今朝見た夢。
わたしは焦げ茶色の馬と、その馬に寄添うようにくっ付いて離れない茶トラの猫を譲り受け
その馬と猫と一緒に歩いて海へと散歩に出る。
天気は良くなくて、ちょうど今日のように厚い雲が低く垂れ込めている。
風は強く、海は灰色ににごり、よせて返す高い波が力強くうねっている。
馬は果敢にその海へと入って行っては、黙黙とその波と闘うように泳ぎ、浜へと戻り、また泳ぐことを繰り返している。
猫とわたしはそれを見ている。焦げ茶色の馬の皮膚の、その下にある筋肉が激しく波打っているのが見える。
ある時ある波に揉まれて馬の姿が見えなくなり、頭を波の上に出し、また見えなくなる。
わたしは馬が海中でもがき力を振り絞って水を搔くのを身体で感じている、けれどそこを動かずにじっと荒れる海と激しく生を闘っている馬を見ている。
横にいたはずの猫は姿を消している。
数人の男たちが馬を救出に向かい、馬はシートに包まれて陸へと運ばれてくる。
生きているのか死んでしまったのか分からないが、馬は身動きしないまま男たちに運ばれて行く。
そして、荒れる海からは猫が上がってきて、こちらへ歩いてくるのが見える。疲れた様子も見せず淡々と。