雨が強いから

傘をさしても

どうしたって

濡れてしまう夜。


なんとかして

濡れずにやり過ごそうなんて

無駄な抵抗はやめて


激しい雨音の中に

息を止め

身体を横たえてみる。

 


雨の激しさを

容赦ないまでの激しさを

雨の冷たさを

息が止まりそうになる冷たさを


自分の中で

わたしの身体の中で

生き生きと生きさせてみる。

 

こんな激しさが

こんな容赦のなさが

こんな冷たさが


自分の中に

確かに

流れ

脈打ち

生きていることを感じ


そのことを認め、受け入れる。