はたしてテロを撲滅できるのか?
英国映画「ハート・アタッカー」を観たのだが、ある意味でテロの連鎖をわかり易く描いている。
近年観た戦争映画の傑作と思う、原題は「BATTLE FOR HADITHA」で日本語のタイトルはひど過ぎる。
実際に起こった「ハディサの虐殺」を題材にしている。
バクダットに駐留する米軍海兵隊を狙って、アルカイダに雇われた一般市民2名が道路に爆弾を仕掛ける。
近隣住民が気付くものの、アルカイダの報復を恐れて知らぬふり。結果海兵隊1名死亡2名重症。
しかし米軍海兵隊の報復は凄まじく、近隣住民を女子供も情け容赦ない無差別虐殺で一般市民24名死亡。
爆弾を仕掛けた男が(米国、アルカイダ両方を嫌っている)、まさかの同胞の惨状に後悔する。
そんな彼にアルカイダは「皆、殉教者なのだよくやった」と報酬を与える。
かつて日本の沖縄でも似たような事があった。
米国は対イラン政策でイラクを支援していたが、9.11の報復として大量破壊兵器の所有とアルカイダとの繋がりを理由にバクダットを爆撃してイラクへ侵攻した。
当時ブッシュが石油目当ての戦争を始めたと批判も多かった。
その後大量破壊兵器の存在もフセイン政権とアルカイダの関係も明らかになっていない。米兵による捕虜虐待は明らかになっている(笑)。
これがきっかけでより過激なISISが誕生したとする指摘もある。
欧米の利権が絡んだ紛争が元になっている。
仏国、独国は米国のイラク進攻には反対、英国は支持であったが、結局欧州全体が巻き込まれている。
ちなみに欧米、露、中は紛争地域への武器輸出に積極的である。他国の戦争で金儲けしても自国が戦場になるのは望んでいないと思うが、輸出した兵器で自国民が犠牲になる可能性も高い。
安倍政権は米国との関係を緊密化しているが、テロの連鎖に日本を巻き込まない賢い選択をしてもらいたい。

