バリ島の呪術師「バリアン」体験記（３）からの続きです。
初めてバリアンに会った4月29日（土）に、
夫にマジックがかけられていることが判明し、
そのマジックを解いてもらうために
5月19日（土）に再来訪します。
予約の電話をした時、
「奥さんも一緒に連れてきて」と言われたそうです。
夫はもともと一人で行く予定をしていたのですが、
そういわれたので、また私もついていくことに。
なんでだろう？とは思いましたが、
「私にもやり残したことでもあるのかな？」と
深く考えもしませんでした。
今考えると、
毎日たくさんの人と会ってるはずのバリアンが
私たちのことを覚えてるわけないんですが…。
予約の電話からも、何か感じるものがあったのかもしれません。
実は、5月に入ってからというもの、
家の中の雰囲気は最悪でした。
私が体調がよくなかったというのもあるのですが、
夫が異常に怒りっぽくなったり
家族をイライラさせる言動が増えてきていたのです。
そもそも、バリ島に来る前、
さらに言うなら、夫と結婚しようと思った時、
彼はやさしくて勤勉でまじめな人でした。
一緒にいて楽しいし、
生活力（そこらへんであるもので何か作ったり）もあるし
この人と一緒にいたら、お金がなくても楽しいなぁと思って
結婚することに決めました。
「日本人と結婚するって、バリ人にとっては玉の輿だから…」
「だまされてるんじゃない？」
「バリ人って働かないって聞くけど、大丈夫？」
と、いろんな人から心配され、
いろんなアドバイスをしていただきましたが、
夫に限ってそんな人じゃないと思っていました。
それが、日本にいた時はともかく
バリ島に戻ってきてからというもの、
毎日だらだらだらだらだら、食っちゃ寝の日々。
最初は、日本でストレスいっぱいだったんだろう…と
のんびり構えていたのですが、
それも1か月、3か月、半年、1年、1年半…となると
これからもこの状態が続いたら、
私たちはどうなるんだろう…と不安でいっぱい。
「もう、いい加減にして！」と喧嘩になることもしばしば。
「今、家を建てる管理で忙しいから、建て終わったら仕事探すから」
という言葉を信じて待っていましたが、
新居が完成し、新居で暮らし始めて2か月たっても、
仕事を探してる様子がありません。
これは、そろそろリミットを区切った方がいいなと思い
「5月中に1ルピアも稼げないなら、6月に日本に子どもと戻ります」
と宣言しました。
その後は、一応仕事を探してる様子はありますが、
必死さがないんです。
スマホをいじくってるだけ。
仕事を探してるのかと画面を覗いて見たら、
見てるのは車のネットオークションの写真…。
（お金も稼いでないくせに、これ誰が買うねん！みたいな）
ああ、もうこれは日本に帰らないとダメだな、と思っていました。
離婚するつもりはなかったのですが、
なんせ生活をしてなかないとダメなので、
インドネシアで仕事に就くことが難しい私は
日本でなんでもいいから収入を得ないと…という気持ちでした。
そんな中、夫の仕事探しのことなどが原因で
大ゲンカとなりました。
ここまでのケンカは知り合って初めてくらい。
バリアンのところに浄化の連絡を入れたのは、
その大ゲンカの前日だったんです。
バリアンに会いに行った当日、
目的は夫の浄化だったので、
私は少し離れたところにいました。
ですが、バリアンは
「まず奥さんのチェックをしましょう」と言いました。
まあ見てもらえるのはうれしいので、
また1回目と同じように
手のひらと体をスキャンしてもらいました。
すると、右手からの情報は変わりなく「成功」。
左手を見ると、「オーラが曇っている」と。
夫のマジックに影響されて、
私のオーラまで壊れかけていたのだそうです。
そして、私の頭の中は
「今後、生活はどうしよう？お金はどうしよう？」
という思いがいっぱいで、
私がチャレンジしょうとしていることができなくなってしまっている。
これら全て、夫にかけられたマジックの影響だというので、
私たちはびっくりしてしまいました。
前日に激しいケンカをしたなんておくびも出さず、
普通に一緒にいましたからね。
予約の電話をしたときから
私たちの状況がわかっていたからこそ、
私も呼び出されたのかな、と
その話を聞いた時に鳥肌が立ちました。
その後は、夫のマジックを解除していく作業です。
マントラを唱えながら、祭壇に祈りをささげ、
夫の頭にココナッツ水を何度も振り掛けます。
夫曰く、唱えられたマントラは、いい神様も悪いお化けも
両方呼び出すものだったとのことです。
そして、ココナッツ水をかけられている時、
冷蔵庫から出る冷気のような冷たい風が吹いてきて
すごく寒かった、と言ってました。
そして、残りのココナッツ水を飲み干します。
飲み終わると、
ずっと痛かった頭と足の痛みがすっと消えたそうです。
また、肌がすべすべするというか、さらっとするというか
感触が変わったと言ってました。
その次に私の番です。
曇っていたオーラをクリアにするための儀式です。
私には違いがわかりませんでしたが、
唱えてるマントラは夫のとは違ったものだったそうです。
私にも、ココナッツ水をかけてくれました。
私も、クーラーの送風のような冷たい風が
バリアンの手から送られているような感じがしました。
その後、ココナッツ水を飲み干しました。
量が多くて、正直飲み干すのに苦労しました。
私は正直、その場で何かが変わったという実感は
特にありませんでした。
バリ島の呪術師「バリアン」体験記（５）に続きます。
2018年4月オープン
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