定団体から認定を受けたカリキュラムが用いられます。

 

教育課程

小学校6年(Grade1-6)

中学校3年(Grade7-9)

高校3年(Grade10-12)

 

アメリカン・カリキュラムはブリティッシュ・カリキュラムのような統一試験がなく、22単位全てを取得すると高校卒業資格(High school diploma)が得られます。

WASC:Western Association of Schools and Colleges(アメリカ西部学校大学協会)

https://www.acswasc.org/

NEASC:New England Association of Schools and College(ニューイングランド学校協議会)

https://www.neasc.org/

 

 

 

IB国際バカロレア)

 IBは国際バカロレアと呼ばれ、スイスに本部を置く教育団体が運営しています。

IBのプログラムの基準と実践については、目的、環境、文化、および学習という 4 つの主要カテゴリーに分類され、多様な文化の理解と尊重の精神を通じて、より良い、より平和な世界を築くことに貢献する、探究心、知識、思いやりに富んだ若者の育成を目的としています。


国際バカロレアは、次の10を追求する人材を育てようとしています。
・Inquirers 探究する人          

・Knowledgeable 知識のある人
・Thinkers 考える人           

・Communicators コミュニケーションができる人
・Principled 信念のある人        

・Open-minded 心を開く人
・Caring 思いやりのある人        

・Risk-takers 挑戦する人
・Balanced バランスのとれた人

・Reflective 振り返りができる人

教育課程
プライマリーイヤーPYP(3~12歳)
ミドルイヤーMYP(11~16歳)
ディプロマプログラムDP(16~19歳)
キャリア リレーテッドプログラム(16~19歳)

国際バカロレアは世界中を転勤する家庭の子どもが大学に進学できるように国際的に認められる大学入学資格を作ろう!という動きから生まれました。 159ヶ国、5400校に通うの学生が、国際バカロレアのカリキュラムで学んでいます。IBの単位はアメリカ以外の大学ほとんどすべてで認められていて、日本の学校でも帰国子女枠などはIBを必要としている学校も多いです。

https://www.ibo.org/

 

 

IPC(International Primary Curriculum)

 IPC(International Primary Curriculum)は、国際初等カリキュラムの略称で、幅広い学習体験を提供することを目的とした探究型学習です。ひとつのテーマについて、数か月かけて理科、地理、歴史、社会、技術、美術、国際といった複数の観点から深く掘り下げて学習し、様々な角度から物事の理解を深めていきます。

テーマ学習のトピックは、年齢別にその年齢の児童が興味を示す内容の4段階に分かれています。

テーマ学習のトピック4段階
・年齢幼少期(3~5歳)
・マイルポスト1(5~7歳)
・マイルポスト2(7~9歳)
・マイルポスト3(9~12歳)


トピックの種類は130以上あり、社会情勢や環境の変化により毎年新しいトピックが追加され、先生がその学校環境にあったものや年齢的に興味を持ちやすいもの、時期的に該当するもの(オリンピックなど)を選びます。トピックの例として、年齢幼少期は「自分」や「家族」、「食べ物」など身近なもの、マイルポスト1は「建物」、「お祭り」、「植物」などがあります。

https://internationalcurriculum.com/international-curriculum/primary

 

 

モンテッソーリー

 モンテッソーリ教育は、「子どもは自ら育つ「自己教育力」がある」と考え、「自己教育力」の存在を前提にした教育法です。子どもが自己教育力を発揮することができるよう、子どもを観察し、今の子どもに必要な適切な環境を用意することが重要です。そのような環境に自ら触れて、自己教育力を発揮することで、個々の自立や自律をサポートしていきます。


モンテッソーリ教育では次の4つの考え方の基本
1 子どもの自立を促す環境を用意する
2 大人の「やらせたい」でなく、子どもの「やりたい」を大切にする
3 自己選択できる関わりや声かけをする
4 「叱る」は「伝える」に、「褒める」は「認める」に

 

https://www.montessori.org/the-montessori-foundation-2/

 

