フーテンの横チン -350ページ目

思い込みはダメ!?


フーテンの横チン

 2010・1・11②~タイ・アンダマン海~

 ところ変われば、住み方も変わる。魚影の濃さで知られる「リチェリューロック」。運が良ければジンベエザメにも会えるサイトなのだが、実はマクロ生物の宝庫でもある。今回初めて知ったのは、あのフリソデエビが見られるということだった。体の模様が着物の振袖の柄のようにきれいなのが名前の由来だとか。英名ではハーレクイン・シュリンプという。赤いソフトコーラルが育つ岩の間をのぞいてみると、なんとカップルがいるではないか!!ちょうどイチャイチャしているところをダイバーに邪魔されたからか、なんだか不機嫌そうな表情でこっちをにらんでいる…ようにも見える。大きなハサミを振り回しており、少し油断して指でも近づけようなら、切られそうな勢いだった。しかし、こうも簡単に見られるとは思ってもいなかった。昨夏、こちらもマクロの宝庫であるインドネシア・レンベに行った時には、ガイドさんといっしょに転がっている石ころなどを裏返したりして、約20分間かけて見つけた。それほど、なかなか観察できないエビだと認識していたから正直、ちょっぴり拍子抜けした感もある。一方で、アンダマン海のバイタリティーの大きさをあらためて感じたのも確かだ。

海の中のレオパード


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 2010・1・11①~タイ・アンダマン海~

 一般的に「怖い生きもの」っていうイメージがあると思われるサメ。昔の映画「ジョーズ」に登場する人食いザメが強く脳裏にインプットされていると思われるのだが、実際はダイバーが関わる範囲内では恐れる生きものでないものが多い。たとえば、世界最大の魚・ジンベエザメなどはダイバーを襲うことはなく、格好の観察生物なのだ。このアンダマン海では、トラフザメ、英名レオパードシャークが人気者。水深20メートルオーバーのやや深場にいることが多い。クルーズ3日目の「タチャイ・ピナクル」で発見。近づいてくるダイバーを警戒しながらも、砂地でゆっくりと休憩している。よ~く観察すると、きれいな模様。その名の通り、ヒョウ柄が全身を覆っている。ジンベエ様にもひけを取らない、ウットリするほどのあでやかさだ。いままでは、ゆったりと泳いでいる印象が強かったのだが、後日に出会ったレオパードは違っていた。自身のテリトリーに入られて怒り狂ったゴマモンガラに尾びれを噛まれ、時速100キロ(大げさ??)の猛スピードで逃亡していたのだ。その光景を見た時「陸上のレオパードにも負けないスピードの持ち主だなんだな」と感心したのだった。

求愛行動


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 2010・1・10~タイ・アンダマン海~

 ホント、華麗ですねえ。今回のクルーズ船での目的のひとつは、ベラの一種であるマッコスカーズクラッシャーラスを撮影することだった。いろいろなカメラマンの写真を見て「絶対に撮る!!」と心に決めて、タイに乗り込んだのだ。2日目の1本目のダイブサイト「エレファント・ヘッドロック」。水深20メートルオーバーの場所で発見。予想通り、オスがメスをものすごいスピードで追いかけまわしていた。オスはメスに求愛行動をする時、背びれや腹びれなどをいっぱいに広げて、自身の華麗さ、雄大さなどを見せつける。要はメスをウットリさせて交尾へとつなげるわけだ。とりわけ、このマッコスカーズのオスの求愛行動は他の魚よりも華麗でカラフル。35歳の男である拙者でさえもホレボレするほどの容姿だった。この撮影で学んだことがある。自己主張の大切さだ。恋愛というものがいまだに分かっていない、この情けない拙者。いかにして自分を魅せるかってことをベラさんに教えられた気がする。もちろん、一番大事なのはハートだけど、着飾って自分を彩ることもテクニックなんだなあ…。