南茶所長のスキーでダイエット♪ -4ページ目

ここはどこ~ぉ!天国なの♪



ここはどこ~♪わたしはだれ~♪

正月、心筋梗塞&狭心症で緊急入院をしました~ぁ。その4

ポータブルタイプのレントゲン装置が運び込まれ、僕の胸の写真を撮った。

続いて、エコーの機械が運び込まれ、胸や足にペタペタと配線を繋ぎ、胸の回りを撫でまわす様に調べられた。

「ご家族はすぐに来られますか?」

ドクターが深刻な表情で言った。


「は~ぁ、今すぐは無理かも?」

「電話連絡は?」

「できます」


では、今すぐに電話を掛けてください。


「はい・・・」

息子に電話が繋がると僕の携帯を持ってベッドから離れた。

ドクターが戻ると。

「ご家族はすぐに来られるそうです」

「で、今から緊急検査をするために手術室に入り、検査の結果を見て、カテーテル手術をします」

「心臓カテーテル?手術?そのあとは?」

「2週間から3週間の入院になります」


「えっ?そんなに?仕事も残っているので無理です。入院の支度もしていませんから・・・」

「南茶さん、あなたのは今、重篤(じゅうとく)な状態です。心筋梗塞が悪化すると、心筋が壊死をして、取り返しのつかない状態になりますよ。いま、一分、一秒が勝負なのですよっ!」

「・・・・」

ドクターは毅然とした態度と強い口調で選択肢は、手術をするしかないとキッパリ言った。


ドクターは、手術承諾書を僕の目の前に差し出し、心臓カテーテル治療の危険性や万が一の後遺症等を早口で説明するが、僕の頭の中には入って来なかった。


最後にドクターは

「このままだと命を落とす可能性があります。心臓カテーテルを承諾しますか?」

「はい・・・」

と答えると、ドクターは僕の右手をガッシと掴み、人差し指に朱肉(しゅにく)を付け、承諾書数枚に押した。


その直後に

「しばらく動けないので、尿道に管を通しますね。パンツを下ろさせてください」

美人の看護師さんが、能面の表情で言った。


パンツを脱し、ガーゼで僕のちじこまったチンチンを掴んだ。

その瞬間、尿道に違和感が走り、不快な感触に襲われた。


「は~ぁ・・・心の準備もしていないし、このまま入院は、困ったな~(涙)」


その状態で、別室に運ばれた。

別室に入ると、いろいろな装置が並び、メスを使って手術をする手術室とは、様子が違った。


体のいろいろな個所にペタペタと配線を繋ぎ、血圧計が自動で動きだした。冷たい空気の中、レントゲンの装置が

「カシャ!ウイ~~ン!」

と僕の胸に迫る。


「南茶さん、今から検査を始めます。そして、検査の結果、心臓カテーテル治療を開始します」

「右腕にカテーテルの管を通しますので、その部分に麻酔をします」

「はい。よろしくお願いいたします。」

その瞬間、右腕にチリチリと熱い感触が走った。




まるで夢の中に居るような気分で、検査&カテーテル治療が始まったのだ。


続く



正月、心筋梗塞&狭心症で緊急入院していました~ぁ。その3

「うううっ!ダメダ・・・動けない。気持ちが悪い・・・」

病院は目の前なのだが、一歩も動けなくなってしまった。


普通であれば、119番通報をしたり、通行人に助けを求めるのだが、心臓の動きが悪く、脳に血液が回らなくなった状態に陥り、思考回路が完全に停止していたのだった。


見知らぬ住宅の階段に腰を下ろし、ぐったりした状態でしばらく休んでいると、少し回復をして来た。時間を確認すると・・・。


「初診の場合、午前中の11時までお越しください・・・」

と言われたことを思い出した。


「あと10分しかない・・・どうしよう・・・病院は目の前なのに・・・」


僕は最後の力を振り絞り、ノロノロと歩き始めた。病院の駐車場に到着すると、交通整理をしている警備員さんが、僕を見て心配顔で近寄って来た。

「大丈夫ですか?」

「はい・・・自転車を置く場所はどこですか?それと、受け付けは?」


教えて貰った自転車置き場に自転車を停め、フラフラと玄関の中に入った。その時点で初診受付の11時を回っていたのと、正月明けで病院の中は、凄く混雑をしていた。


「凄い人だ・・・これでは見て貰うのは、午後になるかも?」

総合案内に初診受付の場所を尋ね、教えられた場所に向かった。


この時点で僕は、死の一歩手前・・・三途の川に足を濡らした状態だったのだ。


「すいません・・・初診なのですが、まだ大丈夫ですか?」

その時点で11時を回っていたのだが、僕の様子を見た受付の方は・・・

「どうされました?」

「2週間前ぐらいから、胸のあたりが変で、めまいがして寒い場所に行くと動けない状態になるのです・・・ここまで来る途中でも倒れそうになりました・・・」


受付の女性は、僕の言葉を聞くなり、少し慌てた様子になり

「そちらの椅子にお座りください」


受付から急いで出て来て、長椅子に誘導をしてくれた。そして、初診の時に記入する用紙を渡してくれた。

その用紙に症状や過去の病歴を記入して居ると、違う受付の女性が用紙を取りに来てくれた。


僕は、初診に間に合ったと、安心したが、正月明けの混雑が気になり

「やはり、診てもらうのは午後になるだろうか?タクシーで一度帰り、また来ようかな・・・」

そんな事を考えていると、受付の女性が車いすを僕の前に持ってきて・・・


「車いすにお乗りください」

「えっ?だいぶ良くなったので、歩けますが・・・」


少し戸惑う僕を受付の女性は、てきぱきと僕を車いすに乗せ、少し速足で大勢が診察を待つ待合場に連れて来た。

「なに?これは?車いすって・・・」


病院の対応に驚いていると

「ここで少しお待ちくださいね」

僕の不安を払拭するように笑顔で微笑んだ。


診察を待つ他の方々は、車いすに乗った僕をチラッと見ている。


「車いすで午後まで待つのかな~ぁ、なんだか、嫌だな~~」


と思っていると、到着して、5分も立たないで、看護師が

「今から診察します」

と言いながら、てきぱきと僕を診察室に運んだ。

「えっ?なになに?どうしたの?」


ベッドに寝かされると2名の医師らしき人物が

「胸の痛みは?」

「2週間ほど前からです」


「どんな症状ですか?」

寒い場所に出ると、胸が苦しくなり、動けなくなります・・・」


「その時の痛みが10として、今の痛みはいくつぐらいですか?」

「暖かいどころに居ると痛みや苦しみがなくなり、今は先ほどに比べると1ぐらいです」


「では、病院に来る途中は?」

「はい・・・今に比べると7か8です」


「一番苦しかった10の時はいつぐらいですか?」

「はい・・・大晦日前後です・・・」


「なぜ、その時に来なかったのですか?」

「病院は正月休みに入っていたので、正月明けまで待とうと・・・」


「ここまではどのようにして来られました?」

「はい・・・自転車で・・・」


その時点では5~6人の看護師や医師らしき人々が5~6人、僕の回りを取り囲んでいた。

「こんな時は、救急車を躊躇しないで呼んでださいね」

医師は、少しこわばった表情で僕に行った。


さてっ!その後、僕も想像すらしなかった、対応が始まったのだ。


三途の川に進むのか?可愛いオネエチャン達が待っている俗界に留まれるのか?


続きます・・・。