龍身蛇形太極拳 推手とは
 
 
 
龍身蛇形太極拳 推手とは
 
龍身蛇形太極拳では、太極拳技法の核心として、太極拳精神の具現化として
「技法を感じながら動き、動きながら感じる」「音のない会話」の実践を高い次元の練功では重視しています。
太極拳推手(すいしゅ)は太極拳技法における重要な練功方法の一つです。
 
太極拳修養者は、初めには、全身運動機能を高めるための単練から学び、次のステージとしては対になって
相互の技法が正しく機能して応用できるかを図り、臨機応変能力を高める練功です。
 
推手の練習を通して、その独特の技術による「攻防:攻める・守衛」の能力を養うことができます。
太極拳が成立した当初の昔から推手と套路は車の両輪と言われ、実は推手をやらなければ
太極拳は本当の意味で理解できないと言われています。
 
方法は相対した二人が塔手勢(互いの手の甲から手首にかけての面あるいは点を接触させた体勢)となり、
お互いの腕を触れ合わせつつ決められた動作を繰り返して行い、
套路の正しさ(姿勢の崩れ、肩肘の沈み具合、放鬆の程度、掤勁の有無など)・相手と適切な接触を保つ技術(粘連黏随)・相手を感じる能力(聴勁)など太極拳としての要求をより高いレベルで満たすことができ理解すること(=撞勁・神明)を目指します。
 
古伝の太極拳では、「健身 修身 防身」の3要素の融合を体得することを重要にしており、
順番としては1、健身 2、修身 3、防身としている。太極拳推手(二人で組み合って内勁を練る技法)よりも、
套路を練るなら武道としての太極拳の基本を身につけることがまず最初に行う事としています。
 
太極拳は武芸、予防医学体育、思想哲学の融合体であり、技法の本質として本来は相手に勢いを伝え、
そして勁(自然な力)を交わしながら対錬などを行うものであるとしています。
 
従って、套路においても、その型にはどのような勢が生まれ、そしてどのような自然な力が働いているのかを知り、
それを套路の中に備えて動くとしています。
 
龍身蛇形太極拳 推手 
 
基本姿勢
      
甲(先攻 後守):1、陰陽 2、陽陽 3、陽陰 4、陰陰 ※右周り
乙(先守 後攻):1、陰陽 2、陰陰 3、陽陰 4、陽陽 ※左回り  
 
甲:1、右陰手・左陽手(中立)
 
 
甲:2、右陽手・左陽手(攻) 
 
 
甲:3、左陰手・右陽手(中立)
 
 
甲:4、右陰手・左陰手(守)
 
 
最初に戻って 
 
甲:1、右陰手・左手陽手(中立)
 
   
 
乙は、その逆になります(左回り)
乙:1、右陰手・左手陽手(中立)
 
 
乙の場合:2、右陰手・左陰手(守)
 
 
乙:3、左陰手・右陽手(中立)
 
 
乙の場合:4、右陽手・左陽手(攻) 
 
 
最初に戻って 
乙:1、右陰手・左手陽手(中立)
 

 
右手を意識して考え、内側向きを「陰」 外側向きを「楊」
内側向きを「守衛」 外側向きを「攻進」
 
甲の場合:1、右陰手・左手陽手(中立)
乙の場合:1、右陰手・左手陽手(中立)
甲の場合:2、右陽手・左陽手(攻) 
乙の場合:2、右陰手・左陰手(守) 
甲の場合:3、左陰手・右陽手(中立)
乙の場合:3、左陰手・右陽手(中立)
甲の場合:4、右陰手・左陰手(守)
乙の場合:4、右陽手・左陽手(攻) 
 
甲の場合:1に戻る
乙の場合:1に戻る
 
甲(先攻 後守):1、陰陽 2、陽陽 3、陽陰 4、陰陰 
乙(先守 後攻):1、陰陽 2、陰陰 3、陽陰 4、陽陽  
 
甲は右回りに動き続けて、乙は左回りに動き続ける(両輪の例え、の実践)
推手で重要なのは「化勁:粘勁と走勁」「発勁:引勁と拿勁」
技法は四正手で「掤、捋、擠、按」4通りが攻守で、
攻めは先、守るは後(1回ずつで攻守が逆転を繰り返す)
 
先 甲:右回りで動く
後 乙:左回りで動く
 
定歩:陰陽手で右足前 左足後ろ
活歩:陽陰手の際に、「進歩・退歩で左足前 右足後ろ」「先攻 後守・先守 後攻」で前後に歩く
 
甲:右掤(ポン)、按(アン)、左掤(ポン)
乙:右掤(ポン)、擠(ジー)、左掤(ポン)
 
甲:左掤(ポン)、擠(ジー)右掤(ポン)
乙:左掤(ポン)、按(アン)、右掤(ポン)
 
補注:太極十三勢
「太極拳八法、掤、捋、擠、按、採、挒、肘、靠」
 
「歩法五種、進、退、左顧、右盼、中定」の実践。
 
八法のうち「四正手を”掤、捋、擠、按”」「四隅手を”採、挒、肘、靠”」という。