返すの?返さないの? | 余命3ヶ月・・・そう告げられた家族の苦悩

余命3ヶ月・・・そう告げられた家族の苦悩

娘でいられる時間が残り僅か・・・

親不孝ばかりしてた私が最後に母にしてあげられる事は・・・?

母の病名、余命を聞いた親戚が

お見舞いに来てくれる。


もちろん手ぶらではない。


弟と悩んだ・・・

『これって、、、お返しどうするんだろう・・・。』



病気が完治し治れば

『快気祝い』 か 『全快祝い』 を贈るのは

当然だけど・・・


母は完治もしないし退院もできない。


『・・・返さなくても、、、いいんじゃないの??』


『・・・そうだよね、、、。』


一日でも長く生きていてほしい・・・


が、同時に・・・

入院費・治療費が心配になる。


母は、、、生命保険に加入してなかったから・・・。


どうするよ、、、


家にはそんなに蓄えがあるとは思えない。

案の定・・・期待はしてなかったが

蓄えどころか借金がある。


・・・お母さん、、、そんなに何買ったん??


幸い入院費の負担は月に上限があり

母は高齢だったので入院費の負担額は一割で済む


一割と二割では・・・

倍違う・・・当たり前か・・・。


入院費だけじゃなく

今後考えたくないが現実に訪れる母の死


葬儀も仏壇も・・・

お金が掛かるコトがいっぱいだ


私と弟はどれくらいの費用が掛かるのか

一度葬儀屋で見積もりを出してもらうことにした。


『オネエさぁ、、、見積もりどうなった??』


『あっ!!まだいいかなぁ~と思ってまだ行ってないよ。』


私の家から車で5分の葬儀場


行かなきゃと思いつつ

足が向かない・・・


けど、そんなコトも言ってられなくなった。


『オカアさ、、、そろそろヤバイよ。』


病院に向かう途中に

弟から電話で急遽、Uターンし葬儀屋に向かった。


色んな疑問が出てくる。

それを細かく聞かなきゃ生前見積もりした意味がなくなる。


『まだ生きてらっしゃる時に

こうゆう場所にくる事は勇気がいることだと思いますよ。』


見積もりを出してくれた担当の方に言われた。


私と弟は費用も心配だが

母をちゃんと見送ってあげたい気持ちがあった。


父はきっと冷静でいられないだろう・・・


だったら私達が冷静になって

仕切っていかないといけないから・・・。


まだ考えたくはない母の死


けど、、、余命を宣告されたんだから

現実を受け止めるしかないよ。


嫁入り道具で着物を買ってくれた両親


留袖と喪服が夏用と冬用


・・・先に母のために着ることになるとは

思ってもいなかった。