 

シンガポール・カリキュラム

 シンガポール・カリキュラムはシンガポール独自のカリキュラムDOE(Desired of Education)のガイドラインに従い、人格形成・自己管理スキル・社会的及び協調的スキル・読み書き及び計算能力・コミュニケーションスキル・思考スキル・創造性・知識応用スキルなどを学びます。

 

教育課程

幼稚園(5歳~)

プライマリー1-6(6~11歳)

セカンダリー1-5(12~16歳)

プレユニバーシティ1-3(17~19歳)

セカンダリーの終わりにケンブリッジ国際のハイブリッドバージョンを学び、IGCEまたはA-levelの試験を受けます。

https://www.moe.gov.sg/primary/curriculum

 

 

中国・カリキュラム

 中華人民共和国教育学部が義務付けた中国の長期教育改革に従い、能力のある人材を育成し、学習者の総合的な発達を促すコースで構成されています。

 

教育課程

プレスクール(2~6歳)

プライマリー(6~11歳)

ジュニアスクール(12~14歳)

セカンダリー(15~17歳)

 

プライマリーでは道徳・中国語・数学・体育・美術などを学び、ジュニアスクールでは外国語・理科(物理・科学・生物)・歴史・社会(歴史・地理)・体育・健康・美術などを学びます。

 

 

 

タイ・カリキュラム

 タイの全ての私立学校はタイ教育省(MOE)が定めたタイ・カリキュラムに従い、「タイ語」「数学」「理科」「社会性・宗教・文化」「保健・体育」「専攻・技術」「外国語」「芸術」の8項目を学びます。

生徒は毎年一連の長いテストを受け、3年目、6年目、9年目に全国試験が行われます。

 

教育課程

Anuban1-3(1~3歳)

Prathom1-6(5~12歳)

Mathatom1-6(12~18歳)

 

タイの中等部に進学する場合は、タイまたはバイリンガルの初等教育の修了証明書が必要です。

タイ文部省→https://www.moe.go.th/

 

 

 

 

ジャーマン・カリキュラム

 ジャーマン・カリキュラムは必要な知識を与えるだけでなく人格形成に重点が置かれ、自立した学習を推奨します。

指導言語は基本ドイツ語ですが、小学校低学年は家庭の状況などでドイツ語が話せなくても入学できる場合があります。

 

教育課程

託児所(1~3歳)

幼稚園(3~6歳)

小学校(6~10歳)

中等(11~16歳)

上級中等(16~18歳)

 

上級中等教育終了時にABITUR(A-levelに相当)を受験します。

 




 

 

以上が、現在チェンマイで受けられるインターナショナルスクールの一般的なカリキュラムです。

 

アメリカ人やイギリス人は自国と同じ教育カリキュラムの学校を選べば、自国に帰った時に順応しやすくなりますから、アメリカンスクールには自然にアメリカ人が多くなるし、ブリティッシュスクールにはヨーロピアンが多い傾向があると思います。

 

 

 

 

子供のうちは全く問題ないと思いますが、アメリカンスクールからブリティッシュスクールに転校した場合(逆の場合も)、システムが全く違うためにスコア(単位)が引き継がれないという問題が生じますから将来の進学を視野に入れて学校を探す場合、多少の考慮が必要です。

 

因みに我が家はブリティッシュ・カリキュラムで、幼稚園から高校まで一貫校を探しました。

子供たちはPanyaden International schoolというブリテイッシュスタイルの学校に通っていますが、長男が幼稚園に入学するタイミングでセカンダリーが出来ました。

(こんな風に幼稚園から始まって小学校が出来て中学・高校と発展する学校は少なくありません。)

※Panyadenについては分かるのですが、他の学校のカリキュラムについては学校のHPや一般的なカリキュラムの紹介から引用していますので、実際のカリキュラムと異なる可能性があることをお許しください。詳細については学校にお問い合わせください。


チェンマイ・インター校・学校一覧


 

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最後まで読んで下さってありがとうございました。