この間の日曜日は、運動会の集中日だったのでしょうか。多くの知り合いのお子さんやお孫さんの小学校で運動会が開催されていたようです。
私が小学生だったおよそ60年前は、運動会と言えば秋、と相場が決まっていたのですが、ウチの子どもたちが小学生だった30年位前は学校の年間スケジュールで運動会は春と決まっていました。
聞くところによると、今は半分以上の学校が春に行っているそうで、このことから考えても、今と昔の運動会は似て非なるものと言えるでしょう。
私たちの世代が最後だったのかもしれませんが、小学校低学年までは運動足袋と言うものを履いて参加していました。
1日履けば穴があいてしまうような、柔い造りでしたが、これを履くと何故か早く走れるような錯覚に陥ったものです。
しかし高学年になると足袋を履く者は一人もいなくなり、代わりに軽い素材で出来た運動靴、アップシューズなるものがトレンドになりました。
まぁ、この足袋のことは別にして、自分が子どもの頃の60年前と自分の子どもたちの30年前の運動会は、競技も場所取りもお弁当もさほど変わっていませんでしたが、今のそれは全然違うようです。
まず家族の在り方や働き方が変わったのと、多様性の時代と言う考え方、新型コロナの流行等が運動会を変えたと言っても過言ではないでしょう。
親が来られない子どもに配慮して、昼食は教室で児童だけで食べるのが一般的のようで、場合によっては午前中で終えるところも増えているようです。
さらに密にならないよう学年毎に時間帯を分けたり、日を変えたりするところもあるようです。
そして何より変わったのが、勝ち負けに関する考え方です。
我々のときは、個人競技では少しでも上を、団体競技では所属チームの勝利を目指したものですが、今はそもそもが違うようです。
多くの学校で運動会はそれぞれが戦う場ではなく、体育の授業の学習発表会と位置づけているようで、例えば大玉転がしで言えば、赤と白のどちらが勝つかと言うより、前回よりタイムが延びたかどうかを競う、と言う考え方に基づいて競技を行っているようです。
一概にどちらが正解とはいえませんが、昔よくいた勉強は苦手だけど、運動会の日だけは学校一のヒーローになれていた子どもは、どうなってしまうのでしょうね。