お宅にお邪魔してきました。
「親戚」と表現してますが、
それこそ、
「夫のお父さんの兄さんの奥さんの姪っ子」
くらい離れた関係で、
日本人の私にとっては、
もはやこれは他人なのでは…?と
思うくらいの間柄です。
今回お邪魔した目的は、
宗教的な儀式を伴う「お通夜」の参列
ではなく、遺族を元気づけるため。
親戚だけでなく、近所の人たちも
続々と集まって来ます。
ちょっと顔を出す、というレベルでなく
がっつり長時間滞在します。
人の死、っていうのは往々にして突然なので、
必要な費用がすぐに用意できないこともあり、
日本のように、亡くなってすぐ「お通夜」「お葬式」と
やるわけではないそう。
なので、単なる「寄り合い」みたいに
なるんですね。
服装は、お祈りに行く時の正装を
上だけ普段着(袖付きのもの)に変えます。
例えば、女性の場合。
上の写真を例にとると、
緑色のクバヤ(ブラウス)を普段着のTシャツとか
ブラウスにする感じです。
(この写真の腰布は着崩れてグチャグチャですが)
色については特に制約もないみたいで、
いろんな色の服装の人がいます。
私は、モノトーンに近い色合いにしますが、
特にその必要はないみたいです。
男性も同じく
Tシャツや普段着のシャツにします。
ただ、男性に関しては、
地味な色合いででなくてはだめみたいで、
(白はお祈りかお祝い事の時に使うそう)
夫も子どもも、人が亡くなった時用に
ウダン(帽子)もカンバン(腰布)も
黒っぽいものを準備しています。
お宅に伺うと、まず飲み物とお茶菓子を
出していただけます。
私が今まで行った感じでは、
この写真にもあるコップ型のお水が多い気がします。
お茶菓子は、ビスケットとか、生菓子みたいなものが
多いかな?
何をするかというと、
・ひたすらおしゃべり
・お酒を飲む(男性限定)
・ギャンブル
こんな感じです。
遺族を力づけるために集まる、というけど
私の見る感じでは
「力を落とさないでね」
「何か手伝えることがあったら言ってね」
とか言いながら寄り添う、みたいな光景は
見たことがありません。
(言ってはいるんでしょうけど)
大体は、来た人同士が他愛もない話を
だらだらしてる感じ。
それに飽きたらギャンブルかお酒。
私たちの場合は子どもが寝てしまったので、
20時に行って22時前には出たのですが、
人によっては一晩中いる場合もあるようです。
私は、近い身内を亡くしたことがないので
こういう時はどんな心境なのか
想像するしかないのですが。
普段でも、一人の時間や空間が確保できないと
結構イライラしてしまう私。
悲しい時、心から信頼してる人ならまだしも
そんなに仲良くもない人たちがドヤドヤ押し寄せて
そこらへんにゴミを散らかして
近所の噂話なんかで談笑し、
ギャンブルまでしていたとしたら…。
「おまえら、もう帰りやがれぇーーーー!
」って
![ムキー](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/049.png)
ブチ切れてテーブルひっくり返しそうw
でも、夫いわく、
バリ人にとっては、一人でも多くの人が
駆けつけてくれることこそが
力になるんですって。
余談になりますが、
この1年、バリ人家族の中に身を置いてみて
「そっとしておく」
というやさしさの示し方はない気がします。
うちの家族だけなのかな?
ともかく、この寄り合い。
亡くなってからしばらく続くそうで、
あと一回くらいは顔を出しに行く予定です。
言葉が拙すぎる私にとって、
みんなが話すのをただただ見とくだけ、な時間は
身の置き所がなくてかなり困るのですが、
遺族の方々が少しでも元気になるのなら…と
思っています。