繊細な治療が可能になった肝臓がん治療〜過不足なくベストな治療を〜 | 石原知明〜四日市消化器病センター肝臓内科医〜

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土曜日の四日市消化器病センター

 

午前中は肝臓がんに対する肝動脈化学塞栓術(TACE)が2例

午後からはラジオ波焼灼術(RFA)が2例行われました。

 

TACEでは、血流の早い動脈に塞栓物質を流す場合

肝臓がんに薬がくっつきにくくなる傾向があります。

 

そんなとき、このバルーン付きカテーテルで

予め血流スピードをおとして塞栓物質を入れます。

適所適材のカテーテルを選んで、

治療効果を最大限あげることを行います。

 

 

RFAでは、従来は、針先端通電部が

2センチか3センチの『固定型』を

選択するしかなかったのですが、

この針は、腫瘍サイズにあわせて

通電部の長さを 0.5 cmから3cmまで調節できる

『可変型』になっています。

 

 

 

 

さらに、針の太さについても

19ゲージ(これは固定型)

17ゲージ

15ゲージ

と(ゲージは数字が大きいほど細い)

選択できます。

 

これにより、

腫瘍のサイズや形態にあわせた微調整が可能となり、

腫瘍周囲の正常な肝臓を無駄に焼灼することなく

かつ、焼いた周囲からの再発もしないよう

繊細な肝臓がん治療ができるようになります。

 

 

 

おかげで、今日の4症例も

過不足なく治療を終えることができました。

 

さあ、今日の術後スイーツは

私も大好きなブドウ

粒の大きなシャインマスカットとピオーネ

今日頑張ったスタッフさんに

過不足なく分けることができました。

 

お味は『いま(ブドウが)一番いいね〜』と、

まさに過不足ないタイミングで

味わってもらうことができたようです