「少しづつ自由になるために」と題された舞踏家の岩下徹さんのソマティック・フェスタでのワークショップに参加したのは4年前の2016年。

 

 

 

 

いくつもあったプログラムの中から岩下さんのワークショップを選んだのは、師匠のエミリー・コンラッドが 「日本に行くなら舞踏をする人に会いたい、生で観てみたい」 と何度か話していたのが心にあったから。

 

 

 

 

コンティニュアム・ムーヴメントは、舞台の上で何かを表現をし、表現を通して人々に何かを伝えるものではなくて、ヨガや瞑想のような日々のプラクティス(実践)だけれど

 

 

 

 

舞踏とコンティニュアムはどちらも、飾りがなく、生の人間の脈動に触れるような、どこか成長の過程で触れてはいけないと歯止めをかけられてきたように感じる部分にも触れていくような所に共通点を感じていたので、舞踏家の岩下さんがワークショップという形式の中で伝えられることに興味があった。

 

 

 

 

そんなわけで4年前の秋の良く晴れた日に、嬉々として代々木まで出かけて行って、会場をぐるぐる回って、そこで初めて会った参加者の方とも話をして、あー日本にもこんな世界がある、仲間がいるんだ~ とゾクゾク、そしてワクワクした。

 

 

 

 

だからこのほぼ同じ時期に、コンティニュアムも翌年のソマティック・フェスタに参加させてもらえることが友人を介して決まった時には、ちょっと自分でも信じられない感じだった。

 

 

 

 

他の講師の方々は長年にわたり多方面で活躍してきた方ばかりだし、著書を読ませて頂いている方も何人もいて、別の世界に住む人たちだったから。

 

 

 

 

画像に含まれている可能性があるもの:2人、クローズアップ、室内

2016年、ソマティツクフェスタで岩下徹さんと

 

 

 

 

ソマティック・フェスタ オンライン2020

直接「身」をもって集合できないのは少し残念ですが、物理的な距離を越えて、

さまざまな先達からのカラダとココロのつながりの贈り物「ソマティック:身体知」を一日満喫しませんか?

 

 

 

 

 

そんな思い出のあるソマティック・フェスタで、今年も講師としてクラスを担当させていただきます。コンティニュアム以外は何も出来ないこんな私でいいの? という感じは今もどこかにあって、そのことを感じつつの講師です。

 

 

 

 

私は素晴らしい人間です、と舵を無理矢理180度振り切らなくても、人並みには出来ないことがいくつもあっても、自己価値が低いままでも、自分が感じていることを偽らずに在ることの方が大切だから、それでいい。少しづつ自由になるために、コンティニュアムを通して愚直に歩み続ける姿を見ていただけたらと思います。

 

 

 

 

おそらくソマティック界隈で堅実に仕事を積み重ねられている方の中にもそんな方は少なくないはず。

 

 

 

 

岩下さんの「少しずつ自由になるために」というタイトルが本当に素敵で大好きだなぁと感じるのは、身体を入り口にして行われているソマティック・ムーヴメント、ワーク、プラクティス、セラピーが、どれもまさにわたしたちが  "少しずつ自由になるため" のものだから。

 

 

 

 

現代社会で普通の教育を受けて育ってきた人は、大人になって気づいたときには "自由" からは程遠いものの見方や反応が身についてしまっている=そんな身体になってしまっている、から。

 

 

 

 

ソマティックの知恵に触れ、唯一無二の自分の身体とふたたび出会い、実践を自分の生活に落とし込んでいくことで少しづつ、まさに、本当に "少しづつ自由になってゆく" のです。

 

 

 

 

生まれ落ちてから、20年、30年、40年、50年、とあまりにも長い間、わたしたちは本来の自分がどんな存在なのかから切り離されたまま、まさに眠ったままで生きています。

 

 

 

 

眠ったままで生きられる訳がないと思うかもしれませんが本当に、眠ったまま生きています。

 

 

 

 

長い時間をかけて身体に染み込んできたものは、まるでそれが自分自身であるかのように感じられます。それが自分ではない、"異"なもの、であると気づくきっかけが、身体の不調や、人間関係の悩み、やる気が出ない・やりたいことが分からない、などの形で表れてきます。

 

 

 

 

そして長い年月をかけて徐々に染み込んできたものは、やはり時間をかけて、何度も知恵に触れては、その時に自分になじむものを取り入れ、日々実践を繰り返し、ハッと腑に落ちることがあって真実を思い出しては、また忘れてしまうこともあり、また我に返って思い出して、、、と、徐々に、ゆっくりと、少しづつ、見えないヴェールをはがしてゆくように、本当の自分を思い出し、身体を通してしっかりとした繋がりを取り戻してゆくのです。

 

 

 

 

だから、まさに "少しづつ自由になる" のです。囚われの身からは自分自身の意思で自由になる。そう決めて、行動する。

 

 

 


本来の自分から切り離されていのるか、それとも繋がっているのかは、目をのぞき込めば、身体や呼吸を見れば、はっきりとわかります。

 

 

 

 

わたしが一番最初に体験したソマティック・ワークはアレクサンダー・ローエンの流れをくむボディ・サイコセラピーで、そこで出会ったトレーナーのルーベンス・キグネル氏の、キラキラと強い光を放って輝く、愛に満ちた眼差しを見た時に身体が感じた衝撃は今も忘れられません。

 

 

 

 

そんな風に輝いた目と緩んだ表情の人にはそれまで会った事がなく、この時に "ああ、目には本当に命(生命力)が宿っているのだな" と感じました。

 

 

 

 

そして、そののちアメリカにわたってコンティニュアム・ムーヴメントの創始者であるエミリーに出会った時に、ああ、この人の目にもきらめく力強い光がある、身体の動きと息づかいからは野生動物のような脈打つ生命の躍動を感じ、そしてそれらが合わさって放たれる彼女のエネルギーの中に、すべての生きとし生けるものに対する愛と好奇心を感じたのです。

 

 

 

 

その人が何者であるかを知るのに、何を語るかはあまり問題ではなく、言葉は必要ありません。

 

 

 

 

こういう人たちの側にいる時にわたしたちが本能的に感じるのは、自由です。どんなわたしであっても存在していいし、わたしたちは何を感じても許されているのだ、ということです。

 

 

 

 

そして、こんな輝いた目の人には、残念ですが今のところあまりお目にかかれることはありません。

 

 

 

 

日本人がこんな風に輝いた目で世界を見ることが出来れば、社会が、大きく変わっていくことは間違いありません。

 

 

 

 

☆ソマティック・フェスタの詳細&お申し込みはこちらから 

 

 

 

 

10月11日(日)の10時30分より、90分間のコンティニュアム・ムーヴメントのワークショップ、ぜひご体験ください。

ソマティック・フェスタでお会いしましょう!