母の病名、余命を聞いた親戚が
お見舞いに来てくれる。
もちろん手ぶらではない。
弟と悩んだ・・・
『これって、、、お返しどうするんだろう・・・。』
病気が完治し治れば
『快気祝い』 か 『全快祝い』 を贈るのは
当然だけど・・・
母は完治もしないし退院もできない。
『・・・返さなくても、、、いいんじゃないの??』
『・・・そうだよね、、、。』
一日でも長く生きていてほしい・・・
が、同時に・・・
入院費・治療費が心配になる。
母は、、、生命保険に加入してなかったから・・・。
どうするよ、、、
家にはそんなに蓄えがあるとは思えない。
案の定・・・期待はしてなかったが
蓄えどころか借金がある。
・・・お母さん、、、そんなに何買ったん??
幸い入院費の負担は月に上限があり
母は高齢だったので入院費の負担額は一割で済む
一割と二割では・・・
倍違う・・・当たり前か・・・。
入院費だけじゃなく
今後考えたくないが現実に訪れる母の死
葬儀も仏壇も・・・
お金が掛かるコトがいっぱいだ
私と弟はどれくらいの費用が掛かるのか
一度葬儀屋で見積もりを出してもらうことにした。
『オネエさぁ、、、見積もりどうなった??』
『あっ!!まだいいかなぁ~と思ってまだ行ってないよ。』
私の家から車で5分の葬儀場
行かなきゃと思いつつ
足が向かない・・・
けど、そんなコトも言ってられなくなった。
『オカアさ、、、そろそろヤバイよ。』
病院に向かう途中に
弟から電話で急遽、Uターンし葬儀屋に向かった。
色んな疑問が出てくる。
それを細かく聞かなきゃ生前見積もりした意味がなくなる。
『まだ生きてらっしゃる時に
こうゆう場所にくる事は勇気がいることだと思いますよ。』
見積もりを出してくれた担当の方に言われた。
私と弟は費用も心配だが
母をちゃんと見送ってあげたい気持ちがあった。
父はきっと冷静でいられないだろう・・・
だったら私達が冷静になって
仕切っていかないといけないから・・・。
まだ考えたくはない母の死
けど、、、余命を宣告されたんだから
現実を受け止めるしかないよ。
嫁入り道具で着物を買ってくれた両親
留袖と喪服が夏用と冬用
・・・先に母のために着ることになるとは
思ってもいなかった。